
カラダ探し
「カラダ探し」の感想です。
羽住英一郎監督によるホラー作品で、橋本環奈さん主演。
実はこれが二度目の鑑賞だったんですが、一度目の時は「なんじゃこりゃ」っていう感想だったのに、今回は「あれ、意外と面白い?」となりました。
同じ映画でも、観る時の体調や気分によって感想もまったく異なりますね。
本記事は2025年08月28日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
カラダを見つけるまで同じ日を何度もループ。
作品情報
あらすじ
同級生たちからのけ者にされがちな高校生の森崎明日香は、ある日、いるはずのない少女から「私のカラダ、探して」と告げられる。その日の夜。明日香はいつの間にか深夜の高校にいた。周囲には、見覚えのあるクラスメイトたちの姿もある。その時から、明日香たちは「赤い人」に追われ、ひとり残らず惨殺されるというループに入ってしまうのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
森崎明日香
(演:橋本環奈)
高校生。些細なことがきっかけで、同級生たちから無視されるように。そのため、学校ではひとりで過ごすことが多い。高広の幼馴染みでもある。
伊勢高広
(演:眞栄田郷敦)
高校生。明日香の幼馴染みで、男女問わず好かれる人気者。
柊留美子
(演:山本舞香)
高校生。派手めな女子。気が強くはっきり物を言う性格で、バーテンダーの恋人がいる。
清宮篤史
(演:神尾楓珠)
高校生。高広の友人。中学時代はバスケの有望選手で、高校にもスカウトされていたが、卒業間近に怪我をしたことで断念。以来、不登校気味の生活を送っている。
浦西翔太
(演:醍醐虎汰朗)
高校生。「カラダ探し」についての知識があり、明日香たちに基本的なルールを教える。
鳴戸理恵
(演:横田真悠)
高校生。学級委員長を務めるしっかり者。女子からの信頼が厚く、生徒間で問題が起きた際にはさり気なく事を収めたりする。
八代友和
(演:柄本佑)
明日香たちが通う高校の図書室司書。「カラダ探し」について話し合う明日香たちにたびたび声を掛けてくる。
映画「カラダ探し」の感想
映画「カラダ探し」の感想です。学園青春ものの要素もちょっとあったりして、でも恋愛要素は強すぎず面白かったです。
テンポが良く飽きさせない展開
冒頭で書いたように、実は、本作を観るのはこれで二回目。初めて観た時には「うーん、ちょっとなあ」とハマらない感じだったんですが、最新作「カラダ探し THE LAST GAME」が公開されるにあたり(映画館に観に行く時間はなさそう)、「内容の記憶もおぼろげだし、もう一度観てみるのもアリかなあ?」となんとなーく見始めたんですよね。
そうしたら、まさかまさかのまあまあ楽しめたという。
やっぱり映画って、観る時の体調や気分によって感想が変わってくるものなんでしょうねと。今回はたまたま「こういう気分だった」ということみたいです。
改めて観てみると、テンポが良く観る側を飽きさせない展開で、学園青春もの要素や恋愛要素がありつつも、そういったところは割とサッと軽く描写するに留めています。あえて言うなら、恋愛要素<学園青春ものって感じ。
タイムループ×コメディー(ではないかもだけど)
で、本作を観ていて「あ、これあれに似ている!」と思った映画があったんですが。
それは、クリストファー・ランドン監督による「ハッピー・デス・デイ」(2017)。これもタイムループホラーです。相手はクリーチャーでもないし、「カラダ探し」みたいなゲームをするわけでもなく、自分がループする原因を見つけるみたいなお話ではあるけど。
タイムループ×コメディー(本作はコメディーとまでは行かないかもしれませんが)というあたりで、「『ハッピー・デス・デイ』みたいな映画が好きな人はきっと気に入るだろうなあ」と思いながら観ていました。
キャストが◎
っていうか、まず、キャストが良いですよね。
主演に橋本環奈さんと、眞栄田郷敦さん。それから、山本舞香さんに柄本佑さん。基本的に、私は邦画より洋画を観がちではあるんですが、そんな私でも普通に知っている方々が出演しています。
特に、橋本環奈さんは良かったです。
先日「禁じられた遊び」(2023)を配信にて鑑賞したんですけれども、その時の橋本環奈さんは、恐怖におののく顔がちょっと大袈裟かなあと思ったりもして(失礼ながら)。でも、本作のあの感じは程良い塩梅でとても観やすかったように感じました。
ただし、美男美女すぎる
ただ。ただ、ですよ!
