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映画「メアリと魔女の花」あらすじ・感想|大コケした?シンプルなストーリーで家族一緒に楽しめる作品

メアリと魔女の花_タイトル アニメ

メアリと魔女の花

「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」など、数々の人気アニメーション映画の製作に携わってきた米林宏昌監督による作品です。

基本的にはシンプルなストーリーになっているので、子どもと一緒に観るのもおすすめ。

本記事は2024年01月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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作品情報

タイトルメアリと魔女の花
ジャンルアニメ、ファミリー
監督米林宏昌
上映時間103分
製作国日本
製作年2017年
レイティングG
おすすめ度★★☆☆☆

あらすじ

田舎で暮らす大叔母のもとに引っ越してきた好奇心旺盛な少女・メアリ。ある日、メアリは森の中で、7年に一度しか咲かないという花「夜間飛行」を見つけた。「夜間飛行」を手で潰してしまったメアリは、一夜限りだが魔女の力を手に入れる。黒猫に導かれ発見した箒に乗り、魔法大学「エンドア」に辿り着いたメアリだったが……。

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登場人物

(敬称略)

メアリ(声:杉咲花)

好奇心旺盛で活発な少女。テレビもゲームもない田舎の大叔母のもとへ引っ越してくる。

ピーター(声:神木隆之介)

最初こそメアリと衝突するも、エンドア大学で捕らわれたあとにはメアリと共に戦おうとする勇敢な少年。

マダム・マンブルチューク(声:天海祐希)

エンドア大学の校長。

ドクター・デイ(声:小日向文世)

科学者。

フラナガン(声:佐藤二朗)

エンドア大学の箒小屋の管理人。

ティブ(声:大谷育江)

メアリやピーターと行動を共にする黒猫。

シャーロット(声:大竹しのぶ)

メアリの大叔母。

バンクス(声:渡辺えり)

シャーロットの家の家政婦。

ゼベディ(声:遠藤憲一)

庭師。

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映画「メアリと魔女の花」の感想

映画「メアリと魔女の花」の感想です。シンプルなストーリーで、家族一緒に楽しめる作品。ただし、賛否両論はあると思います。

印象的なシーンはほぼ既視感

「メアリと魔女の花」で検索すると、関連性の高い検索に「大コケ」「ひどい」みたいな酷評キーワードがヒットするんですが、正直、わからなくもありません。

というのも、この作品を観ている最中の私自身の感想が、

なんか見たことある!

だったからです。

印象的なシーンのほとんどは、どことなく既視感を覚えるものでした。

それは「魔女の宅急便」だったり「天空の城ラピュタ」だったり「耳をすませば」だったりいろいろですが、基本的にはジブリ作品。オマージュというより、見覚えあるシーンの再放送を観ている感じでした。

これを「ジブリの新作だよ!」とか言われても、正直信じてしまいそう。

「なんか見たことある」がずっと続くので、新鮮味が足りないと感じた人は多いのではないでしょうか。

特に、絵柄からして「ジブリに似ている」となると、ジブリで経験を積んだ監督というだけあって、最初のハードルも上がり切った状態になるでしょうし。そこを超えるのは至難の業だったでしょうね。

ジブリファンだともっと違う反応になるのかもしれませんが、ジブリ作品のほとんどを網羅しているけれど、ものすごく好きなわけではないという一般視聴者からすると、そんな感想になります。

今後の作品に期待。

シンプルなストーリー

先述した通り、ストーリー自体は(良い意味で)シンプル

必要な情報はセリフで補ってくれるので、頭を空っぽにしたままで楽しめます。子どもたちが観たら、既視感云々関係なく純粋に没入できるんじゃないかな。

個人的には、もうちょっとオリジナリティーが欲しかったところですが。

ここはもう仕方ない。

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綺麗な映像&世界観

「ジブリ作品からの既視感」は個人的に残念に思うところのひとつですが、「ここはジブリからしっかり引き継いでいるな」と感じた部分もあります。

それは、映像と世界観

美しかったですね。

ジブリと比べても(他作品と比べるのはあまりよくないかもしれませんが)遜色ないレベルでした。

メアリが「夜間飛行」をうっかり潰してしまい、手にシューンと吸い込まれていく映像は特に見事でしたね。幻想的というか、神秘的というか。

イギリス発の児童文学を基につくられた作品だけに、舞台はイギリスの田舎町とされている(少なくとも原作ではそうなっている)んですが、このちょっと昔のイギリスの田舎町の街並みや霧がかった森がまた良い雰囲気を出しているんです。

