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NEW!映画「インサイド」あらすじ・感想|アート寄りのサイコスリラー!ウィレム・デフォーがすごすぎる

インサイド_感想タイトル スリラー

「インサイド」の感想です。

ウィレム・デフォー主演の作品。

アート寄りの作品なので、正直かなり好き嫌いに分かれそうだなあとは思いつつ。個人的にはとても楽しみながら観ました。ウィレム・デフォーがすごい!

※本記事には、ラストを除くネタバレが一部含まれます。ご注意ください。

本記事は2025年08月22日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。

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ワンフレーズ紹介

破壊と創造。

作品情報

タイトルインサイド
原題Inside
ジャンルスリラーヒューマン
監督ヴァシリス・カツォーピス
上映時間105分
製作国ギリシャドイツベルギーイギリススイス
製作年2023年
公開年(白)2023年
レイティング不明
個人的評価★★★★☆

あらすじ

とあるペントハウスに忍び込んだ美術品泥棒のネモだったが、システム障害が発生し、ペントハウスの中に閉じ込められてしまう。けたたましく鳴り響くアラームをなんとか止めることができたネモは、しかしそこから抜け出す方法を見つけなければならず――。

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主な登場人物

(敬称略)

ネモ

(演:ウィレム・デフォー)

美術品泥棒。とあるコレクションを盗むため、持ち主不在のペントハウスに忍び込んだところ、運悪くシステム障害が発生し閉じ込められてしまった。そこからサバイバル生活を強いられることになる。

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映画「インサイド」の感想

映画「インサイド」の感想です。ほぼほぼウィレム・デフォーの一人芝居! 素晴らしい俳優さんなんだなと改めて(わかってはいたけど!)。

主演のウィレム・デフォー

先述しましたが、主演はウィレム・デフォー。映画「カード・カウンター」(2021)や「ライトハウス」(2019)などで知られるあの人ですね。名脇役! というイメージでしたが、今回は主役を演じていらっしゃいました。

というか、ほぼほぼ一人芝居

……いや、すごいよねえ。本当にすごい。圧倒的存在感。本作は内容が内容であるだけに、ウィレム・デフォー並みの実力がある俳優さんじゃないと完全にコケていたと思います

このウィレム・デフォー。

調べてみたら、なんと70歳のようで(2025年8月時点)。この作品がつくられたのが2023年とのことですから、当時なんと68歳だったんですね! それでこの迫力。

アート寄りの作品

で。

御年70歳のウィリアム・デフォー。スリラー(しかも一人芝居っぽい雰囲気)ということもあって、ハラハラしながら観ていたんですが(笑)。最終的には「何を心配していたんだろう?」と思ってしまうぐらいの気迫に満ちた演技を見せてくれました。

っていうか、あらすじ的にシチュエーションスリラーなのかと思ったら、よくある展開のシチュエーションスリラーとはまたちょっと違う感じでしたね。こういう方向から攻めるのは斬新だなと。

精神的にも肉体的にもゴリゴリ削られていくのは同じだし、極限状態の中で自分自身と向き合ったりするのも展開としてはあるあるなんだけど、この状況から抜け出すことは二の次になっている感じ。ストーリーらしいストーリーはないので、このあたりで好き嫌いには分かれそうかなと。

哲学的な内容を含んだ映画とかが好きな人にはウケるかもっていうぐらい。個人的にはかなり好きな雰囲気でしたが。

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狂気に落ちていくネモ

広いペントハウスにたったひとり。

物資が限られていて、システム障害を起こしている空間で外からの助けを期待することもできず、自力でどうにか脱出しなければならなくなったネモ。しかし、外部との連絡も取れない状態なので一筋縄ではいかず。長期的な戦いとなれば、そりゃあそれなりにおかしくなるよって。

この、段階を踏んで徐々におかしくなっていく感じもウィレム・デフォーのすごさがわかる部分でした。

ハトに向かって「Right!?」を何度も繰り返すところとか、完全に狂えたらそれはそれで楽だけど、まだかろうじて正気でいられるからこその苛立ちとか、思う通りにならないことへの焦りとか、この先の自分を想像して生まれる不安とか、そういう負の感情をすべてぶつけたみたいな感じでめちゃくちゃ不穏だった

