
遺書、公開。
映画「遺書、公開。」の感想です。
この演技が受け入れられるかどうか次第みたいなところがある学園ミステリーでした。
まあ、クラス内で序列ができたりしたら、そりゃあ誰も得しないよねという。こういうのを気にしちゃうのが高校生という感じで(身に覚えがある)共感はできるところもありました。

映画「遺書、公開。」の見どころは……
- 俳優さんたちの熱い演技合戦。
- シンプルなストーリー。
- 覚えのある高校生の反応。
本記事は2026年04月21日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
あらすじ
ある日、2年D組(教師含む)の「序列」が書かれたメールが送られてきた。当初は悪質な悪戯として放置されることになったが、メールが送られてきた半年後、序列1位の姫山椿が死亡した。自殺だった。驚きと悲嘆に暮れるD組だったが、葬儀の日、D組全員の机の上に「姫山椿の遺書」が置かれていた。死んだはずの姫山椿からの手紙。真相を追究するため、クラス全員の遺書を公開することにするのだが――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
池永柊夜
(演:吉野北人)
序列19位の男子生徒。普段は廿日市や名取と行動を共にしている。趣味は鉄道。
廿日市くるみ
(演:志田彩良)
序列20位の女子生徒。趣味は人間観察で、クラスメイトのことにも割合詳しい。
名取恭四郎
(演:大東立樹)
序列18位の男子生徒。池永や廿日市と一緒にいることが多い。
千蔭清一
(演:宮世琉弥)
序列16位の男子生徒。シニカルな一面が目立つが、冷静に遺書の真相を追い求める。
赤﨑理人
(演:松井奏)
序列2位の男子生徒。サッカー部でカースト上位に君臨している。文武両道で人気者。姫山椿の恋人だった。
御門凛奈
(演:髙石あかり)
序列3位の女子生徒。姫山椿の親友で、テニス部レギュラー。同じくテニス部だった姫山椿とは1年生の頃から、ダブルスを組んでいた。
甲斐原誠
(演:忍成修吾)
2年D組の担任。序列は10位で、遺書公開には否定的だった。遺書は本人のものではないと信じている。
姫山椿
(演:堀未央奈)
序列1位の女子生徒。序列が送られてきて半年後に自殺してしまう。
映画「遺書、公開。」の感想
映画「遺書、公開。」の感想です。思ったよりは面白かった! というのが率直な感想で、ラストもまあまあ好きでした。
原作は漫画
まず、原作は同タイトルの漫画です(未履修)。
個人的には、きっと漫画のほうが面白いんだろうなと察せられる内容だったというか、映画はだいぶクセ強でした。
中だるみ感もなくテンポが良かったのはそうなんですけれど、生徒たちがあまりに呆気なく本性を現すので、突然すぎてちょっと驚くというか、違和感があるというか。これ、原作のほうではどうなんでしょうね。少し気になる。
大袈裟な演技
あと、これは漫画に忠実に表現しているのかなと思ったんですが、俳優さんたちの演技があまりに大袈裟すぎて、最初はどうにも受け入れられませんでした。どちらかと言えば、舞台演劇に向いていそうな感じ。「おお、ロミオ!」みたいな。
もうね、序列21位の峠谷陽茉莉がハアハアするシーンなんて、めちゃくちゃ面白かったですよ。漫画表現としては確かにあり得そうで想像はできる(笑)。これを実写でちゃんとやる人いるんだ! と感心もしましたが。
まあ、誰にも知られていない人気者の秘密を自分だけが知っている! という状態に興奮するタイプの人って、現に存在しますもんね。人の噂話を糧に生きるタイプも。
というか、まず、序盤の担任教師の荒ぶり方に驚くところから始まりました。「この教師、とんでもなく怪しいじゃないか……」と思いきや、たぶん本当におおごとにしたくなかっただけっぽいし。忍成修吾が教師側で出てくる時代になるなんてねえと謎の感動もした(笑)。
なお、この大袈裟な演技も、(私の場合は)中盤から徐々に慣れてきたというか、むしろちょっとクセになりました。この演技すぎる演技(?)を受け入れられるか否かで、この映画の評価も変わるような気がします。
高校生らしい反応
それから、序列を気にするというこの反応自体、とても高校生らしいなと思います。身に覚えがありすぎるというか(笑)。
今でもある「一軍」とか「カースト上位」とか、そういう言葉も、序列と似たようなものですよね。私は到底一軍に入れるような人間ではなかったのですけど、当時は、今よりはるかに他人から見た自分を気にしていたような気がします。
