
ザ・リング(字幕版)
「ザ・リング」の感想です。
オリジナル版「リング」(1998)と大筋がそう変わらないので、そちらに対する一種のリスペクトのようなものは感じました。
日本の「リング」が怖すぎて無理! という人にはおすすめかも。
本記事は2025年06月16日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
ビデオを見たら、7日後には――。
作品情報
タイトル | ザ・リング |
原題 | The Ring |
原作 | 鈴木光司 |
ジャンル | ホラー |
監督 | ゴア・ヴァービンスキー |
上映時間 | 116分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2002年 |
公開年(米) | 2002年 |
レイティング | ― |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
ある日、4人の若者が同日同時刻に亡くなった。新聞記者として忙しくしているレイチェルの姪ケイティもそのうちのひとりだ。ケイティに懐いていた幼い息子エイダンが、ケイティが亡くなる前の週にケイティの死体を描いていたことを知り、このことに関する調査を開始するレイチェル。そこで、命を落とした4人の若者があるビデオを見ていたことを知り――。
主な登場人物
(敬称略)
レイチェル・ケラー
(演:ナオミ・ワッツ)
新聞記者。日々、忙しくしており、息子にもあまり構えずにいる。が、息子のことは深く愛している。
ノア
(演:マーティン・ヘンダーソン)
レイチェルの元夫。レイチェルから相談を受けて、自身もビデオを見てしまう。最初こそ「ビデオを見た7日後に死ぬ」という噂には懐疑的だったが、自身に起きた出来事をきっかけにレイチェルに協力するようになる。
エイダン・ケラー
(演:デヴィッド・ドーフマン)
レイチェルとノアの息子。亡くなったケイティと親しくしていた。レイチェルが目を離した隙に、例のビデオを見てしまう。
ケイティ・エンブリー
(演:アンバー・タンブリン)
レイチェルの姪で、エイダンの従姉妹。エイダンと親しく、何かあると相談していた。高校生。
レベッカ・コトラー
(演:レイチェル・ベラ)
ケイティの友人で、高校生。ケイティの死亡時に同じ家にいた。生存しているものの、精神を病んでしまった。
映画「ザ・リング」の感想
映画「ザ・リング」の感想です。Jホラーに慣れていると、やっぱりちょっと物足りない。でも、それなりに楽しめました!
オリジナルに対するリスペクト
まず、オリジナルの日本版「リング」(1998)とは、大筋のところではあまり変わらないように思えました。これは良かった。当然、ハリウッド味がある部分はありましたが。例えば、ビデオを見てしまった人の死に顔とかね。
歪んだ恐怖に慄いた顔ではなくて、ゾンビ顔になっていた(笑)。っていうか、あれで「心臓発作ですね」って、どういうこっちゃ。医者は無能か?(失礼)
でも、そう思ってしまうぐらい、とても心臓発作とは信じられない顔でした。いや、死因が実際にそうだったのだとしてもね。その点では、日本版「リング」のほうが数段怖かったような気がします。「なんなの? この人に何があったの?」って思わせる死に顔だった。
珍しくじめっとした感じ
ハリウッドホラーと言うと、個人的にはジャンプスケアなイメージがあったんですけれども、本作は意外とJホラーのじめっとした陰湿な感じを再現できていました。
まあ、やっぱりJホラーほどではないですが。
でも、日本版「リング」だと怖すぎる、もっとお手柔らかに! と思う人にとっては、程よい塩梅の怖さだったのではないかと思います。
たぶんミステリー寄り
あとは、そうですね。
Jホラーの怖さって、未知のものに遭遇したときのような恐怖というか、ビデオを見たら呪われる、家に入ったら呪われる、着信があったら呪われる、みたいな理不尽さがあってこそのものだと思うんですが。
その理不尽さはいまいち表現しきれていなかったかなと。
ホラーというより、ホラー寄りのミステリーという感じに近かったような気がします。謎解き要素が多めだった。
ビデオはもっと怖くて良いと思う
つまり、こういうこと(?)。
ビデオはもっと怖くて良いと思う。
日本版「リング」は、やっぱりそこらへん一級品でしたもんね。「なんだこれ、何を見せられているんだ……」っていう怖さがあった。
でも、本作はその辺が弱かったかな。ちょっと怖いホームビデオを見せられているような、そんな感じでした。中に写っていた女性もそんなに怖くなくて、普通に生きている感じがしました。なんていうんでしょうね。生者のにおい? 生気が感じられたというか。こう、おどろおどろしさがまったくなかった。モノクロにしただけじゃ、怖さを表現しきれていなかったように思います。
翌日なのに!焦りが感じられない
っていうか、「あと一日しかない……」という状況でも、レイチェルにもノアにも焦りが感じられなかった(笑)。唯一の心残りはエイダンのことだったっぽいけど、いくらエイダンを一番に考えているのだとしても、自分が死ぬかどうかの瀬戸際であんなに落ち着いているのには少し違和感を覚えました。
もう少しがむしゃらになってほしかったなあ。
せめて、時間が迫っている!(もう駄目だ!)みたいなのを表現してほしかった。こういう焦りって、ホラーでは割と重要な要素だったりしますよね。
全体的には面白い
と、いろいろ述べましたが、そういう小さい部分を気にしなければ、まあ面白い作品ではあったと思います。
元がJホラーなだけに、比べてしまうとやっぱり微妙というところはありますが、ハリウッドホラーにしてはジャンプスケアだけでなく、じめっとした怖さがあったかなと。あの、夜中にトイレに行けなくなるような感じ(笑)。
そして、ナオミ・ワッツは変わらず美しい!
映画「ザ・リング」が好きな人におすすめの作品
映画「ザ・リング」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
まとめ:ハリウッドホラーもなかなか!
Jホラーが良いか、ハリウッドホラーが良いか、両方ともにそれぞれ違った魅力があるので一概に比べることはできないんですが、Jホラーを元としたハリウッドリメイクとしては、なかなかの出来だったんじゃないでしょうか。
大コケ! という感じではなくて、非常に観やすかったです。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 71% Popcornmeter 48%
IMDb
7.1/10
Filmarks
2.8/5.0