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映画「JUNK HEAD」あらすじ・感想|すごいものを見てしまった……最高のストップモーション

JUNK HEAD_タイトル アニメ

JUNK HEAD(字幕版)

今まで、あまり日本発のストップモーションというものを観たことがなかったんですが、こちらの作品「JUNK HEAD」に衝撃を受けました。

というか、この作品をほとんど1人で作ったというのですから、いや、本当、すごすぎます。

本記事は2025年02月19日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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ワンフレーズ紹介

ぜーんぶひとり!

作品情報

タイトルJUNK HEAD
ジャンルアニメ
監督堀貴秀
上映時間100分
製作国日本
製作年2017年
公開年2021年
レイティングG
個人的評価★★★★☆

あらすじ

地上が汚染されたことで、地下で生活するようになった人々。不足した労働力を補うため、人々は知的生命体マリガンを生み出すが、次第に不満を募らせていったマリガンは、人類に対して反乱を起こした。以降、マリガンと人類は、完全に分断されたまま過ごすことに。しかし、その後、人類はさらに減少し、存続の危機と戦うことになる。そこで、人類はマリガンの調査を始めた。地下調査の仕事募集に応募したのは、ダンス講師だったパートンという男で――。

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登場人物

パートン

主人公。元ダンス講師。地下世界の調査をする仕事に応募して、採用された。

3バカ兄弟

ちょっぴり間抜けな兄弟。パートンのことを「神」だと思っている。

ニコ

地下世界でパートンが出会った女の子。マリガン。

ホクロ

ニコの従者。異業種。

ドクター・ルーチー

博士。マリガン。

8番浄化装置管理人

マリガンたちが寒さを感じないよう、長いこと(立ちっぱなしで)火の番をしているマリガン。

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映画「JUNK HEAD」の感想

映画「JUNK HEAD」の感想です。なんだかすごいものを見たぞ……。そんな気持ちにさせてくれる良作でした。

シュールでダークな世界観

まず、本作の魅力といえばシュールでダークな世界観ですね!

堀監督曰く、

――大変独特な世界観の本作ですが、発想の原点は何なのでしょうか。

『不思議惑星キン・ザ・ザ』が昔から一番好きな映画だったので、似ているとこがあると思います。他にも好きな映画『エイリアン』や『ヘル・レイザー』とか、漫画だと弐瓶勉さんの作品も好きなので、そういう影響もあると思います。

(引用元:世界で絶賛されたSFストップモーションアニメ『JUNK HEAD』堀貴秀監督の狂気の才能と情熱を聞く|SPICE

とのことで、映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」(1986)などの作品が好きな人は、きっと好きなタイプの映画なのかなと思います。

よくわからないけど、なんか好き……みたいな。

まあ、「不思議惑星キン・ザ・ザ」の場合は、結構社会風刺的というか、政治(政府)批判みたいな内容も組み込まれていたんですけれども(それでもあのシュールさだからこそ、当時の厳しい検閲を抜けたのだと思う)。

素晴らしいストップモーション

そして、なによりストップモーションでこれだけの作品を作れるのがすごい。

なんていうか、画角がまるで実写で撮影した映画のようにリアルなんですよね。

主人公のパートンが、手前で待ち構えているカメラに向かって走ってくるシーンは特に好きでした。

ストップモーションといえば、映画「イヌとイタリア人、お断り!」(2022)もとても良い作品でしたが、ストップモーションはストップモーションというだけで、なんだか可愛らしくもあります。こう、実写とも、アニメともまた違った良さがあるというか。

そして、ものづくりの才能に拍手(もちろん、そのうえで多大な労力をかけ、努力されているのでしょう)。

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声優もナシ

で、私、この作品については、ストップモーション作品らしいというだけで、ほとんど前情報を知らないまま鑑賞したんですよね。

正直、日本発の作品ということも知らなかった(申し訳ない……!)。

――ので、最初、この作品を観始めた時、やっぱり日本の作品だとは思わなかった(笑)。

私が無知なだけかもしれないけれど、TV作品は別として、日本にストップモーション(映画)のイメージはあまりなかったし。

なにより、明らかに日本語じゃないんだもの。

というか、聞いたことのない言語

と思ったら、本作はやっぱり日本の作品で、キャラクターたちが喋っているのはオリジナル言語だった。しかも、堀監督自らアフレコしたというのだから、本当にすごいですね。

曰く、

――気になっていたんですが、キャラクターたちは何語がベースで喋っているのですか?

「何語にも聞こえないようなスタンスで作ってはいたのですが。実は、誰もが知っている某人気キャラの名前を連呼しているだけのセリフとかもあるんですよ(笑)。内容に即した意味に聞こえるように調整には務めました」

(引用元:孤高のクリエイター・堀貴秀が『JUNK HEAD』誕生秘話を語る|SCREEN ONLINE

とのことで、いや、気になるぅ! とソワソワしています(笑)。

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制作年数約7年

さらにさらに、本作のもっともすごいところは、

この大作をほとんどひとりで、7年もかけて作り上げたところ。

最初は30分の短編から始まり、それが長編へとつながっていったそうですが。

――作り方など勉強しながら実践されたのですか?

「そうですね。情報が多くはなかったので、ネットで調べたりアップされていた海外のアニメーターの作業風景を参考にしたり。ただ英語がわからないので、細かいところは想像です(笑)。人形の材料のフォームラテックスは海外から取り寄せ、どう反応させたらどのくらいの固さになるかなど、ひとつひとつ研究して。アーマチュア(骨格)も、真鍮を削ってパーツをはんだ付けしたり、試行錯誤の連続ですごく時間がかかりました」

(引用元:『JUNK HEAD』堀貴秀監督が異色すぎる!「細かいところは想像」で始めたコマ撮り映画の舞台裏を語る│MOVIE WALKER PRESS

なんと、独学。

いや、ほんと意味わからん(混乱)。

勝手に想像してしまうと、たったひとりで(合計)7年というのは、気の遠くなるような作業だったのではないかなと思いますね。「もう駄目だ」と自分が手を止めたら、おしまいなわけですし。

なので、堀監督には「この作品を世に出してくれてありがとう……!」これしかありません。

エンドロールの狂気

と、堀監督がとてもすごい人というのは大前提なのですけれど、エンドロールが流れると、そこには(当然)堀監督の名前がびっしり!

この時、私は「すごい!」ではなく「もはや狂気……!」(※褒め言葉です)と体を震わせました。やっぱり「この作品を世に出してくれてありがとう……!」です。

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映画「JUNK HEAD」が好きな人におすすめの作品

映画「JUNK HEAD」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • クー!キン・ザ・ザ(2013)

まとめ:3部作の第1弾!

本作は、3部作の第1弾になるとのこと。

第2弾の公開は……なんと今年!(2025年)らしい。

いったいどんな内容になるのか、とても楽しみです。ここまで有名になったら、さすがにひとりきりで作りましたということにはならないでしょうが、期待しています。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 100% AUDIENCE SCORE 73%
IMDb
7.3/10

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