自分が助からないことに苛立って、苛立って、苛立って、そして徐々に執着を手放していく……みたいな。最後のほうは、気力がなかっただけというのはそうなんだろうけど、落ち着いた様子ですらありましたもんね。怖い。

芸術と向き合うこと

なんでしたっけ。

「火事になったとき、自分が持ち出したい3つのものを挙げよ」みたいな質問に対して、ネモは「飼い猫」「AC/DCのアルバム」「スケッチブック」と答えたと言っていて、さらに「飼い猫は死んだし、AC/DCのアルバムは返ってこなかった」とも。手元に残ったのはスケッチブックだけ。

そんなネモにとって、芸術と向き合うこと=己の生と向き合うことだったのかなと思います。何者にも邪魔されず自分の内面や人生と向き合うことって、想像以上にしんどそう。図らずも自分の嫌な面も直視しなければならなくなりそうですもんね。

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考えさせられるラスト

ラストを観る側に全投げするこの感じも、個人的にはめっちゃ好きでした。ただ、シチュエーションスリラーとして見れば「ハッキリしてくれよぉ!」って思う人もいなくはないかもしれない。

劇中、ハトが餓死(かな? 衰弱死?)するシーンがありましたけれども、こんなに必死にサバイバルをして生き延びて、それで外に出たとしても。ネモにとってそこが幸せな世界であるとは限らない。あのハトのように、結局は衰弱して死んでしまうような世界かもしれない。というか、そもそも泥棒ですしね。地獄から新たな地獄へという感じかもしれないですね。

自分としては「たぶんこうなったんじゃないかな」と考えるところはあるんですが、ここでラストのネタバレはしたくないので、どんな終わり方だったかは明言しないでおきます。一点だけ言えるのは、私はメリバエンドだったと思っているということぐらいかな。

ツッコミどころは……ある

と、個人的にはとても好きな作品だったんですが。

ツッコミどころもまあまああります(笑)。

例えば、あの状況で本当に人ひとり来ないものなのか? というところとか。まあね、あの扉の分厚さからして、ただ叫んだだけじゃ声が届かなかったというのはまだわかる。ただ、スプリンクラーを作動させて火事を装っても誰も来ないのはめちゃくちゃ不自然。システム障害が生じていたせいで、外部にスプリンクラー作動の信号も行き届かなかったということではあるんだろうけど。

ペントハウスに閉じ込められるというこの状況が、まあまあ避けられそうな感じだっただけにちょっとモヤモヤしました。そもそもこの時代に携帯電話(スマホ)を持たずにってどういうことよと。

指示役(?)の人とのやり取りにもトランシーバーのようなものを使っていたけど、やっぱりスマホとかは置いてくるように指示されたってことなんでしょうかね。

あとは、ツッコミどころというか、ネモの過去についてもう少し掘り下げてほしかった。せめて「飼い猫、AC/DCのアルバム、スケッチブック」というくだりぐらいは。

まっさらな状態でこのネモの状態に何を感じるかという視点で観るのも面白いと言えば面白いんだけど、感情移入できるかと言えばほとんどできない。なので、ストーリー的には非常に単調な印象でした。山場とかも特になく、芸術的観点で楽しむ内容。

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映画「インサイド」が好きな人におすすめの作品

映画「インサイド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

まとめ:ウィレム・デフォーありきの作品

これはたぶん、ウィレム・デフォー(もしくはウィレム・デフォー並みの俳優さん)じゃなきゃ滑っていたであろう作品。撮影時も相当なプレッシャーだったんじゃないかななんて想像してしまいます。

改めて、ものすごい俳優さんなんだと実感いたしました。本当に、知ってはいたけどって感じ。

Rotten Tomatoes
Tomatometer 62% Popcornmeter 40%
IMDb
5.5/10

Filmarks
3.0/5.0

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