
ランド・オブ・バッド
「ランド・オブ・バッド」の感想です。
ラッセル・クロウ×リアム・ヘムズワースのアクション映画。
米軍特殊部隊デルタフォースが人質奪還に行き、窮地に陥って、遠隔支援を受けながらなんやかんやするお話でした。個人的にはかなり面白いなと思ったけど、やっぱり主人公補正はバリバリにかかっていたと思う(笑)。
本記事は2026年01月16日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
人質奪還ミッションにまさかのルーキー投入!壊滅状態に陥り、遠隔支援を受けながら脱出を試みる。
作品情報
| タイトル | ランド・オブ・バッド |
| 原題 | Land of Bad |
| ジャンル | アクション、スリラー |
| 監督 | ウィリアム・ユーバンク |
| 上映時間 | 113分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2024年 |
| 公開年(米) | 2024年 |
| レイティング | PG12 |
| 好きレベル | ★★★★☆ |
あらすじ
米軍特殊部隊デルタフォースは、東南アジアのある孤島に乗り込んだ。ミッションは拉致されたCIAエージェントの奪還である。少数精鋭で構成されたそのメンバーの中に、実戦経験の乏しいキニー軍曹もいた。キニーの役目は航空支援のためにオペレーターと連絡を取ること。しかし、CIAエージェントが監禁されているであろう邸宅に近付いたキニーらは、反政府ゲリラからの襲撃を受け、壊滅状態に陥ってしまう。孤立したキニーは、オペレーターからの遠隔支援を受けつつ、脱出を図ろうとするが――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
JJ・キニー
(演:リアム・ヘムズワース)
軍曹。空軍に所属するJTAC(統合末端攻撃統制官)で、航空支援の連絡役として任務に同行。実戦経験には乏しい。
エディ・グリム
(演:ラッセル・クロウ)
大尉。通称「リーパー」。無人攻撃機のオペレーターで、現地で孤立したキニーとやり取りをし、後方支援をする。バツ3で、現在結婚4回目。妻は出産目前。
エイベル
(演:ルーク・ヘムズワース)
軍曹。デルタフォース所属で、シュガーの部下。
ビショップ
(演:リッキー・ウィトル)
軍曹。デルタフォース所属で、シュガーの部下。
ジョン・スイート
(演:マイロ・ヴィンティミリア)
通称「シュガー」。曹長。デルタフォース所属で、チームのリーダー。
ニア・ブランソン
(演:チカ・イコグウェ)
空軍所属。無人攻撃機のオペレーターで、リーパーの部下。結婚を目前に控えている。
映画「ランド・オブ・バッド」の感想
映画「ランド・オブ・バッド」の感想です。終始なんやかんや起きて、気が緩む瞬間が一度もなかった! こういうのもたまには良いですね。
初心者コースが欲しい
まず、初心者コースみたいなものはなかったのかしら!? と思ってしまう。
反政府ゲリラに拉致されたCIAエージェントを救出するといういかにもな重要ミッションで、ほんの少数しか参加できないのに、なぜか実戦経験に乏しい若者が選ばれるというトンデモ設定。習うより慣れよ的なアレかもしれないけど、だとしても、ねえ? ほら、もうちょっとなんかこう、手心というか? あったでしょ? ってなりますね(笑)。
でも、
「プロデューサーと連絡を取り合っているうち、私がJTACについて脚本を書いていることが、JTACに伝わりました。オンラインの掲示板かなにかで気づいたみたいです。それまでハリウッドではJTACを題材にした映画がなかったので、向こうも興味を持ち、私をフォート・アーウィン(米陸軍のトレーニング基地)に招いてくれました。F35など爆撃用の戦闘機を、その場で見せてもらえたのです。(中略)ですから私は実際に会ったJTACの人たちの仕事への熱意にフォーカスしようと決めたのです」。
(引用元:『ランド・オブ・バッド』監督が明かす、臨場感がハンパない戦争映画に宮崎駿監督作から学んで取り入れたものとは?│MOVIE WALKER PRESS)
インタビューでウィリアム・ユーバンク監督自身が語っているように、JTACの人たちに取材をした結果こんな感じの設定、描写になっているということは、実際にこういうこともあり得るよということなんでしょうかね。
そして、少数精鋭にしたい理由は理解できるけど、4人はさすがに厳しくない!? とも思ってしまう。
監督はウィリアム・ユーバンク
そうそう、監督はウィリアム・ユーバンクでしたね。
「なんか、どこかで聞いたことあるような……」と思っていたら、先日鑑賞した「地球、最後の男」(2011)を手掛けたあの方! いやあ、随分と印象の異なった映画を作るものです。「地球、最後の男」が正直あまり好みじゃなかっただけに驚きでした。
もしや、「地球、最後の男」のほうがユーバンク監督としては特殊だったのかとも思ったんですが、
つまり、もっと一般に受け入れられる作品を撮らないと、仕事が来なくなると感じたのをいまでも覚えています。
(引用元:『ランド・オブ・バッド』監督が明かす、臨場感がハンパない戦争映画に宮崎駿監督作から学んで取り入れたものとは?│MOVIE WALKER PRESS)
本人がこう語っているので(笑)、これまでは万人受けする映画を撮るタイプの監督ではなかったのでしょうね。
ヘムズワース兄弟そろって参戦!
