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映画「鹿の王 ユナと約束の旅」あらすじ・感想|つまらない?大コケした?展開の早い綺麗系アニメ

鹿の王 ユナと約束の旅_タイトル アニメ

鹿の王 ユナと約束の旅

「千と千尋の神隠し」や「思い出のマーニー」など、さまざまな有名作品に携わってきた安藤雅司氏の初監督作品です。

映像がとても綺麗で、不思議な世界観となっています。賛否両論ありますが、雰囲気で楽しみたい人におすすめの作品。

本記事は2024年02月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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作品情報

タイトル鹿の王 ユナと約束の旅
原作鹿の王/上橋菜穂子著
ジャンルアニメ、ファンタジー
監督安藤雅司、宮地昌幸
上映時間113分
製作国日本
製作年2020年
レイティングG
おすすめ度★☆☆☆☆

あらすじ

強大な権勢を誇るツオル帝国が、アカファ王国に侵攻してきた。そんなツオル帝国軍に、最後まで抵抗した戦闘集団・独角のリーダーだったヴァンだが、戦いに敗れ、妻子を喪い、今は囚われの身となっていた。奴隷として岩塩鉱で働かされていたある日、岩塩鉱が山犬の群れに襲撃される。縦横無尽に暴れまわる山犬たちに、次々と噛まれていく奴隷たち。ツオル帝国を悩ませていた、山犬に噛まれると極めて高い確率で発症し、感染力も強い黒狼病(ミッツァル)に奴隷たちが侵され、倒れていく中、ヴァンとひとりの幼い少女だけが噛まれてなお生き残った。ユナという少女を連れ、ヴァンはその場をあとにするのだが……。

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登場人物

(敬称略)

ヴァン(声:堤真一)

かつては戦闘集団・独角の頭だった男。山犬に噛まれたが生き残り、その場にいたユナを背負い、岩塩鉱から脱出する。

ユナ(声:木村日翠)

身寄りのない少女。ヴァンと共に行動する。

サエ(声:杏)

アカファ王国のもと、ヴァンを追いかけてきた刺客。

ホッサル(声:竹内涼真)

ミッツァルの謎を解き明かし、治療法を見つけるためヴァンと共に行動するツオル帝国の天才医師。

マコウカン(声:櫻井トオル)

ホッサルの従者。ちょっとアホの子。

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映画「鹿の王 ユナと約束の旅」の感想

映画「鹿の王 ユナと約束の旅」の感想です。原作を知らない人は、基本的に雰囲気で世界観を楽しむ物語であるように感じました。映像がものすごく綺麗。

流石の手腕を感じさせる映像美

監督が数々のジブリ作品に携わってきただけあって、(他作品と比べるのは良くないかもしれませんが)流石というべきか、映像がとても綺麗でした。それが第一印象。

2人いる監督のうちのひとり、宮地昌幸監督は「伏 鉄砲娘の捕物帳」を生み出した人でもあります。あれもやっぱり映像が綺麗だったし、儚い雰囲気がとても良かった、

こういう日本特有のアニメ映画を観るたびに「日本に生まれてよかったー!」ってなるんですよね。アニメは日本の宝。

映画向きでない内容

ただ、正直、たぶん映画向きの内容ではなかったんだろうなと感じました。

口コミなどを見ると賛否両論ある本作ですが、だいたいは「理解が追い付かなかった」とか「意味がわからなかった」とか、基本的には内容すべてを把握できなかったというような意見が散見されるイメージです。

これはたぶん、物語にさまざまな要素が組み込まれているからだと思います。

個々人の問題のみならず、国家間の諍いや宗教観など、複合的な要素があっての戦いなので、映画を観ただけだとなかなかすべて汲み取るのが難しいんだと思うんですよね。

私自身、原作小説を読んだことはないんですけれども、おそらく原作を読むとそのあたり書かれているんじゃないかと。

ただ、原作ファンは原作ファンで、(おそらく)削られている、あるいは端折られているカ所が多すぎて、「なんじゃこりゃ!?」となりそうな内容ではある。

なので、どちらかと言えば、設定その他をより詳しく描けるアニメにしたほうが面白かったんじゃないかなと感じました(時間をかけられるという意味で、映画で詳細に描くのが不可能だと言っているわけではありませんので、あしからず)。

▼原作はこちら▼

それぞれに素敵なキャラたち

ヴァンはじめ、ユナやホッサル、サエ、マコウカンと、基本的にキャラたちはそれぞれしっかり個性があって良かったと思います。

ただ、だからこそやっぱりアニメにしたほうが良かったのではないか……!

