
名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」の感想です。
映画「オリエント急行殺人事件」(2017)、そして「ナイル殺人事件」(2020)に続くケネス・ブラナーver.ポアロ実写シリーズの三作目。
個人的には、この三作の中で一番好きでした!

映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」の見どころは……
- 美しいベネチアの風景。
- ホラー味の強さ(ジャンプスケアあるよ!)。
- 複雑な設定ともの悲しい雰囲気。
本記事は2026年02月26日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
| タイトル | 名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊 |
| 原題 | A Haunting in Venice |
| 原作 | ハロウィーン・パーティ/アガサ・クリスティ著 |
| ジャンル | ミステリー、サスペンス、ホラー |
| 監督 | ケネス・ブラナー |
| 上映時間 | 103分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2023年 |
| 公開年(米) | 2023年 |
| レイティング | G |
| 好きレベル | ★★★★☆ |
あらすじ
探偵稼業を引退し、悠々自適な生活を送っていた(元)名探偵ポアロ。ある日、ポアロのもとに訪問者があった。旧友であり著名な小説家のアリアドニ・オリヴァだった。ポアロはアリアドニの招待で、ハロウィンパーティーのあとに開催される降霊会に参加することに。しかし、そこで思わぬ悲劇が起きる――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
エルキュール・ポアロ
(演:ケネス・ブラナー)
(元)名探偵。現在は引退し、悠々自適な生活を送っている。旧友である小説家アリアドニが訪ねてきたことで、再び事件に巻き込まれることとなる。
アリアドニ・オリヴァ
(演:ティナ・フェイ)
ポアロの旧友であり、著名な小説家。過去30作品を発表しており、うち27作品がベストセラー。直近3作の売れ行きは鳴かず飛ばずで、停滞気味。
ロウィーナ・ドレイク
(演:ケリー・ライリー)
降霊会の舞台となった屋敷の持ち主。過去に亡くしたアリシアの面影を追い、レイノルズに降霊会の依頼をする。
ジョイス・レイノルズ
(演:ミシェル・ヨー)
霊能力者。霊と対話ができる。
アリシア・ドレイク
(演:ローワン・ロビンソン)
ロウィーナが溺愛していた娘。屋敷のバルコニーから落下したが、警察は自殺と判断。一方的に婚約を破棄されており、精神を病んでいた。
マキシム・ジェラード
(演:カイル・アレン)
アリシアの元婚約者。アリシアとの婚約を破棄し、別の裕福な家の女性と婚約を果たした。謎の招待状を手に、降霊会に参加。
オルガ・セミノフ
(演:カミーユ・コッタン)
ドレイク家の家政婦。アリシアのことを娘のように思っていた。
レスリー・フェリエ
(演:ジェイミー・ドーナン)
ドレイク家お抱えの医師。戦争で受けたトラウマを抱え、たびたび発作を起こす。
レオポルド・フェリエ
(演:ジュード・ヒル)
フェリエ医師の息子。フェリエ医師が発作を起こすたびに優しく寄り添うなど、しっかり者でありながらも、歳相応の振る舞いもする。
ヴィターレ・ポルトフォリオ
(演:リッカルド・スカマルチョ)
ポアロのボディガード。基本的には何者をもポアロには近付けない。元警部。
ニコラス・ホランド
(演:アリ・カーン)
レイノルズの助手で、デズデモーナの弟。ハンガリー出身。
デズデモーナ・ホランド
(演:エマ・レアード)
レイノルズの助手で、ニコラスの姉。弟と共にミズーリ州に行くのが夢。
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」の感想
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」の感想です。テンポが良くて観やすかった! ケネス・ブラナーのポアロ、良いですね。
加わったホラー味
本作は、前々作「オリエント急行殺人事件」(2017)や前作「ナイル殺人事件」(2020)とは若干テイストが異なり、ホラー味が加わっていました。
頻度は低いながらも意外とちゃんとジャンプスケアがあったりもして、まさか(ケネス・ブラナーver.)ポアロシリーズでこんな描写があるとは思っていなかったので、わりとしっかりビクッとしてしまいました(笑)。
なんだかんだ、現実主義、合理主義のポアロが「幽霊……マジでいるんじゃね……?」の一歩手前まで追い詰められていたのは、興味深かった。これは幻覚や幻聴の症状があったからですが、こういうのって「自分の目で見たもの、自分の耳で聞いたものしか信じん!」というような人こそコロッと騙されるみたいなのはありそうですね。
怪しい登場人物(全員!)
