
ロスト・フライト
映画「グリーンランド―地球最後の2日間―」(2020)などで知られるジェラルド・バトラー主演の作品です。
相変わらず戦っていました。格好良い。
というか、話がシンプル以上にシンプルで(?)わかりやすかったです。
本記事は2025年02月28日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
飛行機で緊急着陸したら、そこは無法地帯。
作品情報
タイトル | ロスト・フライト |
原題 | Plane |
ジャンル | アクション、スリラー、パニック |
監督 | ジャン=フランソワ・リシェ |
上映時間 | 107分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2022年 |
公開年 | 2023年 |
レイティング | PG12 |
個人的評価 | ★★★☆☆ |
あらすじ
悪天候であったにもかかわらず、会社に指示をされたように、その上空を突っ切ることにしたパイロットのブロディ・トランス。しかし、雷が機体を直撃。副機長のデレと共になんとか立て直そうとするものの、緊急着陸を余儀なくされてしまう。海への着水は避けられたが、彼らが着陸したそこは反政府ゲリラが支配する島だった――。
主な登場人物
(敬称略)
ブロディ・トランス – Brodie Torrance(演:ジェラルド・バトラー)
機長。数年前に妻を亡くしている。離れて暮らす娘がひとりおり、正義感が強いタイプ。
サミュエル・デレ – Samuel Dele(演:ヨソン・アン)
副機長。トランスのサポートをする。
ルイス・ガスパール – Louis Gaspare(演:マイク・コルター)
乗客のひとりで、移送される最中だった囚人。元軍人。
ボニー・レイン – Bonnie Lane(演:ダニエラ・ピエダ)
客室乗務員の女性。
映画「ロスト・フライト」の感想
映画「ロスト・フライト」の感想です。もうね、頭空っぽにして観られる(褒め言葉)のがとてもよかったですよ!
シンプル・イズ・ザ・ベスト
映画はシンプルが良い(時と場合による)。
ということで、本作の内容は非常にシンプルなものとなっております。
緊急着陸した島が無法地帯だったので、反政府ゲリラと戦いながら逃げ延びろ! という。難しい話が一切ないので、軽い気持ちで観られます。
警察というか、権力不介入のとんでもねえ島でした。まる。
邦題が◎!
で。
個人的にとてもいいなと思ったのは、本作の邦題「ロスト・フライト」です。
例えば、映画「天使にラブソングを…」(1992)などのように、「邦題がマジで神がかってるんだが!?」という作品は間々あるんですが、本作の「ロスト・フライト」も結構好きでした。
というのも、本作の原題は「Plane」。
そのまんま……で、別にこれも悪いというわけではないんですが。
「ロスト・フライト」の一言で、「あ、飛行機が落ちて(行方不明になって)大変なことになるんやな」と、ある程度のあらすじを説明できるの、本当にすごい。
それでもって、主演がジェラルド・バトラーなので(笑)、「これはサバイバルものだ……!」となんとなく予想がつくという。
ジェラルド・バトラーの拳&拳
力こそパワー! な超物騒集団ゲリラを前に、それでもやっぱり拳で対抗するジェラルド・バトラー。
……この泥臭さがまたいいんですよね。
トランスたちからすればアウェイ。ゲリラからするとホーム。
そんな圧倒的不利な状況を、いかにして覆していくか。これからどうなるのだろうという不安と、けれども主人公がジェラルド・バトラーだというほんの少しの安心感で、程よい緊張感が味わえます。
トランスの機長としての役割
本作では、トランス機長(ジェラルド・バトラー)、頑張っていました。
多少の被害は出たものの、不安定な飛行機を墜落させることなく、無事に着陸させているし。常に冷静に見えるように振る舞っていたし。
自ら先頭に立って、どうにかしようと動いていた。
……でも、これってどこまでがパイロットの仕事のうちなんですかね?
飛行機に乗っている間のことは、当然パイロットの仕事だとして。こんな、緊急着陸したら反政府ゲリラが支配する島だなんていうのは、誰にとっても想定外の出来事だと思うんですよね。
帰る方法を探すのは、機長や副機長の役割のうちかな。
でも、反政府ゲリラからなんとかして乗客を守るのも?
いや、乗客を無事に帰す義務があるという意味では、それも込みで機長の仕事だとトランスは判断したということ……。
トランス、凄まじい責任感。
機長が誰であっても、この便は(会社の判断ミスで)必ず落ちていたわけだから、トランスでよかったねと言うしかないですね。本当に。
ガスパールの活躍
トランス同様……というか、トランスの相方的存在として、本作で活躍したガスパールくん。
移送中の囚人だったけれど、元軍人で度胸があり、銃器の扱いを心得ていたために、トランスに選ばれたという設定でした。
この、「こいつ、裏切るんちゃうか? いや、意外とそうでもない……?」みたいな、絶妙な塩梅の存在感が、物語にさらなる緊張感を与えていて、とてもよかったです。
デレの成長
そして、副機長のデレくんもいっぱい頑張りました。
飛行機が異常事態に見舞われていたとき、トランスの指示に従いながらも「怖い」などと口走っていたデレくんなのに、反政府ゲリラと対峙した際には、緊張した表情を浮かべつつも、乗客の前に立つなど成長を見せてくれました。
本作では、トランスとガスパールくんを追っていることが多いので、デレくん自身はたいして映らないんですが、それでもわかる彼の成長ぶり。
背中を見て学ぶ、というのか。
トランスの行動に触発されたのかもしれませんね。
微妙に残る謎
ここでは、大きなネタバレは極力避けていきたいので、明言は避けますが。
「このあとどうなるの……?」と思われる描写が一部ありました。見た人は「ああ、あれね!」と思うはず(笑)。
続編とか出ないかなぁ、と思っています。
映画「ロスト・フライト」が好きな人におすすめの作品
映画「ロスト・フライト」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- クーデター(2015)
- カンダハル 突破せよ(2023)
- 65/シックスティ・ファイブ(2023)
まとめ:戦うジェラルド・バトラー
ゲリラでなくとも、何かと戦っているイメージが強いジェラルド・バトラーですが、やっぱりそんなジェリーが好き! という人は、きっとこの作品も好きになると思います。
シリアスで、けれどもどこか安心感のあるお話でした。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 79% AUDIENCE SCORE 94%
IMDb
6.5/10