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映画「暴走機関車」あらすじ・感想|あの有名セレブの家族が登場!?暴走する機関車と心

暴走機関車_タイトル ヒューマン

暴走機関車 [DVD]

タイトル通り、暴走する機関車の中で巻き起こるひとつの物語。

設定が設定なので、基本的には誰にも感情移入できない話ですが、登場人物の感情の揺れ動きみたいなものは非常にうまく描写されていました。

黒澤明監督の脚本をもとに作られた作品です。

本記事は2024年03月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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作品情報

タイトル暴走機関車
原題Runaway Train
ジャンルヒューマン
監督アンドレイ・コンチャロフスキー
上映時間111分
製作国アメリカ
製作年1985年
レイティング
おすすめ度★★★☆☆

あらすじ

アラスカの刑務所から脱獄した二人の男。逃亡を図るために機関車に飛び乗るが、機関士が死亡し、機関車が暴走し始めてしまう。脱獄囚二人はどうなるのか……。

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登場人物

(敬称略)

マニー(演:ジョン・ヴォイト)

アラスカの刑務所に収容されていた中年男性。ランケン所長の怒りを買って、長い間独房に入れられていた。

バック(演:エリック・ロバーツ)

アラスカの刑務所に収容されていた若者。マニーを慕い、共に脱獄を決行する。

サラ(演:レベッカ・デモーネイ)

機関車の女性作業員。居眠りをしている間に、機関車が暴走を始めてしまった。

ランケン所長(演:ジョン・P・ライアン)

刑務所の所長。マニーを嫌い、暴走した機関車にまでも追いかけてくる。

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映画「暴走機関車」の感想

映画「暴走機関車」の感想です。シンプルなストーリーながら、ハラハラドキドキの展開が続くというよりは、ヒューマンドラマを楽しむ作品となっています。

ベースは黒澤明監督の脚本

先述した通り、もとになっているのは黒澤明監督の脚本です。

なんでも、黒澤明監督がハリウッド進出を意識し、企画のうえ、脚本を執筆したものの世には出なかったものを、ロシア(当時のソ連)の監督が映画化したんだとか。

といっても、脚本は大幅に改稿されているとのこと。

原案者の黒澤明監督は、この作品に対して批判的な立場らしいですね。

世界のクロサワ。

世に名を知らしめ、映画界でもかなりファンが多い印象のある監督ですが、やはりアメリカと日本では映画の作り方が違ったんでしょう

意見の相違から、企画は途中で頓挫したそうです。

感情移入のできなさNo.1

長いこと刑務所に入っているというだけあって、二人とも重犯罪者です。

なので、感情移入はまったくできない

なにかしら良いことっぽいことを言っていても「なんて言ってますけどもね~」と脳内ツッコミが入ります。

まあ、そもそも感情移入前提で作られた話ではないでしょうしね。

登場人物たちはとにかく荒ぶっていて、すぐに感情を昂らせます。ガンガンにキレるし、かなり暴力的(特にマニー)。

でも、ふとした瞬間に人間らしい一面が現れるんですよね。

それがまた良かったりする。

ちなみに、マニーとバックの二人は相当ヤバい奴であるはずなんですが、ランケン所長のほうがだいぶヤバいので、二人のヤバさが薄れます。なんならバックとかちょっと良い人に見えてしまう。すごい。

美しいアラスカの雪景色

舞台がアラスカということもあって、あたり一面雪景色

めちゃくちゃ綺麗です。

吹雪の中を機関車が暴走するというのが、どこか情緒的で、緊張感をより強く演出しています。

アラスカの冬という厳しい季節の中、(吹雪のせいで)周囲の景色があまりよく見えないということで、これからどうなるかわからないという息苦しさみたいなものを感じますね。

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大迫力のカメラワーク

個人的に、息を呑むほど素晴らしいと感じたのはカメラワークでした。

空から撮影していた(空撮していた)かと思えば、遠景で捉えることで吹雪の中を鉄の塊が暴走している様子を見せつけたり、ある時には機関車と地面の間を縫うように撮影していたり。

大迫力でした。

文字通り「暴走している」のだから、もうどうしようもないと絶望を感じさせる演出だったのではないかなと思います。お前らは所詮脱獄囚で、この先に行っても何もないぞと。

余白を持たせたラスト

また、終始ポジションがはっきりしていて、言いたいことをバンバンに伝えていたマニーとバックですが、突然余白を感じさせるようなラストに持っていったのがとても良かったです。

マニーとバック、ランケン所長にサラ。

マニーとバックなんかは刑務所から脱獄してきた犯罪者ですから、普通なら良いことになんてなりっこない。でも、そこに余白を持たせることで、もしかしたら普通とは違う何かが起こるのではないかと想像することができます(まずは罪を償ってほしいけど)。

たぶん、このラストは観ている人の期待を(良い意味でも悪い意味でも)裏切るものなんじゃないかな。

海外セレブの家族が主演

この映画ですごいのは(別にすごくはないかもしれませんが)、主役の二人を演じた俳優さんが、超有名な海外セレブの親族だということです。

  • ジョン・ヴォイト(マニー役):アンジェリーナ・ジョリーの父親
  • エリック・ロバーツ(バック役):ジュリア・ロバーツの兄

ね、すごいでしょ?

ちなみに、ジョン・ヴォイトとエリック・ロバーツは、この作品に出演したことでアカデミー賞の主演男優賞/助演男優賞を受賞したりしています。

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映画「暴走機関車」が好きな人におすすめの作品

映画「暴走機関車」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • アンストッパブル(2010)
  • リトル・ニキータ(1988)
  • 眠れぬ夜のために(1984)
  • ミッドナイト・ラン(1988)

まとめ:暴走する機関車の中で繰り広げられるヒューマンドラマ

「暴走機関車」というタイトルを聞くと、なんとなくアクションっぽいイメージかもしれませんが、アクションというよりヒューマンドラマに近いシナリオになっていました。

「現実なんてクソくらえ!」

そう鼻で笑い飛ばしたくなるような豪快さと迫力。もしかすると、Vシネマとかが好きな人に向いている話かもしれません。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 83% AUDIENCE SCORE 76%
IMDb
7.2/10

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