
ポセイドン (字幕版)
「ポセイドン」の感想です。
何年も前に一度観て、今になってまた鑑賞! 午後ローでやっていたのをなんとなーく観ていたんですが、こういう系の海洋パニックはやっぱり好きですね。
そして、水がドッパーンするので、たまに息苦しくなるという(津波とかの描写が苦手な人は要注意かも?)。
本記事は2025年09月19日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
――沈みゆく船から脱出せよ。
作品情報
タイトル | ポセイドン |
原題 | Poseidon |
ジャンル | アクション、パニック |
監督 | ウォルフガング・ペーターゼン |
上映時間 | 98分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2006年 |
公開年(米) | 2006年 |
レイティング | 不明 |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
大晦日の夜。豪華客船「ポセイドン」には4,000人以上もの客が乗り込み、海の上で祝宴を開いていた。しかし、新年を迎えようとしたその瞬間、ポセイドンは巨大な波に襲われ引っくり返ってしまう。上下逆さに転覆した船の中、一瞬にして多くの命が失われた。船長は「救助が来るまで動かないように」と指示を出すが、プロのギャンブラーであるディランは自らの直感を信じ、脱出を試みることに――。
主な登場人物
(敬称略)
ディラン・ジョーンズ
(演:ジョシュ・ルーカス)
プロのギャンブラー。部屋を出ないようにと船長には指示されるものの、「ここにいては助からない」という自らの直感を信じ、脱出を図ることに。
ロバート・ラムジー
(演:カート・ラッセル)
ジェニファーの父親。元ニューヨーク市長で、元消防士でもある。娘とその恋人との交際を良く思っていないため、娘との関係もぎくしゃくしがち。
ジェニファー・ラムジー
(演:エミー・ロッサム)
ロバートの娘。クリスチャンと交際中。クリスチャンとの交際に思うところがありそうな父親に複雑な感情を抱いている。
クリスチャン・サンダース
(演:マイク・ヴォーゲル)
ジェニファーの恋人。頼りなさそうなところはあるものの、いざというときにはやる男。
リチャード・ネルソン
(演:リチャード・ドレイファス)
設計士で、船の構造に詳しい。ゲイ。
マギー・ジェームズ
(演:ジャシンダ・バレット)
コナーの母親で、シングルマザー。ディランに口説かれることも。
コナー・ジェームズ
(演:ジミー・ベネット)
マギーの息子。
エレナ・モラレス
(演:ミア・マエストロ)
密航者で、閉所恐怖症。ニューヨークで入院している弟に会いに行くため、密かに船に乗り込んだ。
ラッキー・ラリー
(演:ケヴィン・ディロン)
ただの酔っ払い。酔っ払って気は大きくなっているものの、根は小心者。
マルコ・バレンタイン
(演:フレディ・ロドリゲス)
ポセイドンでウェイターとして働いていた青年。
映画「ポセイドン」の感想
映画「ポセイドン」の感想です。吹き抜けから下を見下ろすたびに水位が上がってくる光景って、めちゃくちゃ怖いなと思いました。
あの名作のリメイク作品
あの、私は知らなかったんですけれども、これってリメイク作品だったんですねー!?(無知無知の無知)
オリジナルは「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)という映画らしい。これにも原作があるようですが。俄然こちらのほうも気になりますね。海洋パニック(というよりパニック映画?)の先駆け的作品らしいので。
こういうふうに、最近の作品を知ってから、流れでオリジナルを観るみたいなことは結構あります。
映画「ツイスター」(1996)とかもそうでした。「ツイスターズ」(2024)を観てから「ツイスター」を知ったみたいな。まあ、こちらの場合は続編やリメイクというより、一応完全オリジナルの独立したお話という立ち位置になるみたいなのですけど。
ダイナミックな映像
まあ、こういう系の映画で何が良いかって、まずは映像ですよね。
例に漏れず、本作も映像が非常にダイナミックで美しかったです。先述した通り、波がザッパーン! するし、船内に水がドッパーン! するので、もしかしたら津波などの描写が苦手な人には厳しかったりするかもしれませんが。
波にザッパーン! とやられたあとも、逃げる主要キャラたちを追いかけるようにじわじわと水位が上がってくる感じがまあ怖い。ハラハラドキドキしてしまいます。
自分の命に責任を持つ
で、第一に思ったのが。
自分の命に責任が持てるのは、自分だけなんだよなあということ。もちろん、子どものうちは親の責任が大きいのだと思いますけど、ある程度成長してからは、自分を守れるのは自分だけという。そう言えば、ブラック企業に勤めていた時、前任者(ブラックすぎて辞めた)の先輩と食事をしていたら「無理だと思ったら辞めなね。私はあなたの話を聞くことはできるけど、最終的に自分を守れるのは自分だけだからね」と言われたのを思い出しました(ディザスターとは無関係)。
