
ウォンカとチョコレート工場のはじまり
ジョニー・デップ版「チャーリーとチョコレート工場」(2005)とはまた違ったウォンカが楽しめる「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」。
もともとミュージカル映画が好きだというのもあるんですが、キラキラしい感じがしてとても好きでした。
本記事は2025年05月12日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
――亡き母との約束を守るため、この町に来た。
作品情報
タイトル | ウォンカとチョコレート工場のはじまり |
原題 | Wonka |
原作 | チョコレート工場の秘密/ロアルド・ダール著 |
ジャンル | ミュージカル、ファンタジー、コメディー、ファミリー |
監督 | ポール・キング |
上映時間 | 116分 |
製作国 | アメリカ、イギリス |
製作年 | 2023年 |
公開年(米) | 2023年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
チョコ職人の若き青年ウィリー・ウォンカは、亡き母との約束でもある「世界一のチョコレート店を開く」という夢を叶えるため、人気チョコレート店が集まるグルメ・ガレリアにやって来た。早々に少ない所持金を使い果たしてしまったので、野宿しようとしたところ、ある男がウォンカにおすすめの宿を教えてくれるのだが――。
主な登場人物
(敬称略)
ウィリー・ウォンカ – Willy Wonka(演:ティモシー・シャラメ)
若き青年のチョコ職人。亡き母と共に夢見た「世界一のチョコレート店を開くこと」を叶えるため、グルメ・ガレリアにやって来る。社交的で明るい性格。
ヌードル – Noodle(演:ケイラ・レーン)
ウォンカが紹介された宿屋で働く少女。孤児だったところを拾われたが、酷い扱いを受けてきたため、人生に希望を持てずにいる。
ウンパルンパ – Oompa Loompa(演:ヒュー・グラント)
ウォンカのもとからチョコレートを盗んでいく謎の小人。
映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」の感想
映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」の感想です。ミュージカル仕立てということもあって、なんだかキラキラしい! ティモシー・シャラメが素敵! でした。
ジョニデ版チャリチョコとは無関係?
ウォンカと言うと、ついジョニー・デップ主演の「チャーリーとチョコレート工場」(2005)を思い浮かべてしまいがちですが、本作はこちらではなく、その前の「夢のチョコレート工場」(1971)の前日譚的お話みたいです。「夢のチョコレート工場」のウォンカの青年期のお話。
確かに、ジョニデ版チャリチョコの毒々しい雰囲気は感じられませんでした。
ジョニー・デップ×ティム・バートンにしか作れないものだったと思うので、あれはあれで素晴らしかったんですが、71年版の「夢のチョコレート工場」も観ておけば良かったな、と。
格好良すぎるティモシー・シャラメ
ジョニデ版チャリチョコを初めて鑑賞した際も「ジョニデ、美しすぎん!?」と思ったものでしたが、本作のティモシー・シャラメも負けず劣らず。格好良い。
ミステリアスな雰囲気が魅力のジョニー・デップのウォンカに対して、ティモシー・シャラメのウォンカは正統派イケメンという感じでした。暗い部分をあえて見せないようにしているのかと思えるほどにキラキラしているので、苦手な人は苦手かもなあという印象。あ、ティモシー・シャラメ本人ではなく、彼が演じるキャラ(ウォンカ)の話ですが。
本作を観るまで、お恥ずかしながらティモシー・シャラメのことをよくは知らなかったんですが、この作品で一気にファンになってしまいました。
希望が詰まったグルメ・ガレリア
先述したように、非常にキラキラしていたティモシー・シャラメ演じるウォンカ。
だけど、キラキラしていたのはウォンカだけでなく、町そのものもでしたね。有名チョコレート店が集まるグルメ・ガレリアの雰囲気自体、ちょっと浮き足立っているような感じでした。
たぶん、あれはウォンカを通して見た光景だったんだと思います。
事実、グルメ・ガレリアは誰にとっても良い町というわけじゃない。ウォンカが紹介された宿屋の主人は見るからに悪人だったし、警察署長もチョコレート組合も、さらには神父までもウォンカの味方ではなかったし。でも、そんなグルメ・ガレリアがキラキラして見えたのは、きっとウォンカにとってはそれでも「夢の町」であることに変わりなかったからでしょう。
夢を追いかけるということ
ただひたすら夢を追いかけるウォンカを見ていて思ったのですが、夢を追いかけるには夢が必要なんだなって。いや、当然のことなんですが、自分が就活をしていた時のことを思い出したんですよね。
就活が始まってすぐに「自分が本当にやりたいことはなんだろう?」と改めて考えた。幼い頃から夢がコロコロ変わるタイプだったし、その時には専門に学んでいることもあったけど、夢とは言い難かったし。そこに来て、先生の「好きなことじゃなく、向いていることを仕事にしなさい」という言葉。
まあ、本来は「好きで、同じぐらい向いている仕事」がベストなんでしょうけど、なかなかそううまくはいかないものですしね。
でも、本作を観た時、いつの間に自分は夢見ることをやめてしまったんだろうと。ちなみに、一番長かった夢は漫画家になること。当時はまだ子どもで、お金がないならないなりに、お年玉とかお小遣いとかを貯め込んで、道具一式をそろえたりもしていた。
たぶん、描いていく中で「あ、自分には才能がないんだな」と気がついたんでしょう。でも、そういう(事実がどうであれ)「自分にはこの才能がない」と気がついたのも、夢があってこそ。
現実には合理的にいかないと難しい部分もあるけれど、一度くらい夢を見てみるのもいいかもよというメッセージを受け取りました。向くとか向かないとか、それよりも前にそこを通るのもいいでしょ、みたいな。
ちなみに、2025年の小学生のなりたい職業ランキングの女子3位に漫画家/イラストレーターが入っていて、ちょっぴりうれしかったり。
ヒュー・グラントのウンパルンパ(歌が好きすぎる)
あとね、ヒュー・グラントのウンパルンパが好きすぎる(笑)。なにあれ。めっちゃ可愛いんだが!
ジョニデ版チャリチョコのウンパルンパでも密かにキュンキュンしていたのですが、ヒュー・グラントver.ウンパルンパはもしかしたらそれを上回るかもしれない可愛さ。
この曲もずーっと耳に残る。
本作を鑑賞したのは結構前なんですが、事あるごとにリピートしています。鑑賞後しばらくは、気がついたら「ウンパ、ルンパッ」と口ずさんでいました。ヒュー・グラントの動きがまたキュートなんですよね。シニカルな性格も刺さった。こんな役もできたんだなあ、と。
ヒュー・グラントは「ノッティングヒルの恋人」(1999)や「ラブ・アクチュアリー」(2003)、「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)、「アバウト・ア・ボーイ」(2002)などを観て大好きな俳優さんだったんですが、まだまだ余白があるようで驚いています。
映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」が好きな人におすすめの作品
映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- シング・フォー・ミー、ライル(2022)
- グレイテスト・ショーマン(2017)
- 天使にラブ・ソングを…(1992)
まとめ:ハッピーな気分になれる
気分が落ち込んでいるときには、すこーし眩しいかなあと思うほどにキラキラしい内容でした。が、間違いなくハッピーな気持ちなれました。
ジョニデ版チャリチョコも良いけれど、ティモシー・シャラメにはやっぱりこちらの雰囲気のほうが合っていますね。機会があれば、「夢のチョコレート工場」のほうも観ておきたいと思います。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 82% Popcornmeter 90%
IMDb
7.0/10
Filmarks
3.9/5.0