恋のミニスカ ウエポン (字幕版)
……みなさんも思ったであろう(?)通り、「いや、日本語タイトルどうした!?(コメディー全振りィ!)」な作品なんですけれども、まあ、実際クスッと笑えるライトタッチな物語でした。
めちゃくちゃ良かったです。
本記事は2024年06月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
恋に友情に……任務に! 頑張ります!
作品情報
タイトル | 恋のミニスカ ウエポン |
原題 | D.E.B.S. |
ジャンル | ヒューマン、コメディー |
監督 | アンジェラ・ロビンソン |
上映時間 | 91分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2004年 |
レイティング | PG-13 |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
大学進学適性試験SAT……と見せかけて、高得点を叩き出した者は国の秘密組織「D.E.B.S.」へ! エリートスパイとして「D.E.B.S.」に所属するエイミーは、ある時、仲間たちと共に新たな任務を与えられた。それは、美しい悪党ルーシー・ダイヤモンドを監視し、その企みを暴くこと。しかし、ひょんなことから少女たちの監視がルーシーに気付かれてしまい……。
登場人物
(敬称略)
エイミー(演:サラ・フォスター)
「D.E.B.S.」の中では優等生で、社交的なタイプ。だが、単純な一面もある。テストでは史上初の満点を叩き出したことから、時に「ミス・パーフェクト」と呼ばれることも。
ルーシー・ダイヤモンド(演:ジョーダナ・ブリュースター)
美貌の伝説的悪党。「D.E.B.S.」の監視対象となったが、ロシア人の女暗殺者とデートしている最中にそれ(監視されていること)に気がつき、戦闘態勢に入る。
ドミニク(演:デヴォン青木)
「D.E.B.S.」の一員。エイミーとは違うタイプのスパイで、エイミーとの関係は微妙なところ。
マックス(演:ミーガン・グッド)
「D.E.B.S.」の一員で、リーダー。エイミー同様優等生タイプだが、野心家な一面がある。
ジャネット(演:ジル・リッチー)
「D.E.B.S.」の落ちこぼれ的存在だが、人は良い。流されやすいのが玉に瑕。
映画「恋のミニスカ ウエポン」の感想
映画「恋のミニスカ ウエポン」の感想です。正直、この日本語タイトルでスルーしてしまう人もいるかもしれないなと思うんですが、そんなことは言わずに! ちょっとだけ観てみてほしいクスッと笑えるコメディーです。
どうしたん!?なタイトル
本作を観るときにまず思うのが、「日本語タイトルどうしたん!?」ということ。
……ちょけまくってるやん。
そう、このふざけ倒しているタイトルを見て、一歩引いてしまった人もいるんじゃないでしょうか(私も観る前に一瞬だけ悩みました)。
まあ、中には「ちょっとおバカなお色気ムービー(はぁと)」みたいな勘違いをして、手に取った人もいるかもしれません……が……(それはそれでなんか嫌……)。
なお、中身はただのロマコメです。
別に際どいシーンもないし、なんなら健全まである。
「恋のミニスカ ウエポン」という響きの独特さはともかく、コメディー映画だということがわかりやすいタイトルではあったと思います。
ちなみに、元のタイトルはそのまま「D.E.B.S.」。
とにかく美人さんの集合
主人公のエイミー含む、「D.E.B.S.」に所属している4人のメインメンバー+ルーシー・ダイヤモンド。
みんな、とんでもない美人さん。
サラ・フォスターにジョーダナ・ブリュースター、デヴォン青木、ミーガン・グッド、ジル・リッチー。よくもまあ、しっかり系統の違う美人さんを集められたものだなと。
ここで言う「美人」は、完全に私の「好み」が基準になっているんですけれども、個人的には特にジョーダナ・ブリュースターとデヴォン青木が良かったですね!(もちろん他の役者さんが「そうでもない」というわけではありません)
ジョーダナ・ブリュースターといえば「ワイルド・スピード」のイメージが強い人もいるでしょうが、この作品の彼女も躍動的でどこか妖艶で、若さ故の猪突猛進ぶりがとても小気味良かったです。
ノリで観たい人におすすめ
また、本作は深く考えては駄目な作品。
なんで? どうして? そんなことありえる?