ユナと出会い、凍った心が少しずつ溶かされていくヴァン。ヴァンを暗殺するために追いかけてきたサエ。病の治療法を探すため、ヴァンと共に行動するホッサル。ホッサルファーストで忠実さを見せながらも、ちょっぴりうっかりさんなマコウカン。

……とても良い。

良いんですけれども、やっぱり2時間ないぐらいだと、このキャラたちのなんとなくの性格を表現するのが精いっぱいで、それぞれのキャラとのつながりや、考えていることみたいなものがあまり伝わらなかった……

なので、かなり淡々と進行している印象でした。

父としての物語

原作はちょっとわからないんですけれども、この映画作品だけ見ると、ヴァンの父としての物語なのかなと感じました。

国家間の問題なども出てくるには出てくるんですが、ヴァンの性格や行動にはほとんど影響していないというか。

ヴァンの行動原理はひとつだけ。ユナを助けることです。

以前、妻子を喪ったことで絶望し、凍り付いていた心がユナによって溶かされる。ユナを「娘」と言い、山犬に攫われたら危険も顧みず助けに行く……。

ヴァンにとって、父であることは自分のアイデンティティーでもあったのでしょう。

言い換えれば、父としての自分を取り戻す戦いという感じ。

ホッサルもサエも、敵対関係でありながら思いのほか自由に行動しているので、この作品での国家間の問題は、キモでありながら添え物程度の扱いになっています。かなり不思議なバランス。

ヴァンの立ち位置がかなりリアル

いや、これ、すごいと思ったのが、ヴァンが世の中の状況なんてまったく気にしていないことなんですよね。

「かつてこの国がこの国を侵略した!」「謎の病が流行っている!」「治療法を探さないと、被害が甚大なことになる!」みたいに、世間様(の上層部)はてんやわんやで、その問題にまさに今巻き込まれているというのに、ヴァンは素知らぬ顔をするばかり。

ユナ(娘)が無事であればそれでいいと言わんばかりの態度です。

言葉にこそしないものの、治療法が見つかろうがどうなろうが自分には関係ない、勝手に見つけるなら見つければいいし、見つからず諦めるのもホッサルたちの勝手。協力してもいいが、ユナを取り戻すのが最優先……。

これって物語のヒーローとしては珍しいタイプの人間だと思うんですが、ヴァンは基本的に国家間の争いなんてどうでもいいんですよね。そもそも興味がない。

これぞ普通の人間。

協力を求められたら自分のできる範囲でそうするし、身近な人(ユナ)を守りたいとは思うけれど、国のこととかはまあどうでもいい……というのが透けて見えていて、とても人間らしい。

ここには自分がかつて敗北した側であるというのも関係しているかもしれませんが、とにかく、作中でのヴァンはそんな立ち位置で、誰もが憧れるヒーローという感じではないけれど、とてもリアルな人間味を併せ持った人だなと感じました。

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映画「鹿の王 ユナと約束の旅」が好きな人におすすめの作品

映画「鹿の王 ユナと約束の旅」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

まとめ:映像美を楽しみたい作品

物語自体は壮大すぎて、2時間で収めるにはやや物足りない感じがするものの、映像はとても綺麗です。そういった意味では、一見の価値ある作品でした(といっても、どんな作品もこの世に出た時点で大きな価値があるんですけれども)。

映画単体だとなかなかわかりづらい内容なので、原作も併せて読みたい作品でした。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 57% AUDIENCE SCORE 82%
IMDb
6.4/10

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