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映画「ゾンビ」あらすじ・感想│すごい映画だった!モダン・ゾンビの第一人者ジョージ・A・ロメロ監督

ゾンビ_感想タイトル ホラー

ゾンビ 米国劇場公開版

「ゾンビ」の感想です。

モダン・ゾンビの巨匠ジョージ・A・ロメロ監督の作品。映画「アミューズメント・パーク」(1973)などで知られています。

今回観たのは「米国劇場公開版」です。「すごいものを観てしまった……」という感想。

本記事は2025年08月03日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。

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ワンフレーズ紹介

怖くないけどやっぱり怖いロメロのゾンビ。

作品情報

タイトルゾンビ
原題Dawn of the Dead
ジャンルホラースリラーアクションゾンビパニック
監督ジョージ・A・ロメロ
上映時間115分
製作国アメリカイタリア
製作年1977年
公開年(伊)1978年
レイティング不明
個人的評価★★★★★
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あらすじ

死者が蘇り、生きている人間を襲い始めた。そのニュースを絶えず放送していたが、ついに対応しきれなくなりパニックに陥ったフィラデルフィアのテレビ局「WGON」。局員のフランは、恋人のスティーヴンと共にヘリコプターで都市を脱出することにした。スティーヴンの友人であるSWAT隊員のロジャーも、事の鎮静化を図っていたものの手に負えないと判断し、同僚のピーターを誘ってスティーヴン、フランと共に脱出することを決意。彼らはやがて、しばらくは立てこもれそうなショッピングモールへと辿り着くが――。

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主な登場人物

(敬称略)

フランシーン・パーカー

(演:ゲイラン・ロス)

通称「フラン」。フィラデルフィアにあるテレビ局の社員。スティーヴンの恋人。

スティーヴン・アンドリュース

(演:デヴィッド・エムゲ)

フランの恋人で、ロジャーの友人。ヘリコプターのパイロット。フランとロジャーを誘って脱出を図る。

ロジャー・デマルコ

(演:スコット・H・ライニガー)

スティーヴンの友人で、SWAT隊員。お調子者。

ピーター・ワシントン

(演:ケン・フォリー)

ロジャーの同僚のSWAT隊員。冷静沈着で、常に状況を見極めている。ロジャーに誘われ、ヘリコプターで脱出することに。

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映画「ゾンビ」の感想

映画「ゾンビ」の感想です。そこまで怖くはないけれど、確実に「いたたたた!」とはなるゾンビ映画。

ジョージ・A・ロメロ監督作品

本作は、モダン・ゾンビの巨匠とも第一人者とも言われるジョージ・A・ロメロ監督による映画です。ロメロ監督と言えば、個人的に特に印象に残っているのは「アミューズメント・パーク」(1973)ですが。

やっぱりゾンビ映画の人というイメージは強いですよね。

こちらの作品も、面白い面白くない以前に(当然面白いんだけど)まず「何かすごいものを観てしまった……」という感想を抱きました。70年代にこのクオリティーのゾンビ映画を作れるって本当にすごい。しかも、対ゾンビだけでなく、対人間もしっかり描かれていて。

さすが今のゾンビ映画に大きな影響を与えただけあるなと思わざるを得ませんでした。サイモン・ペッグ主演の「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004)とか、タイトルからしてめちゃくちゃオマージュですものね(本作の原題は「Dawn of the Dead」)。

ノロノロゾンビ

本作に登場するのはノロノロ系ゾンビ

最近のゾンビ映画では、例えば「28日後…」(2002)や「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016)のようにダッシュ系パワーゾンビが主流になりつつありますが、このようにゆっくり徘徊しているゾンビも、これはこれで趣がありますよね

このノロノロゾンビは、理性を失ってもなお生前の習慣を繰り返してしまうという哀れな存在。今やゾンビあるあるなネタではありますが、ここで出てくるんですね(始まりはどこだったんだろう?)。しかも、この設定が終盤の展開につながっているので、思わず「おー!」と拍手したくなりました。

