
グリンチ (2000) (吹替版)
映画「トゥルーマン・ショー」(1998)などの作品で知られるジム・キャリー主演です。
ジム・キャリー。
例えば「マスク」(1994)のように、見た目ちょっと怖いけど、クスッと笑える役を演じるのがとてもうまいなぁと思うのです。
本当に天才!
本記事は2025年02月04日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
いじめられっ子グリンチが捻くれ者に(当然)。
作品情報
タイトル | グリンチ |
原題 | How the Grinch Stole Christmas |
原作 | いじわるグリンチのクリスマス/ドクター・スース著 |
ジャンル | ファミリー、ファンタジー |
監督 | ロン・ハワード |
上映時間 | 104分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2000年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
山の洞窟で暮らす捻くれ者のグリンチは、クリスマスが大嫌い。クリスマスムード一色のフーヴィルの町から、「クリスマス」を盗もうと決意するが――。
登場人物
(敬称略)
グリンチ(演:ジム・キャリー)
捻くれ者。山の洞窟にひとりで住んでいる。過去の経験から、クリスマスが大嫌いになり、クリスマスに浮かれるフーヴィルの町から「クリスマス」を盗んでしまおうと決意。
市長(演:ジェフリー・タンバー)
幼い頃、グリンチをいじめていた人物。市長となっても、その性根は相変わらず。
マーサ・メイ(演:クリスティーン・バランスキー)
市長やグリンチの同級生だった女性。グリンチの初恋の人物でもある。
シンディ・ルー(演:テイラー・モンセン)
グリンチが出会った少女。純粋で、威嚇するグリンチに対しても優しく接する。
映画「グリンチ」の感想
映画「グリンチ」の感想です。ジム・キャリーにこの手の役を演じさせたら右に並ぶ者はいないんじゃないか……!
特殊メイクのジム・キャリー
鑑賞後、いろんな口コミを目にする中で「特殊メイクで誰かわからない状態なので、ジム・キャリーじゃなくてもよかったのでは?」という意見が多数あったのですが、個人的には「いや、ジム・キャリーで良かったよ!」という感じでした。
ほんとにね。
先述した通り、映画「マスク」(1994)のように、子どもが見たらおそらくちょっぴり怖くて、でもどこかコミカルな動きをする奇妙なキャラを演じるのに、ジム・キャリーって本当に素晴らしい才能を発揮してくれるんですよね。
確かに特殊メイクで、パッと見誰が演じているかはわからないかもしれないけれど、あの不気味でコミカルな表情とか、キレがあるのにコメディちっくな動きとかは、ジム・キャリーだからこそのものだと思いましたね。
キュートなテイラー・モンセン
あとは、シンディ・ルーを演じたテイラー・モンセン。
ただただ可愛い。
こんな可愛い子が味方になってくれたら、そりゃあ捻くれ者のグリンチも絆されるってものです。
酷すぎる過去
で、本作では捻くれ者グリンチの過去が明らかになります。
この点では、アニメ版「グリンチ」(2018)よりもわかりやすく、個人的には納得できたかな。
アニメ版「グリンチ」も、ザ・クリスマス映画! という感じがしてとても好きなんだけど、唯一、グリンチがただの捻くれ者(=嫌な奴)すぎて、うーん? ってなってしまうところがあったから。
繊細な心を持つ少年グリンチが、あれだけ嫌な思いをしてきたら、そりゃあ捻くれもするよなと。
グリンチに同情できる部分も多いので、いくらシンディ・ルーを威嚇しても「傷付きやすい子が強がっている」というふうに見えます(実際は中年男性だけど)。
でも、過去のことを消化しきれないまま、年齢を重ねている人って、意外と少なくないんじゃないかなぁなんて思ったり。
私自身、過去にしきれていないこともいくつかありますしね(さすがにグリンチのように、無関係な人に当たったりはしないけれど)。
人と違うということ
幼い頃、いじめに遭っていたグリンチ。
その理由は「みんなと違うこと」でした。まあ、周りもみんな幼いので、いじめっ子たちもそれを明確に意識していたわけじゃないでしょうが、「あいつ、なんか変じゃね?」みたいなやつ。
……嫌だねぇ。
学校で起こるいじめの理由としてはあるある。自分が小学生、中学生だった頃のことを思い出すと、あまりにもリアルで胃がキリキリする(私はどちらかと言えば、やられるほうだったので)。
確かにグリンチはみんなと生まれもなんとなく違うし、ひとりだけ緑だし(!?)、髭も生えているし、美的センスもちょっぴりズレているし(良くも悪くも)。大多数と同じではない。
……でもね、人の初恋をポッキリ折るような真似だけはしちゃアカン。
というか、いじめっ子たちからしたら、いじめるだけの理由があったのかもしれないけれど、その超個人的な(あるいは主観的な)理由は、他人をいじめていい免罪符になんてなりません。
ちなみに、やられたほうは何をされたか、100%ずーっと覚えていますからね。
私も、学生時代にいざこざがあった相手が、成人式で会った時に「あの頃は楽しかったよね!」と話しかけてきて、目ん玉が飛び出るかと思ったことがあります(笑)。
だから、グリンチが人嫌いになってしまった理由がわからないでもない。
ファンタジーな風景
あとは、フーヴィルの町の光景がとても好きでした。
ファンタジーで、なんだかキラキラして見えた。
この中にいるシンディ・ルー(テイラー・モンセン)はまるで天使!
実際、映像だけで結構見ごたえがあるんですよね。といっても、映画「マスク」顔負けの不気味でコミカルなジム・キャリーが一番の見どころではあるんですが。
ストーリーも割とシンプルで、気まずいシーンなども特にないので、家族一緒に観やすいクリスマス映画かなという印象でした。
映画「グリンチ」が好きな人におすすめの作品
映画「グリンチ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- エルフ ~サンタの国からやってきた~(2003)
- クリスマス・キャロル(1938)
- グレムリン(1984)
- ホーム・アローン(1990)
まとめ:アニメ版とは雰囲気も違う◎
好みはあっても、アニメ版と比べてどうだという気はないんですが、アニメ版と実写版では雰囲気からしてだいぶ違うので、ぜひ両方観てほしいなと思うところです。
アニメ版のほうがずっと可愛い雰囲気。
実写版のほうは、やや不気味なテイストもあるけれど、グリンチの過去について触れられているので、あの捻くれ具合でも納得しやすいし、やっぱりジム・キャリーの演技が素晴らしい。
どちらもクリスマス映画としては最高です!
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 49% AUDIENCE SCORE 59%
IMDb
6.4/10