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NEW!映画「HERE 時を越えて」あらすじ・感想|その土地の持つ記憶……最後は感動のヒューマンドラマ

HERE 時を越えて_感想タイトル ヒューマン

HERE 時を越えて(字幕版)

映画「HERE 時を越えて」の感想です。

ロバート・ゼメキス監督による、トム・ハンクス主演のヒューマンドラマ。

公開前から話題になっていて、ずっと観たかった映画でした。事件やらなにやら、特別なことが起きるわけではないのですが、ただじっと見入ってしまう。

家というより、その土地に宿る記憶という感じ。良い時も悪い時もあるよね、みたいなのがとても好きです。

すみれ
すみれ

映画「HERE 時を越えて」の見どころは……


  • 定点カメラで描かれる複数家族の在り方。
  • 誰かひとりにヘイトが偏らない、バランスの取れた登場人物の描かれ方。
  • モヤついたり悲しくなったり、どこかしらに共感できる演出と構成。

※本記事には、ラストを除くネタバレが一部含まれます。ご注意ください。

本記事は2026年02月18日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。

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作品情報

タイトルHERE 時を越えて
原題Here
原作HERE ヒア/リチャード・マグワイア著
ジャンルヒューマン
監督ロバート・ゼメキス
上映時間104分
製作国アメリカ
製作年2024年
公開年(米)2024年
レイティングG
好きレベル★★★★★

あらすじ

長い時を経て、そこに建てられた一軒の家。家族が入居し、退居し、また別の家族が入居し……何度も繰り返しながら、穏やかに時が流れていく。そんな家に新たに入居してきた若い夫婦。夫婦のもとにはリチャードという男の子が生まれた。絵を描くのが得意なリチャードはアーティストになることを夢見るが、高校生になると、弁護士志望のマーガレットと恋に落ちる。やがてマーガレットとの間に可愛い女の子が誕生し――。

主な登場人物

(以下、敬称略)

リチャード・ヤング

(演:トム・ハンクス

アルとローズの息子。絵を描くのが得意で、アーティストになることを夢見ている時期もあったが、結局は一般企業への就職を選ぶ。

マーガレット・ヤング

(演:ロビン・ライト)

リチャードの妻で、ヴァネッサの母親。若い頃は弁護士志望だったが、結局家庭に入り、子育てに専念することになった。

ヴァネッサ・ヤング

(演:ザ・ザ・ゼメキス)

リチャードとマーガレットの娘。弁護士として活躍中。

アル・ヤング

(演:ポール・ベタニー)

リチャードの父親で、元軍人。

ローズ・ヤング

(演:ケリー・ライリー)

リチャードの母親で、アルの妻。

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映画「HERE 時を越えて」の感想

映画「HERE 時を越えて」の感想です。ただ家族の在り方を見守るだけなのに、なぜこんなにも感動するのか。

土地の記憶

もうね、冒頭からして美しかった

恐竜が生きていた大昔の時代から描かれるんですが、序盤のほんのちょっとのシーンなのに、映像がめちゃくちゃ丁寧に作られていて感動。この時点でだいぶ期待値が上がりましたね。

隕石が落ちてきて、恐竜が絶滅する。そんな描写もあるのに、そこからの再生も一緒に描かれるせいか穏やかな気持ちになります。

ここら辺、さすがゼメキス監督だなあと。ロバート・ゼメキス監督といえば「ロジャー・ラビット」(1988)や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)などで知られていますが、こういうのともまた違った感じ。「キャスト・アウェイ」(2000)ではトム・ハンクスとタッグを組んでいましたね(大好き)。

タイトルのセンス

そして、この「HERE」というタイトルのセンスよ。

まあ、これに関しては、原作のグラフィックノベルがそうだったというのが大きいと思うんですけど、そのままにしてくれて良かったー! という気持ち。今まであまり感じたことはなかったんですが、「Here」ってとても良い言葉だなと思いました。

なんていうか、そこにあるものをそのまま受け入れる、みたいな雰囲気が感じられて。リチャード・マグワイアの原作のほうも読んでみたいところ。

現代に至るまでのさまざまな問題

また、先述したとおり、本作の冒頭で描かれるのは恐竜が生きていた時代

ここから始まるんですが、先住民族たちの時代だったり開拓期だったりと、このあたりは正直歴史的すぎていまいちピンと来ないんですよね。アメリカの歴史に明るいわけでもないし、ラジオから日本による真珠湾攻撃のニュースが流れてきたときはちょっとドキッとしましたが、それだけ。

でも、その後、BML(ブラック・ライヴズ・マター)の時期があったり、インフルエンザ、コロナの時期があったりと、共感できる部分も出てくるというか「私たちの時代はここだ」と改めて認識できるような仕組みになっていました。

