
ベター・マン
映画「BETTER MAN/ベター・マン」の感想です。
観た!(?)
これ、ずっと観たいと思っていたんですよね。映画「グレイテスト・ショーマン」(2017)のマイケル・グレイシー監督が手掛けているということで、これはもう歌と踊りは間違いないだろうと。
実際そのとおりで、最高の映画に仕上がっていました。
本記事は2026年01月29日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
ロビー・ウィリアムスが駆け抜けた30年……波瀾万丈すぎる!
作品情報
| タイトル | BETTER MAN/ベター・マン |
| 原題 | Better Man |
| ジャンル | ミュージカル、ヒューマン、伝記映画 |
| 監督 | マイケル・グレイシー |
| 上映時間 | 137分 |
| 製作国 | アメリカ、イギリス、フランス、中国、オーストラリア |
| 製作年 | 2024年 |
| 公開年(豪) | 2024年 |
| レイティング | PG12 |
| 好きレベル | ★★★★★ |
あらすじ
イギリス北部の街で生まれたロビー・ウィリアムス。周囲に馴染めず、孤独に過ごした少年時代を経て、ボーイズ・バンド「テイク・ザット」に加入することに。一躍有名人になるロビーだったが、その栄光も長くは続かなかった――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ロビー・ウィリアムス
(演:ロビー・ウィリアムス/ジョノ・デイヴィス)
本名は「ロバート」。幼い頃に父親が家を出ていき、祖母と母親に育てられる。オーディションを受け、ボーイズ・バンド「テイク・ザット」に加入。一躍有名人に。
ピーター
(演:スティーヴ・ペンバートン)
ロビーの父親。フランク・シナトラの大ファンで、自らも歌手活動をしている。幼いロビーを置いて家を出た。
ベティ
(演:アリソン・ステッドマン)
ロビーの祖母。
ニコール・アップルトン
(演:ラシェル・バンノ)
ロビーの恋人で「オール・セインツ」のメンバー。
映画「BETTER MAN/ベター・マン」の感想
映画「BETTER MAN/ベター・マン」の感想です。歌と踊りは当然良い! ロビー・ウィリアムスがサルの姿で描かれていた伝記映画。
マイケル・グレイシー監督
先述したとおり、本作でメガホンを取ったのは「グレイテスト・ショーマン」(2017)のマイケル・グレイシー監督。
正直、序盤あたりまでは「これ、ほぼほぼ『グレイテスト・ショーマン』やん!」って思いましたね(笑)。歌とか踊りとか、なんならミュージカル中の画角とかモロそうじゃない? って。
最初はストーリーもやっぱり若干「グレイテスト・ショーマン」味があるなあと思っていたんですが、徐々に雰囲気が変わっていきましたね。個人的には、こっちのほうが断然好き。というか、「グレイテスト・ショーマン」があまり合わなかったというのが大きい。
ロビー・ウィリアムスはサルに
あと、ロビー・ウィリアムスがサルとして描かれていたのが、本作最大の特徴だと思います。これ、けっこう賛否両論みたいですね。まあ、実在の人物をなぜわざわざサルに? というのはありますけれど。
曰く、
「何を考えているか分かるよ。あの猿は何だ?ってね。僕はロビー・ウィリアムズ。世界最大のポップスターの一人だ。だけど、いつも自分は少し進化が遅れてると思っている」というウィリアムズのナレーションに乗せ、実際の本人の写真が続けて映し出される。
(引用元:『グレイテスト・ショーマン』監督新作が前代未聞、英人気歌手ロビー・ウィリアムズを猿にして描く自伝ミュージカル『ベターマン』衝撃予告編が米公開|THE RIVER)
とのことなので、そういう自分のことをサルとして表現したかったのかもしれません。今も進化し続けている、人よりは遅いかもしれないけどっていうね。
これも、最初のほうは違和感があった(というか、違和感しかなかった)けれど、中盤あたりからは慣れていったかな。慣れってすごい。……し、本作のVFXを担当しているのが「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ(2001~)で知られるWētā FX(旧Weta Digital)なので、さすがだなと感じるところでもあります。
自己肯定感の低さ
個人的に、一番刺さったのは劇中に描かれるロビー・ウィリアムスの自己肯定感の低さ。どれだけ有名になっても、根底にあるのが自己肯定感の低さだから、他人からいくら賞賛されようともそこから抜け出せない。
やっぱり、幼少期の親との関わりって大事なんだなと思わされます。
ロビーは、幼い頃に父親に置いていかれている。一緒に暮らしていた頃も、(父親の)気分が良いときは可愛がってくれるけれども、少しでも粗相をすると突き放されていた。
こういう、相手にとって価値がないと見捨てられるという経験を積んできて、自己肯定感が地の底まで落ちてしまったんだろうなと。母親と祖母は真っ直ぐに愛してくれていたっぽいけど、こういうのってやっぱり負の感情のほうが勝りますしね。どうしても。99褒められていても、1嫌なことを言われるとそちらのほうが記憶に残るように。
