天使にラブ・ソングを・・・ (字幕版)
ウーピー・ゴールドバーグ主演の「天使にラブソングを…」。
もうね、なんというか、そもそも邦題の付け方のセンスよ、って感じの作品。コメディー寄りの作品ではありますが、意外と内容にも沿っていて美しいタイトルだなと思います。
本記事は2024年06月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
元カレ(?)がやべー奴だったので、ひとまずシスターになることにしました。
作品情報
タイトル | 天使にラブソングを… |
原題 | Sister Act |
ジャンル | コメディー、ヒューマン、ミュージカル |
監督 | エミール・アルドリーノ |
上映時間 | 100分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1992年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
黒人クラブ歌手のデロリスは、マフィアのボスであるヴィンスの愛人だった。が、ある日、ヴィンスが裏切り者を排除する場面を目撃してしまう。マフィアに追われる身となったデロリスが警察に助けを求めると、ヴィンス関連の裁判を有利に進めたい警察の思惑もあり、デロリスは自身の意思とは関係なく、マフィアの目の届かない女子修道院に匿われることになるのだった……。
登場人物
(敬称略)
デロリス・ヴァン・カルティエ(演:ウーピー・ゴールドバーグ)
マフィアのボスの愛人をしていたが、正妻と別れてくれないことに痺れを切らしボスのもとに乗り込んだところ、運悪く殺人現場を目撃してしまう。そのことにより、身の安全を確保するため、女子修道院に身を寄せることに。修道院では「シスター・メアリー・クラレンス」。
修道院長(演:マギー・スミス)
修道院の院長を務める女性。厳格で、保守的な考えの持ち主。だが、この厳格さも、シスターたちの身を守りたいという思いから。意外と情に厚く、引き際も潔い。
シスター・メアリー・ロバート(演:ウェンディ・マッケナ)
内向的で自分に自信がない様子だったが、デロリスと出会うことで徐々に変わっていった。心優しい性格で、修道院の生活に納得できず、馴染めずにいたデロリスを励ますことも。
シスター・メアリー・パトリック(演:キャシー・ナジミー)
陽気で大らかな性格。性格は正反対だが、メアリー・ロバートと仲が良い。
ヴィンス・ラ・ロッカ(演:ハーヴェイ・カイテル)
マフィアのボス。意外と信心深い一面も(?)
エディー・サウザー(演:ビル・ナン)
デロリスが駆け込んだ警察署の警部補。ヴィンスの捜査とデロリスの保護を担当する。
映画「天使にラブソングを…」の感想
映画「天使にラブソングを…」の感想です。気持ちが落ち込んでいるときなどに観ると、テンションが上がること間違いなしの作品!
マクゴナガル先生の登場
本作を観るたびに、毎回思うのは、
あっ、マクゴナガル先生!
ということ。
いや、「ハリー・ポッター」シリーズより「天使にラブソングを…」のほうが先に観ているはずなんですけれどもね、「ハリー・ポッター」を観て以降、マギー・スミスの登場シーンで毎度毎度「マクゴナガル先生だ!」と思ってしまうという。
それほど「ハリー・ポッター」シリーズが偉大な作品だったということでもあるし、マギー・スミスにとって(マクゴナガル先生が)ハマり役だったということでもあるんでしょう。
誰も不幸にならないハッピーな世界
本作の魅力といえば、誰も不幸にならないということ(マフィアたちは除く)。
なので、安心して観られます。
話の流れとしては「マフィアの愛人をやっていたけれど、奥さんとは別れてくれないし、挙げ句の果てには奥さんのコートをプレゼントしてくるしで文句のひとつでも言ってやろうと思っていたら、裏切り者を始末するシーンを目撃してしまって、いよいよ自分の命が危ないぞとなった……」という感じなので、いかにも重そうではあるんですが、デロリスの明るく反骨精神のある性格も手伝って、基本的には常にハッピーなテンションで展開していきます。
なにか嫌なことがあったときや、気持ちが落ち込んでいるときなどに観ると、小さな悩みぐらいなら吹き飛んでしまいそうな内容です。
伝統VS新しさ
修道院にて、デロリスと正反対なタイプと言えるのが修道院長。
厳格で、保守的。
修道院周辺が(おそらく)治安が悪いということもあって、シスターたちの身を守るために外出を禁止するほどの徹底ぶりです。
でも、実は情に厚いところもあるので、デロリスとシスターの身を同じように案じたりもするんですが、まあ、新しい風どころか暴風雨レベルに規律を乱すデロリスを「嫌だなあ」と思うのは、ある種仕方のないことにも思えますね。
さて、この修道院長。
ただ厳格かつ保守的というだけじゃなくて、自分は今更もう新しいことについていけはしないのだと自覚している感じなのがすごいなと思います。思わず「そんなことないよ……!」と応援したくなりますね。
新しさが伝統と対立したとき。
認めてもらうためには、自分の力を示すしかないみたいなところがあると思うんですけれども、デロリスはそれを無意識にやってのけていました。
デロリスも、これまではクラブ歌手として活動していたものの、本当はもっと活躍したい、誰かに認めてほしい、という気持ちがあったのかもしれませんね。
マフィアたちの信心深さ
んで、もうひとつ思ったのが。
マフィアたち、意外と信心深いな!
と。
コメディーなので、まあ、さもありなんな展開といえばそうなんですが、「シスターを傷付けたらヤバいんじゃ……」みたいな感覚って、日本にはあまりないもののような気がします。
例えば、神社(寺院)関係者を前にして躊躇う、みたいな。
ジャンルは関係なく、あまり邦画では見られない展開かなと感じました。
世界をつなぐ歌のパワー
そして、歌の力ってすごい。
「音楽は国境を越える」とは言いますが(あれ、言わない?)、国境だけじゃなく、人種も、言語も、その人の生い立ちも、今生きている環境も関係なく、一緒にノればみんな仲間! みたいなパワーを感じました。
なにより、デロリスが心底楽しそうに歌っているのが、見ていてハッピーな気持ちになりますね!
個人的にとっても好きだったのは、ウェンディ・マッケナが演じたシスター・メアリー・ロバート。他者への無償の愛というか、心の底からの優しさや人を思いやる気持ちが表れるような透き通った歌声で、一気に魅了されました。
映画「天使にラブソングを…」が好きな人におすすめの作品
映画「天使にラブソングを…」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- サウンド・オブ・ミュージック(1964)
- スクール・オブ・ロック(2003)
- 天使にショパンの歌声を(2015)
- ゴースト/ニューヨークの幻(1990)
まとめ:周りをハッピーな世界に!
とにかくハッピーな気持ちになりたいときにおすすめの映画。
「明日の会議嫌だな」「友達と喧嘩してしまった」「仕事でミスをして上司に怒られた」みたいな、ちょっとした気分の落ち込みなら、観ているうちに解消できそうな内容となっています。
定期的に観たくなる!
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 75% AUDIENCE SCORE 65%
IMDb
6.5/10