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映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」あらすじ・感想|フローレンス・ピューが超クールに全力疾走!

ドント・ウォーリー・ダーリン_タイトル01 スリラー

ドント・ウォーリー・ダーリン(字幕版)

ミッドサマー」で主演を務めたことで、一躍有名になったフローレンス・ピュー。

本作もやっぱり明るいスリラーですが、「ミッドサマー」とはまた毛色が違いました(「ミッドサマー」の場合は監督自身が「ホラーではない」と明言していましたが)。

フローレンス・ピューの全力投球! な演技、めちゃくちゃ好きです。

本記事は2024年05月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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ワンフレーズ紹介

この街は、なにかがおかしい。

作品情報

タイトルドント・ウォーリー・ダーリン
原題Don’t Worry Darling
ジャンルスリラー
監督オリヴィア・ワイルド
上映時間123分
製作国アメリカ
製作年2022年
レイティングPG12
個人的評価★★★★★

あらすじ

男は仕事に行き、女は身綺麗にしてそれを見送る。「完璧」が保証された街で夫ジャックと暮らすアリスは、ある日、かつて友人だった隣人が赤い服の男たちに連れ去られるのを目撃する。だが、それを周りに訴えても、誰も信じてはくれなかった。以降、アリスの周りでは奇妙なことが起こり始める……。

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登場人物

(敬称略)

アリス・チェンバーズ(演:フローレンス・ピュー)

ジャックの妻として、仕事に行く夫を献身的に支えている。

ジャック・チェンバーズ(演:ハリー・スタイルズ)

アリスの夫。基本的には優しい男性だが、ワーカホリックな一面がある。

フランク(演:クリス・パイン)

シェリーの夫。「ヴィクトリー・プロジェクト」の創設者でもある。

シェリー(演:ジェンマ・チャン)

フランクの妻。

マーガレット(演:キキ・レイン)

アリスたちの友人だった隣人。少し前から様子がおかしくなり、やがて赤い服の男たちに連れ去られてしまうことに。

バニー(演:オリヴィア・ワイルド)

アリスの親友。優雅に子育て中。

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映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」の感想

映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」の感想です。フローレンス・ピューが好きな人は必見の映画。本作の主人公アリスは「ミッドサマー」とはやや異なり、終始一貫逞しい系の女子でした。

さらりと盛り込まれた「女の生きづらさ」

まず、本作の根底には女の生きづらさみたいなものがあると感じました。

「生きづらさなら、男にだってあるわい!」というのは、まあ、確かにそうなんですが、この作品の本筋とはずれてきてしまうので、ここでは議論しません。というか、そもそも比較するものではないですしね。

男性の無意識な支配というか、なんというか。

主人公のアリスたちが暮らす街にはいくつかルールがあるんですけれども、その中に「妻は専業主婦であること」「妻は夫の仕事内容を知ってはいけない」「妻は街の外に出てはいけない」というものがあります。

ジャックは一見すると、温厚で優しく、妻思いの愛妻家。

でも、アリスがひとたびルールを破ろうとすることがあれば、途端にガラリと雰囲気を変えてきます。それに、ラブラブ! に見える二人ですが、セッ……(略)をする際は、アリスがちょっと躊躇う素振りを見せても、ジャックはイケイケGOGO状態。

若干抵抗されているのに、「いいじゃん、いいじゃん」で押し通そうとする感じ。

……よくねーわ。

結局、アリスが雰囲気に流されてしまうから同意のうえだったように感じるけれど、あとあと考えてみると、あれ、無理矢理だったのでは……? と思えるような描写も多々あります。

この街でのアリス(妻)は、毎朝仕事に向かうジャック(夫)を笑顔で見送り、夫のために家事をして、夫のために身綺麗にして、仕事のことには一切口を出さず、いかなる場所でも性的欲求に応え、家を守るのが仕事。

雰囲気と内容はまったく違えど、根底にあるテーマは「バービー」(’23)みたいだなと思いました。

ちなみに、話の筋が似ている作品は他にあるんですが、これを明言するともはやネタバレ同然なので、ここでは控えておきます。

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伏線?わからないことだらけの世界

正直、あれは伏線だったのかなんだったのか……? 微妙な描写も結構ありました。

でも、結局回収されなかった。

謎を残したまま終わってしまいましたが、個人的には「それもあえてなのかな」と感じましたね。

この「あれはいったいなんだったんだ?」というのが、アリス視点そのものというか。

先述した通り、本作の根底には男性の(無意識の)支配からの脱却みたいなテーマがあると思うんですけれども、この街の不可解さに気付いて以降、アリスはずっとパニック状態にあるように思います。

でも、とりあえず逃げなければいけないということだけはわかる、というような。

この、いろんなことがわからずじまいだけれど、とりあえず脱出しなきゃ……というのが、我々視聴者視点でもあり、アリス視点でもあったのだろうなと。

なので、自然といえば自然な描写ですね。

不安になる完璧さ

完璧。

この言葉って、良いようにも悪いようにも捉えられると思うんですけれども。

完璧さはある種の不穏を生み出します。

例えば、何もかもがうまくいきすぎているときって、「こんなに順調にいくわけない」「このあとに手痛いしっぺ返しが来るんじゃないか」みたいに、逆に不安になったりしませんか?

あんな感じ。

アリスたちが暮らす街にも、完璧だからこその不穏さがありました。

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人は見たいものだけを見るもの

個人的には、生きている限り(なんの話?)、物事を完璧に公平・公正に見ることって不可能だと思っています。

ルールなどがあったとしてもですよ、人には感情がありますから、どこかしらで偏りが出るんじゃないかと。

アリスの友人で、今は疎遠になってしまっている隣人のマーガレット。少し前から彼女の様子がおかしくなり、その彼女が赤い服の男たちに連れ去られる場面を目撃してしまうアリスですが、それを訴えても誰も取り合ってくれない。

でも、そこからアリスは、自身の周りで起きている出来事に対して、違和感を覚え始めるわけです。

結局、今までは見たいもの……つまり、自分にとって都合の良いことしか見ようとしていなかったということですね。

自分の世界(生活)が安定していればいるほど、もしかしたら視野が狭くなるものなのかもなと感じました。

フローレンス・ピューの気持ち良い全力疾走

本作では、フローレンス・ピューのマジ走りが目撃できます(一番の見どころ)。

すごいよ、あんた……。

コーナーの攻め方もほんと好き。

こう、画面を意識した走り方じゃなくて、本気の全力疾走という感じ。あそこまでガンガンに走られると、見ていて気持ち良いですね。

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映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」が好きな人におすすめの作品

映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • ステップフォード・ワイフ(2004)
  • バービー(2023)
  • アンテベラム(2020)
  • ビバリウム(2019)

まとめ:フローレンス・ピューがとにかく美しい

どちらかといえば化粧っけのない(貶しているわけではありません)大学生役を演じていた「ミッドサマー」とはまた違ったフローレンス・ピューの美しさが垣間見れる本作。

ジャックがぞっこんになるのもわかりますね。

ちなみに、ジャックを演じたハリー・スタイルズも良い味を出していました。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 38% AUDIENCE SCORE 74%
IMDb
6.3/10

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