女神は二度微笑む [DVD]
故意に遠ざけていたわけではないんですが、なぜかあまり観たことがなかったインド映画。
自分の中で、久々にヒットした(インド発の)作品に出会えたので、その感想をば。「女神は二度微笑む」。めちゃくちゃおすすめ!
本記事は2020年10月に執筆されました(2024年06月更新)。すべての情報は更新時点のものです。
ワンフレーズ紹介
行方不明になった夫を捜して……。
作品情報
タイトル | 女神は二度微笑む |
原題 | Kahaani |
ジャンル | サスペンス、ミステリー |
監督 | スジョイ・ゴーシュ |
上映時間 | 122分 |
製作国 | インド |
製作年 | 2012年 |
レイティング | ― |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
ある日、コルカタで列車テロが発生し、多くの命が失われた。……それから2年後。大きいお腹を抱えた妊婦ヴィディヤ・バグチは、行方不明になったという夫アルナブを捜すため、コルカタにある警察署を訪れたのだった。
登場人物
(敬称略)
ヴィディヤ・バグチ(演:ヴィディヤー・バーラン)
イギリス在住のインド人女性。2年前に行方不明になった夫を捜すため、インドのコルカタを訪れた。
サトヨキ・”ラナ”・シンハ(演:パランブラタ・チャテルジー)
コルカタの警察署に務める警官。
A・カーン(演:ナワーズッディーン・シッディーキー)
情報局の捜査官。
映画「女神は二度微笑む」の感想
映画「女神は二度微笑む」の感想です。こう、メラメラ燃える女性の美しさってありますよね……なお話。主人公の妊婦の女性を演じたヴィディヤー・バーランがもともと美しい人なので、なおのこと。
歌って踊……らないインド映画
実は、インド映画ってなんとなく「どの映画も結局歌と踊りがメイン」みたいな思っていたんですよね。
……いや、申し訳ない。
だからというわけではないんですけれども、なんとなく足が遠のいていたインド映画。
本作を観て、もったいないことをしていたなあと改めて反省しましたです、ハイ。そのくらい、完璧なサスペンス。
個人的には、インド映画=ボリウッドみたいなイメージがあって、さらにボリウッド映画にはどこか煌びやかな雰囲気を感じていたんですが、本作では、コルカタの街にあふれる熱気や雑多な雰囲気がしっかり描かれていたので、とても良かったですね。
また、ちょっぴり訛りがあるとはいえ、所々に英語が混ざってくるのもポイント。普段、あまりインド映画というものに触れる機会がない私でも、非常に観やすくなっていました。
美しいヴィディヤー・バーラン
主人公のヴィディヤを演じたヴィディヤー・バーラン。
とにもかくにも、彼女がとても美しい。
この一言に尽きると思いますね。
普通に佇んでいるだけで美しいのに、くるくると表情が変わるのも魅力的で、大きくなったお腹を抱えながら必死に駆け抜けようとする女性の強さ、そして、ギリギリで踏ん張っていることから来る危うさみたいなものが、実にうまく表現されていました。
女神は二度微笑む=物語
本作「女神は二度微笑む」の原題は「Kahaani」。
「Kahaani」は日本語で「ストーリー(物語)」という意味だそうです。
行方不明になった夫を捜しに来た妻(妊娠中)。
そう、これはヴィディヤが始めた物語。このヴィディヤのある種積極的な性格は、おそらくイギリス在住であるというところがミソですね。
なので、例えば「ザ・デッド インディア」みたいに、結婚したら家に入るのが当然で、家長(父親)の言うことに従うのも当たり前。結婚相手も父親が決める、みたいなステレオタイプな考え方をした場合のインド人女性とはちょっと違うということになります。
「物語(Kahaani)」をよく「女神は二度微笑む」と訳したものだなと思っています。素敵!
基本的に終始暗い雰囲気
行方不明になった夫を捜しに行くというベースからして仕方ないんですけれども、基本的には、ずっと鬱々としたというか、暗い雰囲気で展開していくことになります。
決して明るい気持ちになれる作品ではありません。
気持ち的には、映画「セブン」を観た時のような感じ。なんだか救われないなあ、と思う。でも、それと同時に、「すごいものを見たぞ……!」と感嘆にも似た気持ちも覚えてしまう。
ヴィディヤが強い女性という感じで、とても良かったです。
映画「女神は二度微笑む」が好きな人におすすめの作品
まとめ:インド映画初心者ならまずはここから
インド映画をあまり観たことがないという人にも、観やすい作品のひとつ。
ヴィディヤー・バーランも美しいですが、個人的には、一見気が弱そう(事実、作中で何度か主人公の言いなりになっている)だけれど人の良い警察官、ラナにも注目してほしいところです。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 100% AUDIENCE SCORE 88%
IMDb
8.1/10