これを考えた瞬間、「恋のミニスカ ウエポン」の世界から強制ログアウト。ツッコんだら負けみたいなところがある内容です。
ノリを大事に。
いろんなところで「女子高生版『チャーリーズ・エンジェル』」と言われているけれど、個人的には、ほんのちょっぴり「『スパイキッズ』味もあるなあ」と思って観ていました。
頭を使わず、明るい(けれど起承転結はちゃんとある)映画を観たいときにおすすめ!
思わぬラブストーリー展開
女子高生がスパイに。
と、この設定なら、まあありがちなところではあると思うんですよね。
ただ、特に驚かされたのがロマコメのロマの部分。
つまり恋愛パート。
いや、うん、まさかね、こんなにもスッと女性同士の恋愛が入ってくるとは思わないじゃないですか。良いとか悪いとかは関係なく。
私は映画好きを名乗っているだけで、特別詳しいわけではないので素人考えですが、この女性同士の恋愛みたいな部分の描写が結構特徴的だなと感じましたね。
本作は20年前の作品なので、恋愛の形についても、今の価値観とは確実に違う部分があると思うんですけれども。
本作では、この女性カップルのうちの一人には男性の元恋人がいて、出会った当初、イケイケGOGO! なもう一人に若干引いていることからも、元来の恋愛対象は異性であることがハッキリしています。
で、なんやかんやあって、最終的には付き合い始めると。
恋愛なんて、互いに気持ちが向いていたら誰としようが別にいいと思うんですが、二人がそういう仲になるのがあまりにスムーズすぎて、ああ、なんだかんだ「恋愛に性別は関係ないし、女性同士であっても特別なことじゃない」みたいなメッセージ性を持たせたかったのかもしれないな、などとぼんやり考えていると、今度はやっぱり「同性と恋愛?」と顔を顰める人が出てきたりして、映画としては中立的な視点で描かれているなと思いましたね(褒め言葉)。
なんていうか、多様性という言葉について考えさせられました(難しいことじゃないですよ)。
近頃流行りの言葉(?)ですけれども、みんな違ってみんな良いみたいなこの考え。とっても素敵だと思います。けど、中には「多様性」という言葉を使って、「多様性」を受け入れられない(受け入れたくない)人たちを非難する人がいたりもします。
本来は、受け入れられない(受け入れたくない)と主張する人たちも「多様性」の一部だと……私は思っているんですけど、どうなんでしょう? 「今は『多様性』の世の中なんだから、受け入れないあなたはおかしい!」みたいに、口を閉じさせようとする意見を見るたびに「『多様性』っていったい……?」となっています。難しいですね。
なんて。
「ノリで観られる映画だよ!」とか言いつつ、そんなことを思っていました。
スパイだけどほぼNOアクション
スパイ映画には付きもののアクションシーン。
それらしきものがあるにはあるんですが、形だけです。
これは別に貶しているのではなくて、内容に沿ったアクションシーンだったという感じですね。本格的すぎず、あくまでも女子高生らしさを捨てていないというか。
……スパイとしてはどうなんだって話ではありますけど。
なので、そのへんはスルーです。ツッコまない。記憶している限りでは、試験でも特に体力を測ったりするようなものはなかったはずだし、実際、内容的にもアクションはさして重要なところではないですしね。
恋愛要素も軽すぎず重すぎず、丁度良いバランス感覚で作られていたと思います。
映画「恋のミニスカ ウエポン」が好きな人におすすめの作品
映画「恋のミニスカ ウエポン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ミス・エージェント(2012)
- 愛しのアクアマリン(2006)
- ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義(1998)
- ハービー/機械じかけのキューピッド(2005)
まとめ:とにかくキュートでハッピーな作品
何度観ても「タイトル、どしたん?」となってしまう(でも、それがまたクセになる!)映画。
きっちりしっかり起承転結がありつつも、基本的にはキュートでハッピーな内容でした。
先述しましたが、ジョーダナ・ブリュースターとデヴォン青木の美しさにドキドキしちゃう(もちろん他の俳優さんたちも)。タイトルで食わず嫌いするのはもったいない作品です。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 42% AUDIENCE SCORE 56%
IMDb
5.4/10