
キングコング:髑髏島の巨神(字幕版)
「キングコング:髑髏の巨神」。
コングがとんでもなく格好良い作品。正義の味方というわけでなく、あくまでも自分の居場所を守っているだけという立ち位置も非常に良かったです。
見ごたえ抜群でした!
本記事は2025年05月13日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
他人様の家に土足で踏み込んだら駄目なのです。
作品情報
タイトル | キングコング:髑髏の巨神 |
原題 | Kong: Skull Island |
ジャンル | SF、アクション |
監督 | ジョーダン・ヴォート=ロバーツ |
上映時間 | 118分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2017年 |
公開年(米) | 2017年 |
レイティング | PG12 |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
アメリカ軍撤退の合意があった1973年。南太平洋上に発見された未知の島に、調査隊が派遣されることになった。隊を率いるリーダーとなったのは、金で雇われた元兵士のジェームズ・コンラッド。ほかにも、研究者やカメラマンなどが同行することになったが、調査のために島に辿り着くと、そこを棲み処にしていた巨大生物キングコングが、コンラッドたちのヘリを容赦なく撃ち落としていくのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
ジェームズ・コンラッド – James Conrad(演:トム・ヒドルストン)
英国陸軍特殊空挺部隊の元兵士で、現在は傭兵として活動している。未知の島に調査隊を派遣するにあたり、そのサバイバル能力を見込まれ、金で雇われた。
メイソン・ウィーバー – Mason Weaver(演:ブリー・ラーソン)
戦場カメラマン(自称:反戦カメラマン)の女性。スクープを狙って調査隊に同行することに。
プレストン・パッカード – Preston Packard(演:サミュエル・L・ジャクソン)
大佐。目の前で部下たちが乗るヘリを次々と撃墜されたことから、コングに対して激しい憎悪を抱いている。
ウィリアム・ランダ – William Randa(演:ジョン・グッドマン)
通称「ビル」。地質学者で、自身の経験から、長年「地球空洞説」を唱えている人物。調査隊編成当初は「地質調査」としていた。
ハンク・マーロウ – Hank Marlow(演:ジョン・C・ライリー)
中尉。1944年、戦争中に髑髏島に不時着し、生き残っていた人物。
映画「キングコング:髑髏の巨神」の感想
映画「キングコング:髑髏の巨神」の感想です。コングをはじめ、いろんな巨大生物が登場! 大迫力で、格好良かったです。
コングVSスカイ・クローラー
本作の見どころは、なんといってもコングVSスカイ・クローラー。
道具の扱い方を心得ているコング。もう本当に格好良い。船のスクリューを手に巻き付けて、スカイ・クローラーにアッパーをかましていたのにはキュンとしてしまいました。
スカイ・クローラーの本能のみで立ち向かってくる様子も良かったし、コングの知性のある戦い方もとても良かった。迫力満点でしたね!
善でも悪でもないコング
アメリカの映画で怪獣ものというと、正義の味方として描かれがちだと思うんですけれども、本作のコングはそのように都合良く描かれてはいませんでしたね。むしろ、人(コングは人ではないけど)はその立場によって善にも悪にもなるという描かれ方をしていたように思います。
今回、コングは多数の兵士たちを撃ち落としたけれど、それはコングが絶対的悪だったからではない。
コングは、自分の領域に余所者が入ってきて、挙句荒らしまわり始めたから反撃したまでです。コングにとっての悪は人間。でも、あの瞬間、人間にとっての悪はコングだった。置かれた立場によって善と悪は変わるし、それが逆転することだってあり得ます。
基本、コングは心優しい生き物ではあるのでしょうが、自分の領域を守るためなら戦ってみせる。格好良かったです。
そりゃあ、自分の家に誰かが不法侵入してきたと思ったら、突然爆弾を落とし始めたのだから、ガチギレするのもわかるわって。むしろ、そんな不届きものを叩き落とすだけにとどめたのは優しいまである。
それは自然災害のようなものでもあり
また、人間からすると、コングは災害のようなものでもあるのでしょうね。
だから無理に対抗しようとしてはいけない。
闇雲に攻撃しようとすれば、それ以上のしっぺ返しを食らってしまう。自然災害は自然災害のまま、本来はそれが自然なのだからノータッチでいたほうが良いということなのだと思います。地震大国の日本で暮らす人間としては、やっぱり自然災害などないほうが良いと思ってしまうけれど。
戦争の残した傷痕
パッカード大佐を演じたサミュエル・L・ジャクソンも良い味を出していました。
多数の部下を目の前で失ったことを嘆き、元凶である(パッカード大佐はそう思っている)コングを憎むしかなかったパッカード大佐。
戦争でやはり多くの部下を失い、自分が生き残ってしまったことへの罪悪感がそうさせたというのもあるでしょうし。序盤、チャップマンに「この後はどうするんだ」と聞いていたことから、ひょっとしたら、戦争がなくなれば自分の役目も失われてしまうと思ったのかもとも感じました。上官として部下を従え、国のためにと戦うことに、意味を見出していたのだとしたら。
そう考えると、パッカード大佐も戦争の犠牲者のように感じられる。
劇中「ここは戦場じゃありません!」と言われていたけど、そう思い込みでもしないとやっていられなかったのでしょう。可哀想な人です。
人間は特別じゃない
こうして見ると、普段、人間はだいたいのことをコントロールできるようなつもりになっているけれど、あらゆる生態系の中では人間も特別な存在ではないということがわかります。
言葉にすると「そりゃそうだよな」と思うんですが、日常生活の中で敵対する捕食者(物理)がいないために、人間はつい支配する側だと思ってしまいがちではあると思うんですよね。劇中でパッカード大佐らが主張していたように。
この傲慢さを忘れずに生きていくべきである、ということですね。
映画「キングコング:髑髏の巨神」が好きな人におすすめの作品
映画「キングコング:髑髏の巨神」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ゴジラvsコング(2021)
- GODZILLA ゴジラ(2014)
- キング・コング(2005)
まとめ:コングの大ファンに!
この、善でも悪でもないけれど、根底には心の優しさがあるみたいなコングは本当に良い◎。一瞬でファンになります。
序盤からかっ飛ばしている大迫力の戦闘シーンも大好きでした。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 76% Popcornmeter 70%
IMDb
6.7/10
Filmarks
3.6/5.0