登場人物、全員が一様にうっすら怪しいのも好感。
断トツトップは元婚約者のマキシムで、家政婦のオルガもフェリエ医師も、本来、亡きアリシアとは面識のないはずの霊媒師レイノルズもなんだかんだで怪しい。レイノルズはもうね、明らかにインチキっぽいですし、人が喋っている最中に「Listening, listening(聞いています、聞いています)」と発信し続けるのはちょっと鬱陶しい(笑)。うるせー! ってなります。
それに、ミステリーとして考えると、そもそも引退したポアロをわざわざ降霊会なんていうものに誘ってくる旧友のアリアドニも、ボディガードであるとはいえ、ポアロに近付く者に過剰なほど反応し、排除し続ける元警部のヴィターレも怪しいといえば怪しいし。
まあ、さすがに子ども(レオポルド)は……みたいなのはありますけど、このレオポルドくんも「僕にも(霊が)見える……」と妙なことを言っているんですよね。無視できない違和感。
しっかり者のレオポルド
そういえば、そのレオポルドくんに関してですが、年齢のわりにしっかり者。
そうならなければならなかっただろう事情が察せられてしまって、ちょっともの悲しくなりました。戦争でトラウマを負った父親が発作を起こすたび、そばに寄り慰めるレオポルドくん。大丈夫だよ、大丈夫だよと声をかけるのを見ると苦しくなるというか、それはあなたの仕事じゃないよと言ってあげたくなる。
もちろん、レオポルドくんは父親が好きだからそうしているのでしょうけどね。
これでまた、レオポルドくんの父親であるフェリエ医師が、こんなふうになりながらも「レオポルドを守ってやらなくては……」ってなっているのがまた切なくて。
いや本当に、戦争、ダメ、絶対! ってなりますよ。フェリエ医師に引きずられて、ポアロまでトラウマじみたことを思い出していましたもんね。悲しい。
犯人と動機
なお、犯人についてですが、先述したとおりみんなうっすら怪しいので(笑)特に驚きはしませんでした。でも、同時に「この人かあ!」ともなり、この辺のバランス感覚はやっぱり素晴らしいですよねと。
基本的にここでネタバレはしたくないので細かいことは控えますが、犯人も動機も、若干モヤモヤが残る感じ? 到底納得しがたくはあるんだけど、強烈な殺意が働かずしてこういう結果になることってあるんだろうなという想像はできます。
真実が明らかになったとき、「これ、けっこう胸糞じゃないか……?」とは思いましたね。あとは、ポアロの子どもに対する気遣いもなかなか良かった。優しい。
美しいベネチアの風景
そして、とりあえずベネチアの風景が綺麗でした。
時折引きの画が入ったりするんですけれど、これがもう美しくて。「ベネチア行きたい!」ってなりましたもんね。前作は映像がだいたい船の上だったこともあり「エジプト行きたい!」とはならなかったけど(笑)。
これ、大きいスクリーンで観たら迫力があっただろうなと思う。なんかね、涼やかで静かな雰囲気がこちらまで伝わってきますよね。こんな場所のカフェとかで読書をしてチルしたい。バケットリストに入れておこ! などと思いました。
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」が好きな人におすすめの作品
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 第10客室の女(2025)
- ゾディアック(2006)
- 9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019)
- エノーラ・ホームズの事件簿(2020)
映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年02月26日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:どんどん続編を作ってほしい
前作があまり好みじゃなかったので、「三作目はどうだろう……?」とおそるおそる観てみたわけですが、まあ面白かったです(笑)。ぜひ今後も続編を作ってほしいところ。
ケネス・ブラナーのポアロ、すごく似合っていて良いですよね。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 76% Popcornmeter 76%
IMDb
6.5/10
Filmarks
3.6/5.0

