LUCY/ルーシー (字幕版)
「真珠の耳飾りの少女」(2003)や「ジョジョ・ラビット」(2019)で知られるスカーレット・ヨハンソン主演の作品です。監督は「レオン」(1994)でメガホンを取ったリュック・ベッソン。
他にも、「セブン」(1995)のモーガン・フリーマンが出演しています。
「人間の脳は10%しか使われていない」という説をベースに作られたストーリーです。ぶっ飛んでるね!
本記事は2020年12月に執筆されました(2024年07月更新)。すべての情報は更新時点のものです。
ワンフレーズ紹介
普段はほとんど使われていない(らしい)脳の機能を100%開放したらどうなると思いますか?
作品情報
タイトル | LUCY/ルーシー |
原題 | Lucy |
ジャンル | SF、アクション |
監督 | リュック・ベッソン |
上映時間 | 89分 |
製作国 | フランス |
製作年 | 2014年 |
レイティング | PG12 |
個人的評価 | ★☆☆☆☆ |
あらすじ
台湾に留学中で、遊びたい盛りの普通の女性ルーシー。ルーシーはある日、マフィアの闇取引に巻き込まれ、体内に新種の麻薬を埋め込まれてしまう。運び屋としてそのまま移動するよう指示されるルーシーだったが、暴力を振るわれたことで、麻薬の袋が体内で破裂。それが、普段、10%程度しか使われていないらしい人間の脳の潜在能力を高める効果のある薬だったために、ルーシーはその力を解放していくのだった――。
登場人物
(敬称略)
ルーシー(演:スカーレット・ヨハンソン)
台湾に留学中の普通の女性。運び屋の仕事を男に押しつけられるが、麻薬を体内に埋め込まれた挙げ句、暴行を受けたうえに体内でそれが破裂、予期せぬ事態へとつながっていく。
ノーマン博士(演:モーガン・フリーマン)
脳科学の著名な研究者。
Mr. チャン(演:チェ・ミンシク)
ルーシーを運び屋にしようとした韓国人マフィアのボス。
映画「LUCY/ルーシー」の感想
映画「LUCY/ルーシー」の感想です。個人的には、正直、唐突で強力なSF味に戸惑いを覚えてしまった作品でした。派手なアクションは、まあまあ良かったけれども。
クールなスカーレット・ヨハンソン
同じ美しいは美しいでも、先述した「真珠の耳飾りの少女」とも「ジョジョ・ラビット」とも異なり、(物理的に)強い女性を演じていたスカーレット・ヨハンソン。いやあ、どんな役柄でもたいへん美しいですね!
本作のスカーレット・ヨハンソンはクールで見ごたえがありました。
白シャツとジーパンだけみたいな限りなくカジュアルな服装をしているのに、とにもかくにも美しい(語彙力)。身体も程よく引き締まっているし、同性ながら、このような女性には惹きつけられるし、憧れます。
名前:ルーシー
本作の主人公の名前は「ルーシー」。
ですが、実は、ルーシーという名前は、1974年にエチオピアで発見されたアウストラロピテクス(女性)のものでもあります。
1974年の今日(11月30日)、初期の猿人であるアウストラロピテクス・アファレンシスの化石人骨がエチオピアで発見されました。
この化石は一個体の40パーセント分が残る非常に貴重なもので、化石を発見したアメリカの人類学者ドナルド・ヨハンソン(Donald C. Johanson、1943-)によって「ルーシー」という愛称が付けられました。
なんと、発見したのは「ヨハンソン」さん! 奇遇ですね! といっても、スペルは若干違うようですが(スカーレット・ヨハンソンはScarlett Johansson)。
ちなみに、アウストラロピテクスの名前(ルーシー)は、ビートルズの「Lucy in the Sky with Diamonds」から来ているそうです。
機能しているのは脳の10%のみ
通常、人間の脳は10%しか使われていない――。
このような説(迷信?)があるのは確かですが、実際には、科学者たちからは何度も否定されてきています。というか、脳の機能がどうなれば100%なのかが定義できない以上、10%と言われても……という感じっぽい。
けど、そんなことはリュック・ベッソン監督だって百も承知でしょう。
そのうえで「これが本当だったらすごいかも!」と思えるのが、本作のストーリーです。
今流行りの(?)チート能力を持った主人公というやつですね。
チェ・ミンシクの悪党っぷり
韓国人マフィアのボスを演じたチェ・ミンシク。
なんと、本作がハリウッド進出作だったそうです(拍手!)。
基本的に英語は話さず、ストーリーを通して韓国語のみの役どころとなっているのが、より悪者感を引き立てていました。
チェ・ミンシク曰く、
「監督が韓国に直接来て、2時間余りの間、『LUCY/ルーシー』について誠心誠意を尽くして説明してくれました。その姿が感動的でした。有名監督であるにもかかわらず、アジアの俳優にすぎない私に全く権威意識を見せず、ただ作品について誠意を尽くして説明してくださいました。また、作品に対する確固たる主題意識も持っていました。監督が現場でどのような作業をするか、好奇心もわきました。(そのため)受けない理由がありませんでした」
(引用元:チェ・ミンシク「リュック・ベッソン監督から直接『LUCY/ルーシー』の出演オファーをされた…誠意に感動」|Kstyle)
とのこと。
音楽は国境を超えると言うけれども、映画の中の演技含め、どんな形式のパフォーマンスでもそういった一面があるのかもしれませんね!
置き去りにするスタイル
キャスティングは豪華だし、リュック・ベッソン監督らしい派手なアクションもある本作。
「これで失敗するわけないだろう!」と言いたいところなんですが、個人的には、中盤から終盤にかけての置いてけぼり感がちょっと微妙でした。
なんていうか、チート能力を手にしたルーシーが頑張るところまではいいんですけれども。
過去に遡り始めたあたりで「ん?」となり、人間の軌跡を追いかけ始めたあたりで「えっと、何を見させられているんだろう……?」と首を傾げ、宇宙に飛び出したあたりで「待って、これなんの話だっけ!?」とテンパりました。
私としては、オチもいまいちな感じでした。
映画「LUCY/ルーシー」が好きな人におすすめの作品
映画「LUCY/ルーシー」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- リミットレス(2011)
- NOPE/ノープ(2022)
- (r)adius ラディウス(2017)
- トランセンデンス(2014)
まとめ:頭を空っぽにして楽しむべき作品
本作は、ぶっ飛んだ設定をそのまま楽しめる人向けの作品。……ということで、頭を空っぽにして観られる人におすすめですね。
相変わらずスカーレット・ヨハンソンは美しいし、でもそれなりにツッコミどころもあって笑えるし。リュック・ベッソン監督らしい派手なアクションも見物です。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 67% AUDIENCE SCORE 47%
IMDb
6.4/10