特に、黒人家族が子どもに「警官の前では必ず両手が見えるようにすること」と教えているシーンは切なくなりましたね。

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家族を描いているだけ

で、この作品がすごいなと思うのは、特に大きな事件が起きるわけではないのに面白いところ。

かなり大雑把に言えば、複数の家庭を描いているだけで、普通なら「他人の家庭なんて興味ないわー」程度で終わる話なんですよね。少なくとも私はそう。人には人の事情があるし、別に興味もないよなって。なのに、なぜだかこの映画はめちゃくちゃ面白い。

メインで描かれているのはヤング一家なので、この一家に共感できるか否かで面白さは変わりそうだけど。でも、誰かしらにはみんな共感できる部分があるんじゃないかなと思います。

個人的に思ったのは、みんな何かを諦めながら生きているのだということ。こう言うとちょっとネガティブっぽいですが、そうではなくて、夢を叶えられた人もそうでない人も、どこかで何かを諦め、妥協して、調整しながら生きているし、それが幸福だったか不幸だったかは、人生が終わりに近付くまでわからないものなのかもなって。

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人との距離感

それに、人との距離感も難しいものだなと感じました。

基本的に、私は(遠距離恋愛以外で)「離れたら終わり」と思うタイプで、「いったん距離を置こう」で実際に離れて、その後ヨリを戻すカップルなんかを見ると「本当にこんな人たちおるん!?」なんですが、恋人同士、あるいは夫婦だからそう思うだけで、一定の距離があったほうがうまくいく人間関係って確かにあるよなと改めて感じました。すごい納得感だった。

マーガレットが

私たち全力で頑張った。

と言ったときなんて、もうね。そうだよ、あんたたち全力で頑張ってたよ! ってなりました。

若い頃に子どもができて、リチャードはアーティストになるという夢を諦め、マーガレットは弁護士志望だったけれど諦めた。じゃあ、子どものために夢を諦めたことが不幸だったかというとそんなことはなくて、ヴァネッサと過ごす時間も幸福に満ちていたと思う。

そんなヴァネッサが健やかに育ってくれたからこそ、マーガレットも「本当は弁護士になって働きたかった」と思うことができたんでしょうね。

というか、リチャードとマーガレットの関係に関して言えば、ものすごいバランス感覚で描かれていたなと感じました。あれ、本当にすさまじい。

ヴァネッサが生まれ、マーガレットが「自分たちだけの家が欲しい」と訴えているのにもかかわらず、リチャードは税金が云々、政治が云々となかなか首を縦に振らない。結局そのままズルズル来てしまって、挙句の果てには「新しく家具を買うから良いだろう」みたいな雰囲気に。

これだけ見ると、リチャードにヘイトが向きそうだし、実際、当事者たるマーガレットからすると「なんじゃこいつは!?」なんでしょうけど(義両親と強制同居状態だし)、リチャードが若くして夢を諦め、その不満を妻子に漏らすことなく、必死で働きつつもしっかり子育てに参加していた描写があるので、「どっちの言い分もわかるわあ……」ってなる。

リチャードのこの安定感は、ある意味では父親アルを反面教師としていたのかなと思ったり。

アルとリチャードは親子ですけど、この二世代の間にもすでに、価値観や考え方のジェネレーションギャップが生まれているようで興味深いところでした。

リチャードの母親ローズが「働きたい」と願いながらも結局専業主婦のまま終わったのに対して、リチャードの妻マーガレットはパートとして働きに出るようになり、そして、その娘であるヴァネッサは弁護士としてバリバリ働いているというのも、時代の移り変わりを表しているようでしたね。

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感情を揺らすカメラワーク

個人的に、一番「さすがゼメキス監督!」となったのはカメラワークでした。

そもそも本作はかなり特殊な撮られ方をしていて、ほぼほぼ全編定点カメラによって描かれているんですよね。この時点でだいぶ「このセンスよ……」ってなるんですが、ここぞというときに動くカメラ!

どこでとは言いませんが、この瞬間がもうすごい。いやほんとすごい。これしか言えない。

カメラワーク一点で泣かされるとは思ってもみませんでした。使いどころをわかりすぎている。鑑賞後には、思わず溜め息をつきたくなるような満足感がありました。

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映画「HERE 時を越えて」が好きな人におすすめの作品

映画「HERE 時を越えて」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

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※記事執筆時点での情報です(2026年02月18日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。

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まとめ:穏やかな気持ちになれる

鑑賞後、穏やかな気持ちになれる映画でした。

落ち込んでいるときも「でも自分の人生、まだ終わったわけじゃない」と思えるような。そんな不思議な魅力のある映画。

トム・ハンクスの存在感も素晴らしかったですね!

Rotten Tomatoes
Tomatometer 36% Popcornmeter 59%
IMDb
6.3/10

Filmarks
3.7/5.0

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