
プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち
映画「プー あくまのくまさん」(2023)の続編です。
予算UP、キル数UP――そして、クオリティーUP! 前作のB級映画らしい雰囲気も好きだったんですが、本作は本作で、ストーリー性があってよかったです。
本記事は2025年04月02日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
――ぴょんぴょん!
作品情報
タイトル | プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち |
原題 | Winnie-The-Pooh: Blood and Honey 2 |
ジャンル | ホラー、スリラー |
監督 | リース・フレイク=ウォーターフィールド |
上映時間 | 93分 |
製作国 | イギリス |
製作年 | 2024年 |
公開年(英) | 2024年 |
レイティング | R15+ |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
100エーカーの森で起きた事件の生存者クリストファー・ロビン。命からがら生き延びたクリスだったが、あの事件の話を誰にも信じてもらえない挙句、人々はクリスが事件を起こした犯人なのではないかと噂していた。しかし、トラウマに苦しむ日々を送っていたある日、プーが仲間たちと共に、100エーカーの森を飛び出してくるのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
クリストファー・ロビン – Christopher Robin(演:スコット・チェンバース)
100エーカーの森で起きた事件の生存者。なんとか生還するも、誰にも事件の真相を信じてもらえなかった。町ではクリスこそが事件の犯人なのではと噂される。事件のことがトラウマになっているため、セラピーに通う毎日。
レクシー – Lexy(演:タルラ・エヴァンス)
クリストファー・ロビンの親友。嫌な噂にさらされるクリスをなにかと気に掛ける。
プー – Pooh(演:ライアン・オリバ)
幼少期からのクリスの友達だった(クリスはそう思っていた)が、今は人間を襲う危険な化け物に。クマ。
ティガー – Tigger(演:ルイス・サンター)
プーの仲間。トラ。
オウル – Owl(演:マーカス・マッセイ)
プーの仲間。フクロウ。
ピグレット – Piglet(演:エディー・マッケンジー)
プーの仲間。ブタ。
映画「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」の感想
映画「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」の感想です。圧倒的にクオリティーが上がっていて、これはすごいと舌を巻きました。
ストーリー性UP
前作「プー あくまのくまさん」(2023)に比べると、ストーリー性が格段にUPしていました。
前作では、プーが暴れまくる様子をとにかく映したという感じだったのですが、今回はドラマのほうも割としっかりしていた印象です。
ただ、前作の雰囲気が好きだった人にとっては、やや冗長的に感じる部分もあるかも? とは思う。「この手の物語にドラマなんていらないんだよ!」みたいな。
個人的には、ドラマもなにもない前作も好きですが、ストーリーに奥行きが感じられる今作も好きです。結果、どちらも好き。私は。
「これって……」を見事に解消
で、ストーリー性に関してですが、前作では「これって、このあとのクリストファー・ロビンはどうなるのだろう?」とうっすら疑問……というか、心配になったものですが。
心配、的中してた。
あの惨劇からせっかく生き延びたのに、プーの話を信じてもらえないばかりか、あの惨劇を引き起こしたのはクリス本人なのではないかとヒソヒソヒソヒソ。泣きっ面に蜂とはまさにこのこと(ちょっと違う?)。
そのうえ、就活を頑張って病院で働いていたのに、「上が(噂を)気にしているから……」とクビになる始末。
そして、さらに酷いことになるクリスですが、可哀想に思いながらも、クリスのその後が気になっていた私としては、なかなか満足なストーリーでした。
人の記憶
また、人の記憶ほど頼りにならないものはないなと。いや、正確には主観とでも言うのか。
私も、親と「小さい頃こんなことあったよね」という話をしていると、起きた事象や出来事は合っているんですが、細かい部分で「違うよ、そこであなたはこうしたんだよ」とか「いやいや、その時あなた、泣いていたじゃない」などと訂正が入ることがあります。
まあ、その親の話こそ間違っている場合もあるわけですけれども、過去のことなので、実際にどうだったかはもう誰にもわかりません。どちらも記憶違いで、まったく違うことが起きていたのかもしれないし。
じゃあ、幼い頃のプーとの記憶はどうだったのか? ということですね。ちょっと後付け感は強いかもしれませんが、このあたりの話は私は嫌いではありませんでした。
グロさもUP
ちなみに、ストーリー性だけでなく、グロさもUP。
特報映像では、軽快なビートに乗せて「キル数3倍!製作予算10倍!」とアピールしている。前作は最低映画を選ぶゴールデンラズベリー賞の各部門を最多受賞しているが、今作は各種レビューサイトの評価が前作よりかなり良くなっている様子。パワーアップした“じゃあく”なプーさんの大暴れに期待したい。
(引用元:キル数3倍・製作予算10倍 ホラー映画版“プーさん”続編『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』特報解禁[ホラー通信]|ライブドアニュース)
とのことで、製作予算が10倍に跳ね上がったということもあり、さすがのキル数になっていましたね。軽快にキル数が上がっていく様子は、(不謹慎ながらも)スカッとします。
新キャラティガー&オウル
そして、前作のプーとピグレットに加え、ティガーとオウルが新キャラとして登場しました。
この中でもっとも邪悪に見えたのはオウルかな。かろうじて……本当にかろうじて鳥類だということがわかる特性を残しつつ、全身から邪悪なオーラを放っておりました。
こいつがいなかったら、プーがここまで暴れ回ることもなかったんじゃないか? と。
怪力農夫から化け物に
あと、前の記事で、前作でプーのビジュアルが怪力農夫のようだったと表現したんですが(あれはあれでまあまあ好きだった)、こちらもがっつり変化していましたね。
まあ、ビジュアルに関しては、がっつり変化させていいんかいというところではあるんですけれども。クリストファー・ロビンを演じた俳優さんもニコライ・レオンからスコット・チェンバースに変わっているわけですし、些細なこと……としておきましょう。
今作では、怪力農夫から化け物へとレベルアップしていました。
エンドロールの匂わせ
エンドロールの匂わせもよかったですね。
二作目である本作に続き、三作目(続編)が作られることはもう決まっているそうですが、エンドロールにこれを匂わせる演出がありました。
一作目も二作目も好きな私としては、ワクワクしてしまいました。今から公開が待ちきれない! という感じで。
映画「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」が好きな人におすすめの作品
映画「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ジーパーズ・クリーパーズ(2001)
- ザ・ハント(2020)
- キラー・ナマケモノ(2023)
まとめ:イーヨーが可哀想
本作を観て、結果的に思ったのが「イーヨーが可哀想すぎるだろう……」ということでした。
プーはもちろん、ピグレットもティガー(ぴょんぴょん!)もオウルもいるのにね、結局はイーヨーだけが本編開始前に退場しているという悲しい設定。
次作では、イーヨーが実は蘇って……ということにならないかなあと、ほんの少しだけ期待しています。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 47% AUDIENCE SCORE 72%
IMDb
4.7/10