でも、まさにその通りで、劇中のこういった状況だと、つい大勢が選択するほうを選びたくなってしまいそう。正常性バイアスや同調性バイアスがかかるだろうし。「まだ大丈夫」「たいしたことない」「みんなもここにいるんだし」って。
生きるか死ぬかの状態で、大勢と違うことをやるのって相当勇気がいりそうですしね。
いや、ディランはすごいですよ。さすがプロのギャンブラー(?)。やっぱりこの手の度胸があるんでしょうね。元消防士で、ある意味根拠のある自信を持ったラムジーとはまたちょっと違ったタイプ。本作ではディランとラムジーがひたすら格好良かったです。
次から次へと襲いかかる試練
転覆した船の中という限られたシチュエーションの中。
下から追い上げてくる水から逃げたり、狭いダクトの中を必死で這ったり(あ、このシーンは閉所恐怖所の人にはちょっと厳しいかも)。試練に次ぐ試練という感じで、観ている人を飽きさせない展開が続きました。このあたりは工夫されていてとても良かった。
個人的に言えば、おいおいマギーさん、ディラン氏にちょっと頼りすぎじゃないのー? というところもありましたが(笑)。ディランがマギーに好意を持っている様子で救われましたねと。あの人、どうでもいいと思っている人だと普通に見捨てるタイプですからね。
冷酷なように見えても、この状況においては必要な能力(人格?)だとは思うんですが(ラムジーもそれができる人だと思う)。
いやしかし、こういう作品に子どもが出ていると「子どもは助かるんだろうな……」という余計な予測を立ててしまいがちなので、無心で観たいところ。
うまくできている人間関係
そして、人間関係がうまくできているなと感じました。
というのも、劇中に出てくる登場人物って、ほぼほぼ初対面同士なんですよね。マギーとコナーは親子で、ジェニファーとクリスチャンは恋人同士、ジェニファーとラムジーは親子というのはあるけれども、基本は他人同士の組み合わせ。
この極限状態においては、助け合いになんてなりそうもない。実際、ディランは序盤、ひとりで脱出しようとしていたわけですしね。女性とか子どもとか、足手まといとすら思っていそうな雰囲気もあった。
でも、実際には危険を冒してでもディランは助けに入ったりしていました。
中でも特に重要なのはマギーとラムジーかな。
ディランはマギーに好意を持っているから、子ども共々助けようとする。ラムジーの行動を見て、ラムジーは頼れる&信頼できると判断したみたいだし、別行動後に合流した際も、クリスチャンに真っ先に「ラムジーは?」と聞いていたことから、この時点ではラムジーと一緒なら脱出も不可能ではないと感じていたんでしょうね。
そのラムジーはジェニファーとクリスチャンをなんとか生かそうとしていて、完全なる合理主義っぽいディランよりもまだ情はありそう(笑)なので、他人同士が集まったこのグループに結束力を与えていたような気がします。
冒頭時点ではクリスチャンが主人公なのかと勘違いしていたのですが、たぶんディランとラムジーのWヒーローだったみたい。
ところどころ苦しそう
ちなみに、たびたびある水の中にもぐるシーンや溺れそうになるシーンでは、観ているこちらが息苦しくなります。気がついたら一緒に息を止めているみたいな。
個人的なことなんですが、SF(宇宙系)映画でもよくこうなるなって。
映画「ゼロ・グラビティ」(2013)とか、「体感型エンターテインメント大作」というだけあって、めちゃくちゃ息苦しかったですもんね。「く、苦しい! これが体感型!?」とか思っていたら、あまりのリアルさに実際に息を止めていました(無意識)。
水の中でも宇宙の中でも、酸素がない状態を見るのって息苦しい。逃げ場がない感じが。
映画「ポセイドン」が好きな人におすすめの作品
映画「ポセイドン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ボルケーノ(1997)
- ジオストーム(2017)
- ディープ・インパクト(1998)
- デイ・アフター・トゥモロー(2004)
配信サイト(サブスク)
※記事執筆時点での情報です(2025年09月21日)。レンタル作品等も含まれます。
Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
× | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
まとめ:良質な海洋パニック
非常に観やすく、面白い海洋パニックでした。
元になった「ポセイドン・アドベンチャー」の存在を知らなかったことだけが悔やまれる。早速チェックしてみようと思います。
観たい映画がたまりまくっていて、困るなあ(喜)。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 33% Popcornmeter 43%
IMDb
5.7/10
Filmarks
3.3/5.0