登場人物があまりに美男美女すぎる。
これはこれで見ごたえがあって良いのかもしれませんが、あまりに不自然な気がしました。初見の時も「めっちゃ違和感!」って思った記憶。
だって、孤独を感じている(選ばれた側の憶測)かつランダムに選ばれた6人なわけですよね。一応、この6人も個性的ではあるんだけど。外見も内面も良すぎて違和感。
この中に、あまりパッとしない外見で性格も卑屈な子とか、教師も手を焼くどうしようもない不良とか、美男(美女)だけど性格はとんでもなく悪いとか、愛想は良いけど八方美人で、自分に危機が訪れたら仲間を差し出してしまう保身第一の子とか、「こいつぁ駄目だ……」みたいな人が一人や二人いてもいいんじゃないかなあって。いや、いるほうが自然なんじゃないかって。
たぶん、いじめられっ子枠には橋本環奈さん演じる明日香がいたんだろうけど。
だとしても、橋本環奈さんがあまりに美しく、華やかなお顔立ちをしているので、あまりいじめられているという感じはしなかった。悲壮感がほぼないというか。
(これ、2013年版「キャリー」の時も同じことを思ったんですよね。クロエ・グレース・モレッツ、非常に華やかなお顔立ちをしているし割と体格も良いほうなので、酷いいじめを受けているようには見えないなって)
同じくいじめられっ子枠の翔太はなかなか良かった。海でのはっちゃけぶりも「わかるわー!」ってなってしまった(笑)。とはいえ、翔太を演じた醍醐虎汰朗さんもいわゆるイケメンというやつなので、素敵オーラが漏れ出ていましたが。
個人的には、このゲームを引っ掻き回すキャラがいても良かったんじゃないかと思ったという話です。
恋愛もの苦手でもOK!
ちなみに、恋愛要素はあるにはありますが、かなり薄かったのであまり気にはなりませんでした。恋愛シーンでのごちゃごちゃはほぼない。
まあ、強いて言うなら、理恵が高広に好意あるっぽかったので、その辺を掘り下げても良かったのではとは思うけど。そうじゃないと、あの描写はまあまあ無駄だったような気もする。個人的には、ここでVS明日香が発生するのかなと思ったりもしました(笑)。
でも、正直、恋愛ものってあんまり好みではないので、このぐらいポンポン進んでくれたほうが観やすかったです。恋愛ものの映画や恋愛シーンなどが苦手な人にも、これは割と良かったんじゃないでしょうか。
原作も読んでみたい
あと、もうひとつだけ「えー!?」ってなったところを挙げるとすれば、「今のうちに! 今のうちにー!」となったとあるシーン(笑)。「この隙に行くんだ!」案件すぎて。
ちょっとね、あそこだけは、制作サイドの見せたい部分がなんとなくわかってしまっただけに、もっとこう、やりようがあったんじゃないのとは思ってしまいましたね。実際にはみんなパニックだったんだろうし、いざ自分がその身になったら同じようなことをやっちゃうのかもしれないけど。
本作鑑賞後に原作のあらすじなんかを読んでみたんですが、個人的にはこちらも気になる。映画より圧倒的に複雑そうだし。やっぱり映画化となると、尺的に端折らなきゃいけない部分も多々あると思うので、どうしてもシンプルになってしまうんでしょうね。
これは原作も読んでおきたいやつ。
映画「カラダ探し」が好きな人におすすめの作品
映画「カラダ探し」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ザ・スイッチ(2020)
- ファイナル・デスティネーション(2000)
- アビゲイル(2024)
- オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014)
まとめ:単純明快なストーリー
原作はいささか複雑そうでしたが、本作に関しては非常に単純なストーリーでサクッと観られるホラーという印象でした。
上では「登場人物が美男美女すぎる(そして性格も良い)」と書きましたが、逆に言えば、みんなだいたい性格が良いので、人間関係で気分が悪くなることもモヤッとすることもありません。そういう意味でも観やすかったかなと。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 57% Popcornmeter 51%
IMDb
5.2/10
Filmarks
2.9/5.0