ちなみに、本作には主人公を演じたリアム・ヘムズワースのほかに、リアムの実兄であるルーク・ヘムズワースもエイベル軍曹役で参加しています。ユーバンク監督的には、2人の兄弟であるクリス・ヘムズワースにも出演してほしかったみたい(カメオでもいいから! 的な感じで)ですが、残念ながら予定が合わなかったそう。
個人的に、リアム・ヘムズワースというと「ハンガー・ゲーム」シリーズ(2012~)のゲイル・ホーソーン役だったというイメージが強いですね。あれも良い役だった。
実は、ヘムズワース兄弟の映画はそんなに詳しくないので、これを機にいろいろチェックしてみようと思っています。
バツ3設定のオペレーター
また、何この設定!? というのもありました(笑)。
特に、リーパーのバツ3設定とか。話の本筋にまったく関係ないし、それどころかリーパー側の話としてもほぼほぼ絡んでこなかったの、あれはなんなんだ。たぶん、オペレーターチーム(?)の面々のやる気が低下していて、そのせいでキニーが窮地に陥るという展開のために作られた設定なんだとは思うけど。
リーパーが「妻が妊娠していて、もういつ生まれてもおかしくないから、電話がかかってきたら俺に教えてくれ!」と真面目に頼んでも、テレビでバスケの試合を観戦する同僚、上司、部下。電話がかかってくると鳴り続けるコールサウンドが観戦に邪魔だったのか、受話器が外される。
だから、仕事の電話がかかってきたとしても、相手からしたら通話中になるばかりでつながらない。たとえ、それが任務中に助けを求めるキニーからの電話であったとしても。と、この「キニーが電話しているのにつながらない!」という展開のために作られたリーパーのバツ3設定だったと思いますね。遠回しすぎる!
でも実際、それ以外に思いつかないんだもの。任務中「奥さまにお子が生まれると連絡が……!」みたいになるのかと想像したけど、そういうのも特にありませんでしたし。
オペレーター連中、どうした?
で、そのあたりで言うと。
オペレーター連中、どうした? でしかない(笑)。
あまりにやる気がなさすぎる。本当に、あまりにあまりすぎるので、アメリカ空軍のなにかしらを皮肉っているとか、そういうことなのかなとすら思う。その辺は日本人としてあまりピンと来ないところではあるけど、軍人たちの士気が下がっているみたいなことはあるんでしょうかね。今のアメリカって。
キニーが窮地に陥り、必死に画面を確認しながらやり取りをしているリーパーに対し「スタバ何飲みます?」って、いやほんと、正気の沙汰じゃないんだが(笑)。士気が下がっているとかそういう問題でもねー! ってなる(笑)。
科学技術
また、劇中では現代の科学技術についても言及されていました。
科学技術は人的な要素を奪う。
と口にした上司に対し、
僕は科学技術が命を救うと思う。野蛮な戦いもなくなると思う。
と答えるキニー。
まあ、実戦経験豊富な先輩方からしたら「甘ったれたこと言ってんじゃねー!」でしょうね。科学技術が進歩しても、科学技術を使うのは人間ですし。人間なのだから、そりゃあ悪い奴もいるっていう話で。
実際、科学技術を過信したあまり、キニーたちは壊滅状態に追い込まれた(無人攻撃機のシステムエラー)。システムエラーなんか出なければ、もっとうまくやれていたんじゃないかと思いますよね。先輩たちは冷静に「よし、昔ながらの方法で進もう」と切り替えていたけど、もともとそのつもりだったのと、突発的エラーで仕方なくそうするのとではやっぱり勝手が違うと思う。昔ながらのと言っても、その昔ながらをおそらく知らないキニーも同行しているわけですし、ほぼほぼ非戦闘員みたいになっていましたもんね。
とはいえ、遠隔支援をしてくれているリーパーの言葉に励まされたりしたわけだから、科学技術が人を救うというのも間違いではない。結局のところ、誰が使うか、どのように使うか次第ということだと思います。
シリアルが……ない!
