セントラル・インテリジェンス C.I.A.(字幕版)
ロック様ことドウェイン・ジョンソン主演の作品です。
映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」(2017)及び「ジュマンジ/ネクスト・レベル」(2019)でお馴染み、ドウェイン・ジョンソン×ケヴィン・ハートのタッグが再び楽しめます。
本記事は2025年01月23日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
――君が好き好き♡
作品情報
タイトル | セントラル・インテリジェンス C.I.A. |
原題 | Central Intelligence C.I.A. |
ジャンル | アクション、コメディー |
監督 | ローソン・マーシャル・サーバー |
上映時間 | 107分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2016年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
高校時代は、みんなの人気者だったカルヴィン。鬱々と日々を送っていた彼に、当時いじめの標的になっていたボブから連絡が入る。渋々ながらも会いに行くと、ボブはとんでもないマッチョに成長していた。2人が入ったバーで、絡んできた男たちを一網打尽にしてしまうボブは、なんとCIAの一員なのだという。そんなボブが、濡れ衣を着せられ、組織に追われていると、カルヴィンに助けを求めてくるのだった――。
登場人物
(敬称略)
ボブ・ストーン(演:ドウェイン・ジョンソン)
高校時代、いじめられていたが、当時人気者だったカルヴィンに助けられた過去がある。
カルヴィン・ジョイナー(演:ケヴィン・ハート)
高校時代はみんなの人気者、スーパースターだった。当時から付き合っていた恋人と結婚しているものの、現在はしがない会計士として鬱々と暮らしている。
マギー(演:ダニエル・ニコレット)
カルヴィンの妻。高校時代から付き合っている。
パメラ・ハリス(演:エイミー・ライアン)
CIAの一員で、ボブの上司。ボブを追っている。
フィル(演:アーロン・ポール)
ボブのかつての相棒。
映画「セントラル・インテリジェンス」の感想
映画「セントラル・インテリジェンス」の感想です。ロック様とケヴィン・ハートのコンビが本当に好き!
ロック様×ケヴィン・ハートのアクションコメディー
先述した通り、本作は、ロック様ことドウェイン・ジョンソンとケヴィン・ハートのアクションコメディーです。
いや、素晴らしいね。ほんと。
映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」(2017)と「ジュマンジ/ネクスト・レベル」(2019)でもまったく同じコンビで登場していましたが、なんだか相性が良いんですよね、この2人。
というか、ロック様とアクションコメディーの相性が良すぎる。
個人的には、映画「カリフォルニア・ダウン」(2015)みたいなシリアスな作品も好きですが。
最近で言うと、クリスマス映画として人気の「レッド・ワン」(2024)も良かったですね!
ボブの魅力
ボブの魅力は、単純に地道な努力ができるところだと思います。
20年振りに再会したボブのマッチョぶりに度肝を抜かれるカルヴィン。そんなカルヴィンは、「毎日6時間トレーニングしていた。誰でもできることさ!」みたいなことを笑顔で言うボブに、ちょっぴり引いていましたね(笑)。
でも、このコツコツと地道な努力を続けることって、誰にでもできることじゃない。少なくとも、私には毎日6時間も筋トレをするなんて無理。一日でギブアップするのが目に見えるよう。
それを、当然のように言ってのけてしまうのだから、ボブってすごい奴なんです。
だからといって、「こんなの誰にでもできるだろう?(お前はできないの?)」みたいな傲慢なタイプではないのもポイントが高いですね。
愛情が重たいボブ
あと、そんなボブですが……愛情はやや重ため。
高校生の時に、いじめられて恥を掻いたボブは、カルヴィンの咄嗟の機転(と優しさ)に助けてもらいます。
ボブ、それをずっと覚えているんですね。
毎日トレーニングをしている時も、きっとずっと頭の片隅にあったのでしょう。「彼は僕のヒーローだ」と。
その気持ちを大人になった今も引きずっていて、実際にはカルヴィンはしがない中年会計士でしかないんだけれども、「今回も彼は助けてくれるはずだ」と思い込んでいる。
社会に出て、交友関係は広くなったはず……でも、いざというときに自分を救ってくれるのはカルヴィンだと、信じて疑わないボブは、本当に一途というか、真っ直ぐというか、すごいですよね。
「僕には君しかいないんだよ。ね? ね?(圧強め)」
こんなボブが、本当に愛しい(笑)。
「こんな大人にはならない!」
子どもの頃、無気力だったり惰性で生きたりしている大人を見て「こんな大人にはなるまい」と思った人は、多いのではないでしょうか?
