
マレフィセント (字幕版)
「マレフィセント」の感想です。
正直、ディズニー映画は好きでも嫌いでもなくという感じだったんですが、地上派放送でこちらの作品を観たところ(初鑑賞!)、これがもうめちゃくちゃ良かった!
「ディズニー、あんまり観ないしな」とか言って、今まで避けがちだったことを後悔させられました。
本記事は2025年10月04日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
悪役視点で見た「眠れる森の美女」とは、これいかに。
作品情報
タイトル | マレフィセント |
原題 | Maleficent |
ジャンル | ファンタジー、アドベンチャー |
監督 | ロバート・ストロンバーグ |
上映時間 | 97分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2014年 |
公開年(米) | 2014年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
ある日、とある王国にプリンセスが生まれた。待ちに待った吉報に、王国ではパーティーが開かれる。しかし、そんな中、邪悪な妖精マレフィセントが現れ、オーロラと名付けられたプリンセスに呪いをかけてしまう。それは「16歳の誕生日の日没までに永遠の眠りにつく」というものだった。呪いを解く方法は真実の愛のキスだけだと言い、マレフィセントは立ち去るのだが――。
主な登場人物
(敬称略)
マレフィセント
(演:アンジェリーナ・ジョリー)
かつては心優しい妖精だったが、ステファンの裏切りにより心に傷を負う。そのステファンにより、翼を奪われてしまった。
オーロラ
(演:エル・ファニング)
ある王国のプリンセス。生まれたばかりの時に、マレフィセントによって呪いをかけられる。その後は城を出て、3人の妖精たちと共に暮らしていた。
ステファン
(演:シャールト・コプリー)
オーロラの父親で、国王。国王の座を手に入れ、(当時の)姫を妃にするため、マレフィセントを騙し翼を奪った。かつては平民で、幼少期にマレフィセントと出会い恋に落ちる。が、野心に負けて裏切った。
ディアヴァル
(演:サム・ライリー)
マレフィセントの手下で、カラス。自由自在に姿を変えることができる(マレフィセントの魔法により)。
ノットグラス
(演:イメルダ・スタウントン)
オーロラを育てた妖精のひとり。
シスルウィット
(演:ジュノー・テンプル)
オーロラを育てた妖精のひとり。
フリットル
(演:レスリー・マンヴィル)
オーロラを育てた妖精のひとり。
映画「マレフィセント」の感想
映画「マレフィセント」の感想です。例に漏れず(?)、アンジェリーナ・ジョリーが美しかったです。とんでもない美貌。
美貌のアンジェリーナ・ジョリー
アンジェリーナ・ジョリーがとても美しかった。
通常時でも普通に美しいんですが、なんていうか、冷たい美貌が加わってさらにそれが際立っていたというか。アンジェリーナ・ジョリーをキャスティングしたのは本当に素晴らしいアイデアでしたね。他の誰にも演じられなかったんじゃない? とすら思えました。
マレフィセントは、幼い頃に恋に落ちたステファンに裏切られるという設定でしたが、その暗い過去を感じさせる陰のある美しさでした。
ちなみに、
映画では、オーロラ姫の幼少期をジョリーの実娘ヴィヴィアンが演じている。また、養子のザハラとパックスもカメオ出演しており、子どもたちにとっても「マレフィセント」は大のお気に入り映画になったそうだ。
(引用元:マレフィセント : インタビュー|映画.com)
とのことで、オーロラ姫のあの幼少期の姿は、アンジェリーナ・ジョリーの娘さんのヴィヴィアンが演じていたのですね!(可愛かった)カメオ出演したというザハラとパックスはどれがそうだったのかわからないので、機会があれば今度はそちらにも注目して鑑賞してみたいと思います。
それから、余談ですが、オーロラ姫と共に暮らしていた妖精のうちのひとりはイメルダ・スタウントンが演じているんですけれど、完全に「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007)のドローレス・アンブリッジにしか見えなかったです(笑)。
自業自得すぎる国王
そして、国王はただただ自業自得。
あんなに自業自得な人もなかなかいないんじゃないかと思いますね。でも、あそこまで来たら引き下がれないというのはわからないでもない。
