
ストレンジ・ダーリン
映画「ストレンジ・ダーリン」の感想です。
中盤までは一応どんでん返し系と言えなくもない……かな?
やりたいことはわかったけれど、結局いまいちハマりきれないうちに終わってしまったという印象でした。面白くないということはなかったけど。
本記事は2026年01月21日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
ただ遊ぶというだけなのに、女にリスクはつきもの――本当にそれだけ?
作品情報
| タイトル | ストレンジ・ダーリン |
| 原題 | Strange Darling |
| ジャンル | スリラー |
| 監督 | J・T・モルナー |
| 上映時間 | 97分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2023年 |
| 公開年(米) | 2024年 |
| レイティング | PG12 |
| 好きレベル | ★★★☆☆ |
あらすじ
シリアルキラーによる被害が相次ぐ中、とあるモーテルの前に一台の車が停まった。その中にはバーで知り合ったばかりの一組の男女。のちにこの女は、銃を持った男に追いかけられることになるのだが――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
レディ
(演:ウィラ・フィッツジェラルド)
バーで知り合ったデーモンとモーテルにIN。首絞めなんかを楽しんじゃったりして、性癖全開でデーモンとイチャイチャ。
デーモン
(演:カイル・ガルナー)
レディ曰く、誕生日だというので、レディの性癖に付き合わされることに。
映画「ストレンジ・ダーリン」の感想
映画「ストレンジ・ダーリン」の感想です。たぶん、どんでん返しのネタバレは食らわないほうが良い系の映画(だと思う)。
6章構成
本作は6章で構成されているお話です。
ここでまず「多っ!」ってなりましたよね(笑)。一般的な映画なら、あっても3章か4章ぐらいじゃない? って。まあ、6つもの章があるのはおそらく時系列がバラバラで語られるからだと思うんですけれども。
そう、本作で起きた出来事は時間の流れに沿って描かれるわけではありません。
冒頭、6章あると前置きされた直後に「第3章」と出た時はビックリしましたよね。ラップトップを使ってDVDで観ていたので、どこかを触ってうっかり前の章を飛ばしてしまったのかと思った(笑)。
章ごとに分かれていて、なおかつ今どの章を観ているか表示されるので、わかりやすいと言えばわかりやすいんだけど、個人的にはちょっと邪魔だなと思ってしまった。というのも、せっかくのどんでん返しなのに、例えば「今どこどこの章を観ているから、この前に何かあったはず……じゃあ、この描写をそのまま受け止めるのは違うかもしれないな」というふうに意地悪な見方をしてしまうから。
どんでん返しといえば「思いもよらなかった!」という展開が良いわけで、本作の場合、そういう(おそらく)正しくない、言い換えれば疑うような見方をしてしまうばかりに、どんでん返し部分を推察することができてしまいました。なので、事実が明らかになった際には「あ、やっぱり?」という納得感のほうが強かった。
天才的な演技
ただ、これはすごいなと思ったことがあって。
それは、主人公のレディを演じたウィラ・フィッツジェラルドの演技。この方ね、もう本当にすごかったですよ。いろいろと。どんでん返し部分には触れたくないので、何がと言えないのがもどかしいところではありますが、鳥肌が立つレベルでした。
正直、これだけでもだいぶ見ごたえがありました。
35mmフィルムで撮影
そして、本作において特徴的なのが「35mmフィルムで撮影されている」ということでした。
この辺に関しては、映画の内容的にも「わざわざ35mmフィルムにする必要はあったのかな?」と思ってしまったんですけれど、監督によると
監督:
フィルムがあまり使われなくなってきているこの時代に、映画制作者ではない人たちやそれを目指している人たちにも、この映画のルック(見え方)が好きなら、なぜそう見えるのかを知ってもらうことが重要だと思ったんです。
そして、フィルムで撮影するために1億ドルもの予算は必要ないということを皆さんに知ってもらいたくて。『ストレンジ・ダーリン』は非常に低予算の映画でしたから。
あのタイトルカードが気に入らない人もいるでしょうがあれはメーカーの広告ではないし、僕自身の広告でもありません。フィルムの広告なんです。
僕はフィルムをとても信じているし、とても愛している。 そして、僕たちがこの小さな予算でフィルムを使っていることを知ってほしい。(引用元:映画評論家 町山智浩が聞く!『ストレンジ・ダーリン』JT・モルナー監督インタビュー全文掲載│映画『ストレンジ・ダーリン』公式サイト)
とのことらしい。
ははー、なるほど? というか、低予算映画だと考えると、まあよくできた映画だなという印象になりますけどね。個人的には、フィルム独特の質感とかは好き。この内容でやる必要はあったのかなと思っただけで。フィルム撮影のあの感じって臨場感が出るし、やっぱり迫力がありますよね。
フェミニズム的視点
あと、本作を観て第一に思ったのが「あ、これフェミニズム映画だ……」ということなんですよね。それぐらい、フェミニズム視点で描かれている部分が多くありました。
私としては、「バービー」(2023)の時にも思ったんですけど、ポリコレ的、フェミニズム的視点を入れるとして、キャラクターに全部セリフで言わせるのはあまり好きではなくて。自分で考える余地を奪われている気分になるというか。難しいのですけれど、本来100%自由に考えられるべきところで、監督(や製作陣)の強い主張に影響されてしまうような気になるんですよね。あ、でも「バービー」のあの世界観は好きでしたよ!
本作も同様で、「バービー」ほど主張が強くないにしても、割とセリフとして言わせがちだなと感じました。
女は楽しみたくてもいつもリスクと隣り合わせ。殺されないか不安なだけ。
とかですね。
共感はめちゃくちゃする。私も、安全面的な意味では「男だったらな……」と感じたことはたくさんあります。もちろん、だからといって男のほうが生きやすい! とかそういうわけではなくて(男性には男性の生きづらさがあると思いますし)、「殺されないか不安なだけ」というのは、大袈裟なようでいて、多くの女性が持ったことのある感覚だろうなと思ったのです。
ただ、そんなふうに「女は……」とか語っていても、女であることを使って状況を打破しようとする。
女性警官が「女だから舐めているんでしょ!」と言い出した時は、ちょっとびっくりしちゃった(笑)。いや、社会では確かにそういうこともあるし、警官と言えば男性社会的なところがあると思うので、余計その言葉が出たんだろうけど。警官としてはあり得ない行動。
あまりに考えなしとして描かれていて、さらにパートナーのベテラン警官(男性)に「女か男かは関係ない」というふうにまで言わせているから、とても違和感がありました。
全体を通して考えると、女性の主張は正当なこともあるけれど、そういうことばかりでもないからしっかり議論しなければならないよということでしょうかね。女性警官のシーンが違和感ありすぎて、最初は「監督、女が嫌いなのかしら」と思ったほどでしたけど。
個人的には、いまいち「うーん?」となる描写が多かったような気がします。とりあえず、主演のウィラ・フィッツジェラルドの演技はすさまじかったです。
映画「ストレンジ・ダーリン」が好きな人におすすめの作品
映画「ストレンジ・ダーリン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ドント・フィード・ザ・チルドレン(2024)
- スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック(2020)
- ブラックニング(2022)
- ルール(1998)
映画「ストレンジ・ダーリン」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年01月21日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:好き嫌いに分かれそう
基本的に、好き嫌いに分かれそうな映画でした。
ハマる人にはハマりそう。
個人的には、時系列をバラバラにする意味が見出せなかったのと、フェミニズム的視点において違和感のある描写があったかなという印象でした。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 96% Popcornmeter 85%
IMDb
7.0/10
Filmarks
3.7/5.0