高校生の頃、はっきり数字を提示されることこそなかったけれど、「この人は発言力がある人」「周りに影響がある人」というように意識はしていたなと。
それはそれとして、本作で重要な点は、序列メールが序列を決めたという点なのかもしれません。例えば、主人公の池永は序列19位ですが、たぶんそれまでは「目立たない人」ぐらいの認識だったと思う。それが、メールが来てしまったことで、明確に19位の人になった。
でも、ここで池永が序列1位として並べられていたら、その扱いは相応のものに変わっていたはずなんですよね。これが序列メールの歪さというか。個人的には序列18位の名取くんが序列1位を取った世界線を見てみたかった気もする(笑)。
登場人物の活用
先述した名取くんで思ったことですが、この序列18位の名取くん。
すごく良い役どころで、とても魅力的なキャラだと思ったのだけど、結局ほとんど目立つシーンがないままに終わってしまってとても残念に思いました。
このキャラ、一見地味だけれど物事を裏からコントロールするタイプじゃない? と期待値爆上がりだったのに。御門の本性を暴くときに「地味だけど、一年のときから同じクラスだよ」(うろ覚え)と言うシーンなんて、これから名取のターンが始まるんだ! とワクワクしたのにですね。
それきり沈黙してしまって、もったいないキャラだなあと。原作でどうなっているのか知りたいところ。
担任教師の甲斐原も、案外平凡なキャラでいまいちでした。姫山が亡くなり、遺書が出てきて……のくだりで、あまりに過剰な反応をするので、こいつはゲスいキャラなんだなと確信したんですが、私が想像したようなゲスさはほとんどなくて、単純に「子ども相手に感情をコントロールできない駄目な大人」レベルだった。
当然、教師としても駄目なのは駄目なんだけど、教師のくだりはちょっと冗長的に感じてしまいました(それで言うと、そもそも教師を序列に含める意味はあったのかという話にもなる)。
メインは本音を暴くこと
結論。
話自体はとてもシンプル。
多くの人に覚えがあるような高校生ならではの繊細さ(なぜか教師も含まれているけど)や、影響の受けやすさがもたらした悲劇というような。
個人的に、劇中に登場した「あー、こいつ悪口通じないタイプだわー嫌いだわー」という人はあまりにリアルでめちゃくちゃイラッとしました(笑)。映画「ウィキッド ふたりの魔女」(2024)でもそうだったように、共通の敵ができると結束感が強まることは確かにあるし、共感できる悪口は盛り上がるよねというのもわからないでもない。
でもやっぱり、悪口は後味の良いものではないからできるだけ言いたくないですね。
原作はどうだったかわかりませんが、少なくとも本作は、遺書の真相は二の次で、生徒たちの本性(本音)を暴いていくのがメインに感じられました。俳優さんたちの演技合戦はとても見ごたえがありましたが。
遺書の真相については特に驚くこともなく。ただ、ラストの展開は好みだったかな。
映画「遺書、公開。」が好きな人におすすめの作品
映画「遺書、公開。」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 逃走中 THE MOVIE(2024)
- #真相をお話しします(2025)
- ラストマイル(2024)
- ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025)
映画「遺書、公開。」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年04月21日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:物足りなさはあったけど好き!
やっぱり、1クラス全員分の遺書を公開するとなると、2時間程度の尺では到底足りないのでは? というのが個人的な感想(笑)。前編後編にするぐらいで丁度良かったかもしれない。
まあ、ひたすら遺書を公開し、過去を回想するのが繰り返されるので、もしかしたら単調になってしまうかもしれないけれど。
本作の特徴とも言える大袈裟な演技は、最初こそ違和感を覚えるものの、徐々にハマっていきました。
Rotten Tomatoes
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IMDb
5.6/10
Filmarks
3.3/5.0