とても考えつくされた設定。

結局数の暴力には勝てない

先述した通り、本作に出てくるのはノロノロゾンビなので、登場人物たちもゾンビがいるショッピングモールを走り回ったり、通行の邪魔をしてくるゾンビを殴り倒したりと結構自由に動き回っています。途中までは完全に舐めている(笑)。なので、そんなに怖くはないんですよね。ワンチャン自分でもいけるかも? とさえ思ってしまう。

ただ、その風向きが変わるのは暴走族たちがショッピングモールに乗り込んできてから

ピーター曰く「軍隊並みだ」とのことで、実際、最初はゾンビ相手に割とやりたい放題している。金品を強奪するシーンでは、こんなヤバい奴らが幅を利かせる世界(終末感)になってしまったのだという絶望感もあって。この描写はうまかった。

相手はゾンビで、もう生きた人間ではないんだけれど、中途半端に人間の形を保っているために「これは死者だ」と簡単に切り捨てられない何かがあるんですよね。それを、金目のものがもはやなんの役にも立たないであろう世界で、複数の人間がからかうように取り囲んで金品を強奪する。こういう奴らは生きる人間に対しても同じようなことをやってきたのかもしれないけど、楽しそうにああいうことをやってのける姿に「残酷なのはゾンビではなく人間なのかもしれない」と。

ゾンビは近寄らなきゃ攻撃してこないわけですからね(ただ、どこにでもいるというのが問題ではある)。

しかし、SWATの隊員に「軍隊並み」と言わしめたそんな奴らでも、ゾンビの数の暴力には勝てない。ゾンビの真の恐ろしさはこれだと突き付けられた感じです。

パイ投げだけは「なぜ急に!?(笑)」とは思ったものの、ゾンビが「生きる屍」だとすると、死者を意味なく冒涜する不謹慎さを表現していたのかもしれません。

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これくらいが痛い

ノロノロゾンビなのであまり怖くないとは先述した通りですが。あれくらいの喰われ方が一番「いたたたた!」ってなるんだよなあとは思いました。正直、食事にお肉はしばらくいいかもと思ってしまった(笑)。

襲ってきたときに人間の力で簡単に押し返せるくせに、指で顔を軽く引っ搔いただけで皮膚がえぐれるし、噛みついたらごっそり肉が持っていかれる。力の制御ができていない感じが不気味でした。

喰われ方の描写に関しては、もしかしたら今まで観たどのゾンビ映画よりも一番嫌だったかも。

人間は慣れてくると調子に乗る

あと、人間、慣れてきたときが一番危ないということもわかりますね。

「大丈夫だ」と思って油断してしまうんでしょう。本作では、登場人物が倒れていくのがほぼほぼ人為的ミスというか、自滅のようなものだったのが興味深くもありました。「お前、余計なことしなきゃ……」っていうパターンがほとんどだった。

そして、その自滅は自ずと周りをも巻き込んでいく。超迷惑。

現実世界でもそうですが、ゾンビのいる世界ならなおさら、調子に乗ってはダメですね。いくら「ゾンビがいるのに慣れたかも」と思ったとしても。

ちょっぴり長く感じるけど……

本作の上映時間は2時間ちょっとぐらい。

正直、冗長的な部分がないとは言えなくて、まあ長いと感じることもあったんですが、見終わったあとの満足感はすごかったです。さすが名作と言われるだけのことはあるなと。

特に暴走族が出てきたあたりからの怒涛の展開は素晴らしかったです。面白かった!

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映画「ゾンビ」が好きな人におすすめの作品

映画「ゾンビ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

まとめ:ワンチャンは誤りでした……

調子に乗って「ワンチャンいけるかも(笑)」なんて書きましたが、やっぱり無理。絶対無理。こんな世界になったら、一日と立たず餌食になる未来しか見えない。

ノロノロゾンビだから、こういう「ワンチャンいけるかも(笑)」で大勢の人がゾンビと化していったのでしょうね。登場人物たちの行動を踏まえても、調子に乗るのは禁物です。

Rotten Tomatoes
Tomatometer 92% Popcornmeter 90%
IMDb
7.8/10

Filmarks
3.9/5.0

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