
メグレと若い女の死
映画「メグレと若い女の死」の感想です。
フランス発ミステリー!
ミステリーに疎すぎて「メグレ警視……聞き覚えのある語感……」なんて思いつつ観ました。そりゃそうだすぎた。
地道に聞き込みで犯人に近付いていく堅実タイプのミステリーでした。

映画「メグレと若い女の死」の見どころは……
- 地道な聞き込みによる捜査展開。
- ジェラール・ドパルデューによるメグレ警視役。
- メグレ警視の穏やかな愛情。
本記事は2026年04月27日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
| タイトル | メグレと若い女の死 |
| 原題 | Maigret |
| 原作 | メグレと若い女の死/ジョルジュ・シムノン 著 |
| ジャンル | ミステリー、サスペンス |
| 監督 | パトリス・ルコント |
| 上映時間 | 89分 |
| 製作国 | フランス |
| 製作年 | 2022年 |
| 公開年(仏) | 2022年 |
| レイティング | G |
| 好きレベル | ★★★☆☆ |
あらすじ
1953年のパリ。モンマルトルのある広場で、若い女性の遺体が発見された。――刺殺体。被害者は刃物で複数回にわたり刺されたようだった。現場に駆けつけたメグレ警視は、まず女性の身元を割り出そうと捜査を開始する――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
メグレ警視
(演:ジェラール・ドパルデュー)
警視庁犯罪捜査部所属。若い女性が命を奪われたことに胸を痛めつつ、捜査を進めていく。
ベティ
(演:ジャド・ラベスト)
田舎での生活を嫌い、パリに出てきた若い女。被害者となったルイーズに似ており、メグレ警視に協力を求められる。
ルイーズ
(演:クララ・アントゥーン)
被害者女性。5回にわたり刃物で刺されていた。メグレ警視の捜査により名前が判明。
ジャニーヌ
(演:メラニー・ベルニエ)
ルイーズの知人で、女優の卵。資産家の息子であるローランと婚約中。
ローラン
(演:ピエール・モウレ)
ヴァロワ夫人の息子で、ジャニーヌの婚約者。
ヴァロワ夫人
(演:オーロール・クレマン)
ローランの母親で、資産家。息子のことを溺愛している。
映画「メグレと若い女の死」の感想
映画「メグレと若い女の死」の感想です。たぶん、これ、原作が読みたいかもしれない……! と思いつつ鑑賞しました。
メグレ警視
先述しましたが、「メグレ警視……聞き覚えのある語感……」と思っていた私。
このメグレ警視、なんと名探偵コナンシリーズの目暮警部の元ネタになったお方だったんですね! ミステリー(小説)に詳しくなさすぎて、元ネタがあること自体、今の今まで知りませんでした(恥)。
これを知ると、なおさら小説のほうを読みたくなりますね。原作「メグレと若い女の死」は名作らしいので。
地道な聞き込み捜査
それから、この作品に出てくる主人公は、どうやら地道な捜査をするタイプの警察官らしい(原作未履修勢の感想)。なので、派手な演出などは一切なし。
ただ、さすがフランス映画というべきか、終始うっすら湿った空気感があって、なんだか艶やかでした。
完全に余計なお世話なんですが(笑)、これ、周りからしたらベティはメグレ警視の愛人に見えるだろうなとか、文脈的に、ベティにもその覚悟があったんじゃないかとか、妙なところでハラハラした。そして、ベティが囮になるくだりでは、「メグレ警視、事件に固執するあまり一般女性を危険にさらすとは……(衝撃)」ってなりました。
小説だと、もう少しメグレ警視側の感情に触れられているんですかね。終盤あたりまではメグレ警視の気持ちがわからなすぎて、何が起きるか予測できなかった。ミステリーの楽しみ方としてはちょっと間違っている気がする(笑)。
意外性はなし
ただ、意外性は一切ありませんでした。
トリックや動機などに、奇をてらったものは一切なし。なので、ミステリー映画としての評価はもしかしたら分かれるところかもしれないなと。小説だとだいぶ印象が変わる可能性もある。というか、私はむしろ小説を読んだほうがいいんだろうなと感じました。
こういうタイプの内面に向き合った作品は、文字のほうがうまく伝わってきそうというか。
事件の真相が明らかになったときも「え、そうなの?」というのはなく、「あー……(納得)」という感情でした。単純に胸糞ではある。
夫婦の関係
あと、個人的にとても良いなと感じたのは、メグレ警視と奥さんの関係。
ラブラブ!(死語?)という感じではないけど、穏やかな愛情に満ちている感じがして、心安らぎました。ああいう関係に憧れる。
特に、ベティと奥さんの笑い声を聞いたメグレ警視が、バスルームで髭を剃りながら微笑んでいるシーンね。あれ、良すぎて「どひゃー!」ってなった。ひとり娘を亡くしているという事情があったからなおさら。
なんなら、このまま養女にするとかもアリじゃないかな……とまで思ったんですけど、そういえばベティって、田舎の工場で働いて一生を終えるのが嫌すぎて都会に出てきたというだけで、両親は普通に健在なんだった(笑)。
都会に出てきた若い女
そして、都会に憧れた田舎出身の若い女が、都会でさらに搾取されるというのがなんとも切ないところ。
これって、フランスだとか、この時代だからとかいうことではなく、現代の日本でも起きうることだと思うんですよね。さすがに「身売りするしかなく……」みたいなところまでいくパターンは稀だと思うけど、でも、田舎(しかも親の庇護下)では考えられないようなことに巻き込まれる場合があるというのは考えたい。
大都会が若者を惹きつけるということはパリ以外にも、時代に関係なくあると思います。自分が置かれた場所、自分の周りに幸せを見つけることを考えてみてほしいです。
(引用元:【インタビュー】映画『メグレと若い女の死』「私が撮るメグレ警視の作品はこれが最後」とパトリス・ルコント監督が語る|SCREEN ONLINE)
監督自身、このように語っていますしね。
若い頃、誰もがキラキラした生活に憧れたりするし、それ自体はみんな多かれ少なかれ経験することで。そんな「自分の未来に希望を抱いた」若い女の最期に、メグレ警視は自分の亡き娘を重ねたのかなと思います。だから、事件の真相を追っていくのと共に、こうも執拗に被害者女性のことを知りたがったのかもしれないと感じる。
個人的に、ミステリー部分はあまり合わなかったけれど、こういうヒューマンドラマ的な要素はかなり好きでした。
映画「メグレと若い女の死」が好きな人におすすめの作品
映画「メグレと若い女の死」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023)
- ナイル殺人事件(2020)
- 第10客室の女(2025)
- ファーザー(2020)
映画「メグレと若い女の死」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年04月27日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:ジェラール・ドパルデューが良い
ジェラール・ドパルデューのメグレ警視はかなりハマり役でしたね。
ただ、まあ、なんとなくですけれど、小説のほうが面白いんじゃないかというのはある。こういうひたすら被害者の内面に向き合うような作品は。文字のほうがうまく表せる気がする。
機会があれば読んでみたいですね。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 91% Popcornmeter 47%
IMDb
5.9/10
Filmarks
3.4/5.0

