
ツイスターズ
映画「ツイスター」(1996)の続編的立ち位置の作品です。
といっても、完全に独立した映画で、前作を観ないでも全然楽しめる内容となっていました。実際に、私は1996年のものよりもこちらの作品を先に観ています。
むしろ、本作を観て面白かったから1996年のほうも観てみようと思ったというか。
本記事は2025年05月01日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
巨大竜巻の被害を少しでも抑えたくて。
作品情報
タイトル | ツイスターズ |
原題 | Twisters |
ジャンル | アクション、アドベンチャー、スリラー |
監督 | リー・アイザック・チョン |
上映時間 | 122分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2024年 |
公開年(米) | 2024年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
巨大竜巻により、ストームチェイサーの仲間たちを失った経験があるケイト。気象学の天才でもあるケイトは、現在、大きな竜巻があまり起きないニューヨークにて、世界の自然災害を防ぐ仕事をしていた。過去の記憶に悩まされながらもなんとか生活していたある日、当時の仲間のひとりであるハビがケイトを訪ねてやって来て、今一度故郷に戻ることになるのだが――。
主な登場人物
(敬称略)
ケイト・カーター – Kate Carter(演:デイジー・エドガー・ジョーンズ)
気象学の天才で、元ストームチェイサー。過去に巨大竜巻で仲間を失った経験を持ち、その記憶に悩まされている。
ハビ – Javi(演:アンソニー・ラモス)
ケイトの学生時代の友人。竜巻リサーチ会社を経営しており、気象学に天才的な能力を見せるケイトを呼び戻す。
タイラー・オーウェンズ – Tyler Owens(演:グレン・パウエル)
SNSで人気のインフルエンサーで、ストームチェイサー。
スコット – Scott(演:デヴィッド・コレンスウェット)
ハビのビジネスパートナー。
映画「ツイスターズ」の感想
映画「ツイスターズ」の感想です。随分とチャラけたインフルエンサーが出てくるなあと思いきや、まさかこんなにイケメンだったなんて……? ってなるお話。
前作とのつながり
本作は、映画「ツイスター」(1996)の続編的立ち位置の作品ではあるんですけれども。
明確に続編かと言われると、ちょっと微妙なところで。一応、完全オリジナルの独立したお話ということになっているみたい。
しかし、それでも「ツイスター」ファンには興奮するポイントが!
それは、本作にもあの「ドロシー」が登場するところ。あまりに当然の顔をして出てくるので、96年版のほうを観た時も、最初はスルーしてしまったぐらい(しばらくしてから「ツイスターズ」で出てきたアレか!? となった)。なんとなく、言外に「ツイスター」のジョーたちの命懸けの努力が報われているのを見たような気がして、うれしくなりました。
前作へのリスペクトを感じるし、それでもジョーたちを登場させなかったのが、前作から完全に独立した物語であるという主張のように感じました。
ダイナミックな映像
前作は前作で、当時のCG技術を駆使して作られていたため、ものすごく迫力のある映像が楽しめたのですが。今作もやっぱりすごい。というか、竜巻って本当に怖いよね。自然の恐ろしさを感じる。
……ちなみに、今作では牛は飛んでいませんでした(前作のあのシーン、本当に好きなんです)。
もうね、
本作の視覚効果を手がけたのは、クリストファー・ノーラン監督作品の常連で『インターステラー』(14)と『TENET テネット』(20)ではアカデミー賞視覚効果賞受賞した視覚効果アーティスト、スコット・R・フィッシャー。
(引用元:CGを使わない撮影にキャスト陣も困惑!?『ツイスターズ』視覚効果アーティストが解説する“最強の竜巻モンスター”の創り方|MOVIE WALKER PRESS)
こんなの、すごくなるしかない。
とはいえ、すべてをCG頼りにすることはなかったそうで、水を降らせたり風を起こすマシンを導入したりと、結構原始的な手法も使ったそう。だからこそ、自然災害のリアルな恐怖みたいなものを感じるのかもしれませんね。
冒頭は圧倒的残酷さ
そして、観ている間中ずっと前作と比べていたわけではないんですが、物語の始まりは前作より、今作のほうが圧倒的に残酷だなと感じました。
前作では、幼いジョーを守るために父親が吹き飛ばされてしまいましたが(これだけでも十分残酷)、今作では、走って巨大竜巻から逃げ惑う中、ひとり、またひとりと消えていく仲間たち。極めつけは、ケイトに覆い被さるようにして必死に守ってくれようとした恋人が犠牲になってしまう。
前作のジョーが、大人になってもストームチェイサーとして活躍していたのに対して、今作のケイトが竜巻から離れていたのには、巨大竜巻に襲われた時の年齢と、経緯の違いがあるからかなと感じます。まあ、なににしてもケイトさん、学生の身でありながらあんまり無茶をするべきではなかったねとは思うけれど。
ここら辺は、みーんなアドレナリン中毒(たぶん)だから仕方ない。
なにあのイケメン!?