でも、気がついたら、その時に見た退屈そうな大人になっていた……。
ということも、割とあるあるだと思います。
キラキラしていた高校時代のカルヴィンも、自身の明るい未来を信じて疑わなかったことでしょう。自分はいじめられっ子を助けたけれど、少なくとも「自分はそちら側の人間じゃない」と思ってはいたはず。
大人になったカルヴィンを見るに、その時(高校時代)のカルヴィンは、自分に余裕があったからボブを助けられたんじゃないかと思います。
まあ、ボランティアや人助けって、得てしてそういうものだけれど。
この、「子どもの頃になりたくないと思っていた大人になってしまった」がリアルで、共感の嵐でした。
何者でもない自分を認めてあげること
結局、カルヴィンを取り巻く環境は、なにひとつとして変わりませんでした(基本的に、ボブの事情に巻き込まれるだけですしね)。
でも、最終的に、カルヴィンは高校時代と変わらない明るさを取り戻したように見えます。
それは、過去と比べることをやめ、何者でもない自分を認めてあげることができたからではないでしょうか。
なまじ高校生の頃に人気者だっただけに、カルヴィンには「何かを成し遂げなければならない(恥ずかしい)」「普通の人になりたくない」みたいな思い込みがあったような気がします。だから、それができていない自分に居たたまれなさを感じる。
それが、それでいいんだと思えるようになって、やっと今の自分を受け入れてあげることができたのかなと。
ある意味では、自分に対する寛容さって必要ですよね。
人が簡単には変われないのも事実
あとは……まあ、カルヴィンとボブが過去の自分から羽ばたいたのとは異なり、簡単には変われないよっていう人がいるのも事実。
本作で言えば、高校時代にボブをいじめていた人は、結婚して子どもまでいる立派な(?)大人であるのにもかかわらず、性根のほうはちっとも成長していませんでした。可哀想。
個人的には、これは割といじめっ子にありがちなことだと思っていて、声がでかく、他者のことを思いやることがない……さらに挫折を知らないタイプだと、自分より下(だと自分が思っている)人間を周りに置きがちで、そうなると必然的に悪いところを指摘してくれる人もいなくなるので、自分自身を顧みるタイミングがないという。
いじめは、いじめられるほうにも原因がある。
こんなことを主張する人には、このタイプが多いように感じます(気に食わない何かがあったとしても、いじめていいことにはならないという思考にはならないタイプ)。
自分が弱者になり得るとは思わないんですよね、たぶん。だから、ずっと強気でいられる。
本作では、人は変われること、けれども変われない人もいること、の両方を見せてくれたので、(胸糞ではあったけれど)良かったです。
映画「セントラル・インテリジェンス」が好きな人におすすめの作品
映画「セントラル・インテリジェンス」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ザ・ロストシティ(2022)
- 21ジャンプストリート(2012)
- ドゥ・オーバー:もしも生まれ変わったら(2016)
- 妖精ファイター(2010)
まとめ:意外とメッセージ性のある娯楽映画
本作は、基本的に、頭を使わずとも観られるアクションコメディーではあるんですが、しっかり観てみると、意外とメッセージ性があるような感じもしました。
特に、子どもの頃は大人になることを楽しみにしていたけれど、いざ大人になってからは「毎日が単調でつまらない」と感じている人には、刺さる内容なのではないかなと思います。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 71% AUDIENCE SCORE 62%
IMDb
6.3/10