要は、自分軸でなく他人軸で生きていたということでしょう。それってとても苦しいことだと思う。自分も昔はそうだったので、めちゃくちゃ共感するところでもありました。他人軸で生きていると、他人から見た自分の価値が基準になるので、簡単に上がったり下がったりするし、夢を叶えても幸せになれるとは限らない。
むしろ、ロビーの場合、有名人になって注目度が上がれば上がるだけ、賞賛も増えればアンチ的なコメントも増えますからね。他人軸で生きていたらそりゃあつらいでしょうと思います。なので、中盤から終盤への流れは実に自然で良かったです(伝記映画なので、良かったという表現は微妙かもですが)。
父の口癖(?)「沸かせろ」を言い続けているのも地味にしんどい。結局、父に捨てられようがどうなろうが、ロビーの根底にはずっと父がいたということなんだろうなって。
主人公ロビー・ウィリアムス
ちなみに、恥ずかしながら、私はロビー・ウィリアムス自体をほとんど知りませんでした。どんな楽曲を出しているのかとかもまったく知識のないまま鑑賞。当然「テイク・ザット」の存在も「??」という感じでした。
なんでも、
英国人のソロ・アーティストとして史上最高の国内アルバム・セールスを誇り、全英No.1アルバムの獲得数もビートルズと同じ。
(引用元:ビートルズに並ぶ英国のスター、ロビー・ウィリアムス(Robbie Williams)伝記映画「BETTER MAN/ベター・マン」のサントラに注目!|Mikiki by TOWER RECORDS)
とのことで、いやあ、そんなにすごいミュージシャンを知らなかったとは、という気持ち。
本人も
本作についてゴールデングローブ賞の公式でインタビューを受けたロビー・ウィリアムスは、『BETTER MAN/ベター・マン』が非常に真実に忠実な物語であると断言しており、「自分の問題のある性格について(伝記映画で)これほど進んで明かすのは非常に珍しいことだと指摘された、自分の悪魔を見せるのは構わない。それがどんなものか正確に見せるのも構わない。」と本作がいかにウィリアムス自身の過去をむき出しにして表現された作品であるかを説明する。
(引用元:『グレイテスト・ショーマン』監督最新作『BETTER MAN/ベター・マン』2025年3月28日公開決定|SCREEN ONLINE)
こう語っているようですが、劇中のロビーの性格には確かにだいぶ問題がありましたね。何もなければ、単純に「こいつクズだ!」という感想になりそうな人物。実際、めちゃくちゃ問題があるわけじゃなくても「グレイテスト・ショーマン」で一時期調子に乗って、家族を蔑ろにした主人公に「無理ィ……」ってなった私ですし(笑)。
でもそこに、父親との問題や恋人が一位を獲得するために決断したこと、みたいな不幸がちょいちょいあって、同情点のほうが高かった。特に、ニコール、お前だ……っていうね。いや、この人の事情もわかるし他人がどうこう言えることでないのは確かなんですが、ロビーの生い立ちとかを考えるともうね、たまらなくなりますよね。
楽曲&踊りは最高
先述しましたが、劇中に登場する楽曲と踊りはどれも素晴らしかったです(サントラ欲しい)。
劇中に登場するウィリアムスの楽曲は、そのほとんどが本作のために再レコーディングされたもの。
(引用元:「BETTER MAN ベター・マン」ロビー・ウィリアムス&ニコール・アップルトンが恋に落ちる! 「She’s The One」パフォーマンス映像│映画.com)
とのことで、ロビー・ウィリアムスのファンの方たちも新鮮に楽しめたんじゃないでしょうか。
個人的には「She’s the One」「Better Man」「Forbidden Road」の3曲が特に好みでしたね。もちろん「My Way」も。フランク・シナトラは私も好きなので! 「私を野球につれてって」(1949)とか「錨を上げて」(1945)とか、ジーン・ケリーとのタッグも良かった。いろいろ噂が絶えない人でもありましたけど。
本作の歌と踊り。これだけは間違いないですね、ほんと。
映画「BETTER MAN/ベター・マン」が好きな人におすすめの作品
映画「BETTER MAN/ベター・マン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ウィキッド ふたりの魔女(2024)
- ブルース・ブラザーズ(1980)
- 天使にラブ・ソングを…(1992)
- シング・フォー・ミー、ライル(2022)
映画「BETTER MAN/ベター・マン」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年01月29日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:サルを受け入れられるかどうか
基本的に、ロビー・ウィリアムスがサルであるのを(?)受け入れられるかどうかで決まる映画だったような気がします。最初に感じるであろうこの違和感に慣れられるかどうか。
でも、ロビー・ウィリアムスはご健在でお若い(まだ50代とか?)ので、変に役者を宛がうよりは良かったという見方もあるかもしれないですね。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 89% Popcornmeter 90%
IMDb
7.5/10
Filmarks
3.6/5.0

