
天使にラブ・ソングを2 (字幕版)
映画「天使にラブ・ソングを…」(1992)の続編です。
話も前作の続き、主人公も同じ(!)なので、前作が好きな人はハフハフしちゃう(興奮)内容でした。前作よりさらにパワーアップしている感じがあるので、なおすごい!
本記事は2025年02月05日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
作品情報
タイトル | 天使にラブ・ソングを2 |
原題 | Sister Act2: Back in the Habit |
ジャンル | コメディー、ヒューマン、ミュージカル |
監督 | ビル・デューク |
上映時間 | 107分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1993年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
デロリスがシスター・メアリー・クラレンスになり、修道院に革命を起こしてから約1年後。ラスベガスで忙しい日々を送っていたデロリスのもとを、シスターたちが訪ねてくる。話を聞いてみると、どうやら自分たちが配属された高校の生徒たちがとんでもない問題児ばかりで、デロリスの力を借りたいのだというのだった――。
登場人物
(敬称略)
デロリス・ヴァン・カルティエ(演:ウーピー・ゴールドバーグ)
現在は、ラスベガスで歌いながら忙しく過ごしている。かつての仲間たちがデロリスのもとを訪れ、協力を求めたことで、再びシスターに扮して活動することになった。
聖キャサリンの修道院長(演:マギー・スミス)
かつてデロリスが放り込まれた修道院の院長。気難しさが抜け、柔軟な性格になっている。
シスター・メアリー・パトリック(演:キャシー・ナジミー)
陽気で大らかな性格。おしゃべり好き。だが、高校で教鞭をとり始めてからは、生徒たちに向かって叱責することがたびたびあるらしい。
シスター・メアリー・ロバート(演:ウェンディ・マッケナ)
前作では内気で声が小さいのが特徴だったが、今作ではすっかり成長。生徒たちのことを第一に考える。優しさは健在。
リタ・ワトソン(演:ローリン・ヒル)
音楽コースの生徒。本人は音楽が好きだが、母親には「音楽より勉強」と言いつけられている。
映画「天使にラブ・ソングを2」の感想
映画「天使にラブ・ソングを2」の感想です。デロリスが相変わらず良い! そして、シリーズものとしての完成度がすごい!
勢いを落とさない「天使にラブ・ソングを」シリーズ
本作の何がすごいって……まず、2作目であること!
前作「天使にラブ・ソングを…」(1992)が大ヒットしてから、そう時を置かずして公開。
普通、ヒットした作品って、次も次もと欲をかいてシリーズ化すると、その途端に「イマイチ」という評価になりがちなんですが、本シリーズの場合はどちらとも大成功! と言えるんじゃないですかね!
もしくは、例えば「ハッピー・デス・デイ」シリーズのように、一作目と二作目とではだいぶ雰囲気が違って、それはそれで面白くはあるんだけど、一作目が好きな人にとっては「求めていたものとちょっと違う……」ということにもなりがち――
なんだけれど、本シリーズの場合はそんなこともなく。
一作目から入ってくるファンが求めているものを完全に理解している。
そんな感じがしました。
そのうえで、一作目と内容がかぶることもなく、さらなる盛り上がりがあって良かったです。
デロリスのパワフルさ
前作同様、デロリスは相変わらずパワフルでした。
そんな中で、「Mary Had a Little Lamb(邦題:メリーさんのひつじ)」を知らない生徒をフォローするシーンがありました。
おそらく「誰でも歌えるだろう」と思われるこの曲を知らない生徒を、クスクスする他の生徒たち。そこにデロリスが「知らないことは恥ずかしいことじゃない!」とお叱りを入れます。
ただ、この時に「彼女の故郷では『ひつじ』じゃなく『犬』かもしれないし『ライオン』かもしれないし」云々と(本人含め)生徒たちの笑いを取っていくんですが、正直、ノンデリか!? と思ってしまった。※ノンデリ=ノンデリカシー
私がこのフォローのされ方をしたら、馬鹿にされたと思ってしまうなぁと。受け取り方の問題?
と、まあ、個人的にはデロリスのノンデリ具合に若干引きながらも、それでもやっぱり、彼女のパワフルさには元気づけられるところもありますね!(まあ、デロリスの場合、ノンデリだからこその良さみたいなものもある)
修道院長の変わりよう
そして、前作に引き続き登場した聖キャサリンの修道院長。
大女優マギー・スミスが演じる彼女ですが、前作とは異なり、最初から最後まで味方として動いてくれていました。もともとが(おそらく)気が強いタイプなだけに、味方でいてくれるとめちゃくちゃ心強いね。
で、前作のデロリスに中てられたのか、柔軟というか、ちょっぴりお茶目な性格になっていました。
映画「ハリー・ポッター」(2001)で、最初こそ生真面目でルールがすべて、とっつきにくかったハーマイオニーが、やんちゃな男の子たち(ハリー&ロン)の行動に影響されて、「ルールは破るためにあるのよ!」なんて言い出すアレを彷彿とさせました(「ハリー・ポッター」のほうが全然あとの作品だけれど)。
舞台上での「Joyful, Joyful」
また、どの曲も良かったんですが、個人的に特に好きだったのは、生徒たちが一丸となって歌う「Joyful, Joyful」。
原曲はベートーヴェン交響曲第9番。
これをラップ交じりでノリの良い今風の曲にしてしまうのだから、すごいですね!
(ただし、聖歌隊のコンクールなのに、よく何も言われなかったものや……とは思ってしまう。ザ・破天荒)
何度聴いても飽きない。
それが「天使にラブ・ソングを」シリーズの楽曲です。
母の心配と愛情
たくさんいる生徒の中で、ひときわ目立っていたのがリタ・ワトソンという女生徒でした。
最初から一番反抗的で、かと思えば大人の言うことを素直に聞いたりして、なんだか小憎らしくて可愛らしい生徒。
彼女は、歌うことが大好きなんだけれど、母親には「歌なんて、才能があっても金にならない! 歌が得意というだけの人なら、そこらへんにいる! 歌より勉強よ!」と言われている。
子どもの立場からしたら「はぁ?」だし、大人から見ても「勉強したくないと言っているわけじゃないんだから、好きなことぐらい少しは認めてやろうよ……」ではあるんですが、母親には母親なりの苦労があって、娘を心配しているからこそ出てくる言葉なんですよね。
劇中でもそれがなんとなく伝わってくるので、母親に対して嫌な感情は抱きませんでした。
実際、歌がうまい=歌一本で食べていけるというほど、優しい世界ではないでしょうし。なら、将来を安定させるために、もっと勉強をしてほしいと思うのは、やっぱり親心でもあると思うのです。
本当は、リタはまだ高校生だし、選択肢を増やすためにも両立できるのが一番いいと思うんだけれど。
いつか、大人になったリタとデロリスで、同じ舞台に立ってほしいなぁ! なんて。
映画「天使にラブ・ソングを2」が好きな人におすすめの作品
映画「天使にラブ・ソングを2」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- シング・フォー・ミー、ライル(2022)
- 錨を上げて(1945)
- 私を野球につれてって(1949)
- スクール・オブ・ロック(2003)
まとめ:明るくなれるミュージカル作品
生粋のミュージカル作品というよりは、音楽を取り扱った作品という感じではありますが、劇中に登場する楽曲はどれも最高!
デロリスや生徒たちの自由さやパワフルさが表れていて、見ているだけでハッピーな気持ちになれます。
気分が落ち込んだときや、元気を出したいときなどにおすすめ!
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 19% AUDIENCE SCORE 61%
IMDb
5.7/10