
スモーキング・ハイ (字幕版)
「スモーキング・ハイ」の感想です。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(2023)などで知られるセス・ローゲン主演のコメディー映画。「ゼロヴィル」(2021)のジェームズ・フランコも出演しています。
ザ・おバカコメディーという感じで面白かったです。まあ、品はないけど!
本記事は2025年06月23日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
どえらい現場を目撃してしまった!
作品情報
タイトル | スモーキング・ハイ |
原題 | Pineapple Express |
ジャンル | コメディー、アクション |
監督 | デヴィッド・ゴードン・グリーン |
上映時間 | 112分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2008年 |
公開年(米) | 2008年 |
レイティング | ― |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
マリファナ常習者のデールは、ある日殺人現場を目撃してしまう。そこには警察官の姿もあった。パニックになったデールはその場から逃げ出し、売人のソールのもとへ駆け込むが、目撃者があったことを勘付いた犯人グループに追いかけられることに。デールとソールの逃避行が始まるのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
デール・デントン
(演:セス・ローゲン)
マリファナ常習者。裁判所への召喚状を配達する仕事をしている。恋人は高校生。とある殺人事件の現場を目撃してしまい、麻薬王テッドに追われることとなった。
ソール・シルバー
(演:ジェームズ・フランコ)
マリファナの売人。曰く、普段購入者と友人になることはないと言うが、帰ろうとするデールのことを引き留め友人だと発言する。デールが逃げ込んできたことで、一連の出来事に巻き込まれることに。
レッド
(演:ダニー・マクブライド)
ソールの売人仲間。
テッド・ジョーンズ
(演:ゲイリー・コール)
麻薬で一財産築き上げた人物。デールとソールを始末しようと追いかける。
キャロル
(演:ロージー・ペレス)
デールが目撃した犯行現場にいた汚職警察官。口封じのためデールとソールを探す。
アンジー・アンダーソン
(演:アンバー・ハード)
高校生で、デールの恋人。
映画「スモーキング・ハイ」の感想
映画「スモーキング・ハイ」の感想です。もう、主人公たちが「とにかくハイ!」って感じなので、観ていて気持ちが良いです(?)。
デールの恋人は高校生
まず、これ賛否両論あるやろうなあと思ったのは、主人公のデールの恋人が高校生であるということ。本作が作られたのが2008年のことなので、今ほどなんやかんや言われていない時期であったとしても「うわっ、気持ち悪い!」とはなりますね。今は作れないような設定である気もする。
ただ、この設定ひとつで「デールって同世代の女性には相手にされないんだろうな……」というのが一目瞭然。子どもっぽいし、高校生に対して売り言葉に買い言葉で応戦するような感情的な面が目立つ。挙句の果てには、同級生の男子が親しげに話し掛けているのを見てプンスカと嫉妬する(笑)。
まあ、唯一の救いはキス以上の関係になっていないところでしょうかね(呆)。デールがアンジーに「俺はお前より年上だ」みたいなことを言っているシーンは、もういたたまれないわ気持ち悪いわで飛ばそうかと思った。
「俺たちがハイになっているときは……」
でも、それ以外はとっても面白かったです。
特に(正確な言い回しは覚えていないんですが)「俺たちがハイになっているときはたいていヘマをする。つまりいつもだ」とデールが言ったのには笑ってしまいました。わかってんじゃん! って。デールは子どもっぽいけど、さらに子どもっぽいソールが現れてなぜだかちょっと大人っぽく見える謎。
まあ、パニクっているときも、自分より激しくパニクっている人が近くにいたら逆に冷静になったりしますもんね。たぶんそれと同じ原理。
主演はたぶんジェームズ・フランコ
そんなデールを演じたのは、コメディーなイメージのあるセス・ローゲン。それに対して、相棒的存在のソールを演じたのは、映画「ゼロヴィル」(2021)で知られるジェームズ・フランコ。ジェームズ・フランコに関してはあまり詳しくなかったのですが、「ゼロヴィル」では監督も務めているんですね。多才!
いやあ、セス・ローゲンは良かった。でも、それと同じぐらいジェームズ・フランコも良かった。圧倒的存在感で、セス・ローゲンと同じぐらい、あるいはそれ以上に目立っていました。まあ、W主演的な感じなのでそれも間違っちゃいないとは思う。
なんだよな、あれ。格好良すぎるんだよな。好きです。
おバカなのに憎めないソール
正直、同じバカはバカでもソールは可愛く見えるんですよね(デールはただただイラッとする)。たぶん、素直だし愛嬌があるからだと思うんだけど。デールの場合は他責思考なのが透けて見えていて「なんだこいつ?」ってなる(笑)。
でも、そんなデールが感化されて素直に「ごめん、俺が悪かった」と言えるようになるぐらい、ソールって常に真っ直ぐ。デールにきつい言葉を浴びせられて(まあ、あれはわからないでもない)、ブランコに座りながら大泣きしているソールは可愛かった(笑)。「高いバーガーでも食ってろ」みたいな捨て台詞を吐いたのに、自分のほうがバーガーを食べながら大泣き。
大金を稼ぐ手段として売人なんてやっているけど、普通の職に就いていたら周りから相当可愛がられただろうになあなんて思ってしまいました。
おバカさがゆえに問題を起こしても、どこか憎めない雰囲気を持っている。それがソール・シルバー。
アクションシーンは割と本格的
ちなみに、じゃあコメディーに全振りした作品なのかと言うとそういうわけでもなく。
アクションシーンが意外と本格的でびっくりしました。
唐突にマジの銃撃戦が始まるので、コメディー作品にそういうのを求めていない人はちょっと余計な演出に感じるかもしれませんが。もちろん、そんな中でもデール&ソールの戦いぶりはなかなか面白いですよ。ふたりとも、おそらく暴力とは無縁の生活を送ってきたタイプですからね。大多数の人がそうだとは思いますけど。
にしても、売人なんていうアングラな仕事をしておきながら暴力的なことに慣れていないというのも不思議な感じ(笑)。でも、それこそがソール! 売人仲間のレッドを見ればわかるように、こういうどこか抜けた人たちとうまい具合に仕事をしていたのでしょうね。幸運のピタゴラスイッチ的な。
グロはちょっとあり(痛そう)
なお、グロもあります。
グロメインの映画ほどではないんですが、「痛そう!」というシーンもあるにはあるので、グロが苦手という人はお気をつけを。そういう描写に慣れている人にとっては「グロほどではなくない?」ではあるんですけどね。
でも、そんなシーンでさえコメディータッチにしてしまう。すごいですね。
映画「スモーキング・ハイ」が好きな人におすすめの作品
映画「スモーキング・ハイ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ハウス・バウンド(2014)
- ムーン・ウォーカーズ(2015)
- パペット大騒査線 追憶の紫影(2018)
- セントラル・インテリジェンス(2016)
まとめ:常にハイ&ハイ!
デール&ソールのコンビネーションが最高でした。
子どもっぽく周囲をイラつかせる才能のあるデールと、子どもっぽいけど愛嬌があってどこか憎めないソール。同じようでいて対照的なふたりの軽快なやり取りが好き◎。
賛否両論ありそうですが、アクションシーンが本格的だったのも良かったです。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 68% Popcornmeter 73%
IMDb
6.9/10
Filmarks
3.6/5.0