▼原作小説の新訳版▼

ヒロインとして微妙なメアリ

正直、かなり偏った意見になってしまうんですが、個人的にはメアリが苦手でした。主人公が苦手って致命的……。

まず、序盤で大叔母さまとバンクスさんの手伝いをしようとして仕事の邪魔をしたり、ゼベディさんに至っては注意されたのにもかかわらず花の茎を折って、なんなら仕事を増やしたり

なにをしないのも気を使うし、退屈だから手伝いたいという子ども心はわかるんです。

でも、私自身が大人に一度駄目と言われたら絶対にしない(融通が利かないとも言う)、やんわり断られると「もしや迷惑だった……?」とずっと気にする(ネガティブとも言う)タイプなので、メアリのように、落ち込みつつも何度も同じことを繰り返しているのを見るとモヤモヤします。

先述した通り、経験や自分の性格に基づくかなり偏った意見ですが……。

それにね、自分の保身のためにピーターを巻き込んだあたりで、完全に感情移入できなくなりました

子どもとしては、まあ、健全な反応と言えばそうなんでしょう。大人に悪戯したのがバレて、怒られたくないから咄嗟に思いもしない嘘をついてしまった、みたいな。このぐらいの年頃の子なら、自分の行動が周囲にどんなことにつながるかなんて想像できないでしょうしね。

ただ、メアリが苦手なのはここか! とも感じました。

活発な性格なので「自分が自分が」と主張はするけれど、他人がメアリの言動によってどう思うかをあまり考えていないというか。

悪い子じゃない。

悪い子ではないし、素直でむしろ良い子だとは思うが、見ようによっては自己中心的にも見えてしまうというね。

良く言えば、子どもとしては結構解像度が高い。ただ、こういったタイプのアニメーション映画のヒロインとしてはちょっと微妙。純粋さより(悪い意味での)ずる賢さが目立って、それが子どもらしさではあるんですけれども、「ああ! 見ていられない! 小憎たらしい……!」という感情のほうが勝ってしまいました。

ピーターを助けに向かうところでも、その発端が誰のせいでもなければ素直に応援したい気持ちになったものを、「いや、まあ、あなたのせいでしかないからな」となりましたね。

ピーター、君はもっと怒っていいよ。

目立った活躍がない黒猫

序盤から黒猫が2匹登場するんですが、メアリを箒のもとへ導いたりする以外の活躍はほぼほぼありませんでした。残念。

いかにもなにかありそうな感じで出てくるので、普通の猫とは違うなにかがあるんじゃないかと思ったんですけどね。

ちょっと勘が鋭いだけで、そのほかは至って一般的な猫という感じでした。

箒と魔女っ子に黒猫という設定だけで「魔女の宅急便」を彷彿とさせるのに、本作の黒猫たちは完全にジジの下位互換になってしまっていた……。

設定すべてをぶん投げるラスト

本作はファミリー映画ということもあり、まあスッキリする終わり方ではあるんですが、最後の最後(というか、クライマックス)で設定の根本からすべてを覆すかのようなラスト

すごかった。

「ヒロインがそれ言っていいの!?」みたいな。

主人公自ら設定をぶち壊しにいくスタイルで、思わず突っ込んでしまいました。

まあ、魔女の血筋というわけではないが、道具(ここでは「夜間飛行」)によって時間限定で魔女と同等の力を得ることができるという設定はとても良かったです。

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映画「メアリと魔女の花」が好きな人におすすめの映画

映画「メアリと魔女の花」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • 屋根裏のラジャー(2022)
  • すずめの戸締り(2022)
  • この世界の片隅に(2016)
  • 花とアリス殺人事件(2015)
  • 泣きたい私は猫をかぶる(2020)

まとめ:物足りなさはあれど絵柄は綺麗

ジブリ作品をある程度網羅していると、既視感のあるシーンが連続します。

そこらへん、オリジナリティーが少なくてちょっぴり物足りないかも。ただ、絵柄と世界観はジブリ顔負けの綺麗さなので、観る価値はあります。

「魔法使い」は子どもたちが一度は通る夢と言っても過言ではありませんからね。子どもたちにとってはワクワクする内容になっているのではないでしょうか。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 89% AUDIENCE SCORE 71%
IMDb
6.8/10

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