
ステップ・アップ 3 (字幕版)
映画「ステップ・アップ」(2006)と「ステップ・アップ2:ザ・ストリート」(2008)の続編にあたる作品です。ただし、単体でもある程度は楽しめる。たぶん。
とはいえ、個人的にはあまり刺さらないストーリーだったなという感じがしてしまいました。相変わらずダンスはとっても良かったけれど!
本記事は2025年05月08日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
ダンスの世界大会で目指せNo.1!
作品情報
タイトル | ステップ・アップ3 |
原題 | Step Up 3D |
ジャンル | ヒューマン、ロマンス |
監督 | ジョン・M・チュウ |
上映時間 | 107分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2010年 |
公開年(米) | 2010年 |
レイティング | 不明 |
個人的評価 | ★★☆☆☆ |
あらすじ
大学に入学したムースとその幼馴染みのカミール。高校時代に励んでいたダンスから距離を置こうとしていたムースだったが、ダンスチーム「パイレーツ」を率いるルークに出会ったことで、再びダンスの世界へと足を踏み入れることに。一方ルークは、ムース同様、気になった女性ダンサーをチームに引き入れることに成功し――。
主な登場人物
(敬称略)
ムース – Moose(演:アダム・G・セヴァーニ)
高校時代、ダンスに熱中していた大学生。高校でダンスは終わりにするつもりだったが、ルークに誘われ、世界規模のダンスバトルに挑戦することに。
カミール – Camille(演:アリソン・ストーナー)
ムースの幼馴染み。ダンスはできるが、ムースほどではないと思っている。
ルーク – Luke(演:リック・マランブリ)
楽しげにダンスをしていたムースを目撃し、自身がリーダーを務めるダンスチーム「パイレーツ」に勧誘。世界最大のダンスバトル「ワールド・ジャム」に挑戦する。
ナタリー – Natalie(演:シャーニ・ヴィンソン)
ルークに誘われ、他に行く場所もなかったことから「パイレーツ」に加入。
映画「ステップ・アップ3」の感想
映画「ステップ・アップ3」の感想です。ストーリーよりダンス重視な印象を持ちました。なので、前二作の何が好きだったかによって、結構好みに分かれるところがあるだろうなと。
ムースとカミール
本作の主人公(その一)は、前作「ステップ・アップ:ザ・ストリート」(2008)に登場したムースです。……最高だぜー! おそらく、前作でのムースは大変な人気だったのでしょうね。かく言う私も大ファンだったので「ムースが主人公とか最高では!?」と思いつつ鑑賞したのですが。
今作でも、やっぱり格好良かった。
そして、ムースの幼馴染みであるカミール。私の間違いじゃなければ、一作目の「ステップ・アップ」(2006)の主人公タイラーの妹(確か同じ里親に引き取られていたとかだった気がする)じゃん! とまた別の感動。前作のアンディもタイラーの妹分だったと思うので「タイラー、妹分何人おんねん!」と思わずツッコミを入れる。
そのカミールとムースが幼馴染みで、さらに二作目のアンディとムースがダンス仲間だったというのは、世の中って狭いのねと思わずにはいられません。
ストーリーよりダンス!
本作は、前二作に比べてダンス重視な内容であるように感じました。
もちろん、前二作でもダンスシーンは重視されるところではあるんですけれども、ストーリーもなかなかのものでした。王道的でありながらも、魅力的なキャラクターたちが織り成す魅力的なストーリー。
でもやっぱり、今作はより「ダンス好きの人のためのダンス映画」を意識していたような気がしました。これが良いか悪いかは人によると思うけど。個人的には、もう少しストーリーに重きを置いてくれたほうが楽しめたような気がしますね。
なんというか、ストーリーはあっても、いまいち入り込めなかったというか。ただ、ダンスシーンはとても良かったです。
カミール、昔のミュージカルのような
で、個人的に一番好きなのは、ムースとカミールのダンスシーンです。
あれ、めっちゃ良い。
街中で、その辺にある物を使ってダンスをしていく演出。例えば「雨に唄えば」(1952)とか、あのあたり。一昔前のミュージカル映画がこんな感じだったよなと思い出しました。
たぶん、実際に意識していると思う。
水の演出、気に入ったの?
また、今回もありました。
水を使った演出。
前作のラストダンスが雨の中で、それはとっても格好良いんですが、あれでこの演出が気に入ったんですかね? もちろん、さすがのムースが見られるという点ではこちらも素晴らしいんですけれども。前作で似たような演出があるために、ちょっぴり二番煎じ感はあったかも。
あと、大好きなムース。
彼は主人公の友人ぐらいのポジションが一番しっくりくるなと改めて。名脇役という感じ。
とにかく振り回され続けるムース(哀れ)
あとね、しばしばルークにイラッとしてしまったのも良くなかったなあ。
なんていうか、結構自分勝手というか、人を振り回しすぎでは? と思われるシーンがたびたびある。まず、ダンスバトルの優勝者(優勝チーム)に贈られる賞金を得るために、まったく関係のないムースを誘うという時点で、私としてはちょっと「いや、めっちゃ利己的だな」で。
ムースが用事があると言っているのに、「少しだから」と強引に連れ出し、そこでなんやかんやあって結局ムースをしばし放置。そのあたりの展開も「この人、いったいなんなの?(涙)」と。ムースの優しさにつけ込んでいる感じがして、どうしてもモヤモヤしてしまうところです。
我々は、前作を観てムースの優しさを知っているから、なおさら。自分のことを中心に考えてしまうこと自体は、そう悪いことでもないと思うのですが、少なくともムースはルークがほとんど強引にチームに引き入れたわけで、それはよろしくないと思うんですよね。
ムースが可哀想だった。
WヒーローWヒロインのミス
そんなムースとルークのWヒーローで送られる本作ですが、ヒロインはカミールとナタリーの2人。たぶん、Wヒーロー&Wヒロインにして、この2組の恋愛模様を同時に進めたために、ストーリーがあってないようなものになってしまったんだと思います。
こう、映画の尺的に、両者をうまく捌ききれなかったというか。そんな印象でした。
ルークを主人公にして、ナタリーとの恋愛模様を描く。ムースはルークの友人枠で良かったのではないかなという感じ。
タイラーとノーラ。チェイスとアンディ。ひとりのヒーローに対してひとりのヒロイン。これぐらいが丁度良かった。というか、ムースって前作でソフィーと良い感じになっていなかったっけ? ん、んんんんん? となってしまったのは私だけ?
映画「ステップ・アップ3」が好きな人におすすめの作品
映画「ステップ・アップ3」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- チアーズ!(2000)
- ピッチ・パーフェクト(2012)
- ダンス・レボリューション(2003)
- ストンプ・ザ・ヤード(2006)
まとめ:ダンスは超クール
ストーリーにはいまいち入り込めませんでしたが、ダンスは相変わらず超クール。水の演出も、二番煎じ感はあったもののムースの格好良さが際立っていましたね。
でも、個人的に好きなのはやっぱり二作目だなあ。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 47% Popcornmeter 64%
IMDb
6.1/10
Filmarks
3.8/5.0