スマホ拾っただけなのに
「スマホ拾っただけなのに」と聞くと、北川景子さん主演の「スマホを落としただけなのに」を思い出す人が多いかもしれませんが、タイトルが似ているだけのまったくの別物です。
パロディー? オマージュ?
いいえ、まったくの別物です。
ホラー要素よりもコメディー色の強い作品となっています。個人的には「あと一歩!」な作品でした。でも、B級映画感があって好きという人もいるんじゃないでしょうか。
本記事は2020年07月に執筆されました(2024年07月更新)。すべての情報は更新時点のものです。
ワンフレーズ紹介
すれ違いに次ぐすれ違い……そして、ジ・エンド!
作品情報
タイトル | スマホ拾っただけなのに |
ジャンル | コメディー、サスペンス、スリラー |
監督 | 中元雄 |
上映時間 | 80分 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2019年 |
レイティング | 不明 |
個人的評価 | ★★☆☆☆ |
あらすじ
道端に落ちているスマートフォンを拾った、旅行中の映画オタク3人。3人は、スマホの持ち主である女性ユウカに出会い、成り行きで村の案内を頼むことにした。途中、車が故障したうえに、3人のうちひとりが体調不良を訴えたため、近くの民家に助けを求めることに。しかし、そこで待ち受けていたのは、チェーンソーを振りかざす老人なのであった――。
登場人物
(敬称略)
サイトー(演:齊藤友暁)
童貞故に妄想の激しい映画オタク。スマホを拾った張本人。
ユウカ(演:冨手麻妙)
群馬県太田市在住の女性で、サイトーたちが拾ったスマホの持ち主。スマホでつながったサイトーたちに頼まれ、村の案内役を買って出る。
スズキ(演:茶谷優太)
アクション映画が好きな映画オタクのひとり。マニュアル車の運転ができる。
アオヤマ(演:キャッチャー中澤)
ホラー映画オタク。ふくよかな体型で、原付の免許しか持っていない。
映画「スマホ拾っただけなのに」の感想
映画「スマホ拾っただけなのに」の感想です。B級映画ファンの中には、きっと好きな人もいるかもしれない。そんな作品。
B級映画の中のB級映画
タイトルからすると、北川景子さんが主演を務めた「スマホを落としただけなのに」(2018)のパロディー、もしくはオマージュ作品なのかと思ってしまいますが、特にそんなことはありませんでした。
まったく掠りもしていない内容なので、完全に別物と考えたほうがいいでしょうね。
「カメラを止めるな!」(2017)と似た雰囲気はあるものの、「カメラを止めるな!」よりもはるかにB級作品味を感じます。
良い意味でも、悪い意味でもチープな描写が連続してしまったのが、ちょっぴり残念。ただ、好きな人は好きそう。
主人公の弱さ(※自覚あり)
本作の特徴といえば、主人公のサイトーがとにかく精神的に弱いこと。
いや、マジで。びっくりするぐらい弱い。
無論、映画の中でそういうことは珍しいことでもないんですが。主人公が弱くたっていいし、逃げ腰になったっていい。むしろ、スリラー映画とかにおいては、そういう設定だったほうがリアリティーが増したりもする。
ただ、サイトーの弱さってなんだか人をイラつかせる感じなんですよね(申し訳ない)。基本的に「自分にはできないから、誰かにやってもらおう」という思考だからかな。
怖いなら怖いでも別にいいのに、その怖さから目を背けるようにとにかくひたすら妄想する。「映画の半分ぐらいは妄想で出来ているのでは……!?」と思うレベルで妄想する。
で、その妄想も特にバリエーションが豊富なわけではないので、「またァ?」と次第に飽きを感じてしまったというのが正直なところでした。
ちなみに、その弱さは本人にも自覚があるようです。当然だけれども。
ホラー映画の小ネタ
要所要所でホラー映画の小ネタが挟まれるのは、結構好きでした。
ホラー映画好きならピンと来るような有名作品のネタばかりなので、まあ、このあたりに気がつくかどうかは人によるという。
伏線回収はまあまあ◎
あえて時系列をバラバラにしたり、シーンによって語り手を変えていたりという部分においては、見せ方がうまかったなという印象です。
正直、ここまでコメディーに寄せるのであれば、サスペンスやスリラー要素は必要なかったんじゃと思わないでもないですが、それを差し置いても、クスッと笑える内容であることに変わりありません。
B級映画が好きで、かつ頭を空っぽにして映画を観たいときに手に取りたい作品ですね。
映画「スマホ拾っただけなのに」が好きな人におすすめの作品
映画「スマホ拾っただけなのに」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- いけにえマン IKENIE MAN(2018)
- 悪魔がはらわたでいけにえで私(2023)
- 屍人荘の殺人(2019)
- 真・事故物件 本当に怖い住民たち(2021)
まとめ:期待しすぎないで観るのが大事
タイトルはもちろん、ポスターも「スマホを落としただけなのに」を彷彿とさせるようになっている分、ついつい期待値を上げがちな本作。
ただ、そうすると、どうしてもイメージと違うと感じてしまう気がするので、あくまでもB級映画として、そのチープさ(褒め言葉)を楽しむといいと思います。
Rotten Tomatoes
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IMDb
―/10