っていうか、注目すべきはケイトばかりでなくて、タイラーもそうなんですよね。
なにあいつ?
いや、嫌いとかそんなんじゃなくて。好きか嫌いかで言ったら、むしろ好きだし。めちゃくちゃ好きだし。
そういうことではなくて、いかにも迷惑動画配信者的な雰囲気で出てきておいて、なにあれ? ってことです。ディザスター映画のセオリー的には、どう考えても最後にやられるタイプの男だった……と思っていたのに。ケイトと親しくなってみれば、普通にイケメンでびっくりしちゃった。
チャラついているように見えて、実は博識で、竜巻に対しても竜巻に巻き込まれた人たちに対しても、とっても真面目。なにこれ。ギャップ萌え? というか、まともな大人が全力でくだらないことをするのって、とても素敵だなと思うのです。
もちろん迷惑行為は駄目だけど、タイラーは竜巻を追いかけているだけで、誰かに迷惑をかけているわけではないので。雰囲気はもろ迷惑系動画配信者っぽかったけれども。
わかりやすいストーリー
前作に引き続き、今作もストーリーがシンプルでわかりやすかったですね◎。
ディザスター映画はこうでなくっちゃ、というのがぎっしり詰まっていた。「ドロシー」は出てきたけれども、前作の話をなぞっているようでいて、やっぱりそうじゃない。完全オリジナルのストーリー。面白かったです。
自立しているケイト
ちなみに、今作でとても好きだと感じた部分は、ヒロインのケイトが自立しているというところです。何度か危機っぽい場面が訪れるんですが、ケイトは決して誰かに頼ったりしない。それどころか(ストームチェイサーとして当然なのかもしれませんが)自分が助ける側に回っている。
まあ、誰かに頼ることも、それはそれで大事だとは思う。でも、さすが男も女も関係ない、ストームチェイサーとして戻ってきただけのことはあるなと。
あれだけの巨大竜巻を前にしたら性別なんて関係ない。やられるときは、人間同士(男女)の力の差なんて関係なく、一瞬でビューンですからね。
ケイトが格好良かったです。
映画「ツイスターズ」が好きな人におすすめの作品
映画「ツイスターズ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- デイ・アフター・トゥモロー(2004)
- カリフォルニア・ダウン(2015)
- グリーンランド―地球最後の2日間―(2020)
まとめ:どちらから観ても◎!
先述した通り、「ツイスター」と「ツイスターズ」は続編的な位置付けになっているらしいですが、それぞれ完全に独立したお話なので、どちらから観ても問題なしでした(私も本作のほうを先に鑑賞しました)。
ただし、どちらかが好きなら、きっともうひとつのほうも好きだと思う! という程度には、雰囲気は似ています。良い意味で。個人的には、どちらも観てほしいなあなんて。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 75% Popcornmeter 90%
IMDb
6.5/10
Filmarks
3.8/5.0