というか、野心に負けたというだけで、生涯、真に愛したのはマレフィセントだけだったのかなとも思います(王妃は可哀想)。実際、前国王の命令は「マレフィセントを殺してくること」だったのに、ステファンは殺すに殺せず、翼を持ち帰るだけにしていますし。つまり、愛と野心で、ほんのちょっぴり野心に天秤が傾いただけとも言える。
その愛を裏切ってまで玉座を手に入れたのだから、今さらマレフィセントに屈することができなかったということもあるんじゃないかなと。まあ、ありていに言えば国王のプライド高すぎ問題。
おそらく、人生のほとんどをマレフィセントのことを考えることに費やしたと思えば、ステファンの真実の愛こそマレフィセントにあったというような気もします。
マレフィセントと国王だけが
で、その真実の愛を裏切ってしまったからこそ、ステファンは、マレフィセントの言う「真実の愛」を信じられなかった。自分自身で「そんなものはない」と証明してしまったから。これ、皮肉だなあとも思ったし、非常に切なくなった部分でした。
真実の愛のキスだけが呪いを解ける。
この言葉の本来の意味を、奇しくもマレフィセントとステファン(国王)だけが真に理解していたんですね。マレフィセントが言ったように「そんなものはないから、条件に付けたのだ」と。
可能性は低くとも、もしかしたらあるかもしれないと考えていれば、ディアヴァルのように「あの王子様が解いてくれるかもしれない!」ってなるはずですもんね。妖精さんたちもそうだったし。
真実の愛とは
なんなら、国王に関しては「親である自分こそが」と思わなければいけなかったところ、端から自分たちで解こうとしていないあたりがもう「そんなものはない」と確信しているかのようでした。まあ、そこは自分自身で「そんなものはない」と証明しているわけですからね。
というか、国王がそう思っている時点で、マレフィセントを真に愛していたという証のような気もしますが(王妃は可哀想)。
真実の愛、それは恋愛感情に限りというわけではない。この辺がディズニーとの違いのひとつでしょうか。このあたりの展開がリアルで割と好きでした。「そうだよね、普通そうなるよね!」って。
同じだけの気持ちが返ってくるとは限らない
ただ、本作を観て改めて、同じだけの気持ちが返ってくるとは限らないんだなと感じました。
例えば、マレフィセントにしても、マレフィセントはステファンを愛していたはずだし、ステファンもそうだったはずだけど、ステファンにとっては野心のほうがわずかに上回ってしまった。オーロラは「父親に会いたい!」という気持ちでいたに違いないけど、実際に会いに行った父親からは愛情を感じられなかった(これがマレフィセントのことを考えるあまりというのがなんとも皮肉)。
どれだけ愛しても、同じだけの愛が返ってくるとは限らない。
逆に言えば、誰かに愛されているからと言って、同じだけの愛を返す必要はないということでもある。本来、愛は一方通行なものなのかもしれない。それが切なくもあり、悲しいですね。だからこそ美しいとも言えますが。
たぶん、愛に見返りを求めてはいけないのよねって。でもそれってとても難しいことだよなあ、なんて思いました。
映画「マレフィセント」が好きな人におすすめの作品
映画「マレフィセント」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- マレフィセント2(2019)
- スノーホワイト(2012)
- スノーホワイト/氷の王国(2016)
映画「マレフィセント」の配信サイト(サブスク)
※記事執筆時点での情報です(2025年10月04日)。レンタル作品等も含まれます。
Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
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まとめ:こうだったらいいなな物語
元の「眠りの森の美女」に関しては、それはそれとしてとても好きなんですけれど、本作を観てしまうと、「本当はこういう話だったらいいな」と思ってしまいます。どうしてもマレフィセントの幸せを応援したくなるというか。
たまにはディズニーもいいなあ。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 54% Popcornmeter 70%
IMDb
6.9/10
Filmarks
3.6/5.0