あとは、個人的に刺さった場面なのですけど。
序盤、任務に向かう戦闘機? 飛行機? の中で「シリアルがない!」とキニーが騒ぎ出すんですよね。このシーン。些細なところだしちょっぴり笑えるんだけど、キニーの心情を表していてとても良かった。
というのも、この前に、搭乗前のキニーがコーンフレークにするか(フルーツ味の)シリアルにするか悩んでいるシーンがあって。結局、シリアルを選んで持って行くことにする。ところが、離陸後に「シリアルがない!」と気がついて騒ぐ。こういう流れ。
このシーンは「この大事な場面でシリアル?(笑)」とジョーク的に見ることもできるだろうけど、私はそれだけじゃないなと思いました。
過度な緊張を強いられる場面において、少しでも思っていたことと違うことが起きるとパニックになる人もいるよなって。ほんの些細なことでも、例えば、それこそキニーのように「あるはずのものがない」となったときって、割と不安を強く煽られることもあるんだろうと想像できます。
っていうか、こういうのは自分も経験ある。
試験とかで、なんとなく(本当になんとなく)前日に「あ、明日はこのピアスつけてこ!」とか思っていたのに、当日になったらそれを忘れて出かけて、会場に向かう途中で気がつき「あ……なんか今日はダメかも……」ってなるやつ。ピアスなんかどれでもいいし、つけてもつけなくてもいいのに、頭の中にあった(自分の中での)決まり事が守られなかったというだけで、不安になるんですよね(え、こういうのない?)。
キニーもそういう感じだったんじゃないかなと思う。まあ、試験と人命がかかった任務とでは何もかもレベルが違うけど(笑)。
でも、キニーの場合は、実戦経験が少なく過度な緊張が強いられた状態の中、「中でこれを食べよう」と思っていたのに、いざ搭乗したらどこかに置いてきてしまっていた。当然、任務にシリアルは必要ではないけど、「思っていたのと違うことが起きた!」と不安感が爆発してしまってもおかしくはないと思う。優しい先輩がバーを分けてくれて助かった……。
っていうか、ジョークで言うと、アメリカ式ジョークのドギツイやつがやっぱり理解できなくて困る(笑)。長い海外経験を経ても、これはわかりませんでしたね。
ジャングルっぽい森の中でブタが出てきた時、「お前の娘かと思った(笑)」って言うのは「面白くねー!」ってなります。さすがに。
主人公補正がすごい
なお、主人公補正がバリバリ効いていました。
すごいですよ。背後からマシンガン並みにバンバン撃たれても怪我しないし(そうじゃない時に一発当たったのは防弾チョッキが防いだ)、爆撃機に自分がいる場所もろとも敵を一掃してもらおうとするのですが、走っていたらなんだか無事だったし。ワンワン吠える犬(ゲリラの飼い犬)に見つかったのに、ワンちゃんはなぜか吠えるのをやめ、飼い主のもとへとGO HOME。滝の中に飛び込んでも無問題! 普通だったら滝壺で体が浮き上がらず溺れ死にそう!
こういうのを見るたび、主人公補正ー! と思っていました。終盤なんか、特大の主人公補正(ご都合主義とも言う)があって思わず笑ってしまいましたよね。
でも、画面が派手は派手なので、アクション映画としてはかなり面白かったです。
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- ローグ(2020)
- フライトプラン(2005)
- モンタナの目撃者(2021)
- ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003)
- ロスト・フライト(2023)
映画「ランド・オブ・バッド」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年01月16日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
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まとめ:こういうのはいくらでも観たい
こういうアクション映画ならいくらでも観たいなと思えるような作品でした。
まあ、先述したとおり、ツッコミどころはけっこう多いですけどね。それに、主人公補正もすごかった。大変な目に遭っているはずのリアム・ヘムズワースなのに最後まで綺麗な顔をしていたし。
でも、その他の部分ではとても丁寧に作り込まれていて、さすがだなあと思いました。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 66% Popcornmeter 93%
IMDb
6.6/10
Filmarks
3.9/5.0


