
マー サイコパスの狂気の地下室
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」の感想です。
加害者と被害者の構図が入れ替わり立ち替わりで面白い。
「あー、加害者って結局こういうことだよね」とだいぶ胸糞。子どもは被害者だけど、子どもは子どもで、みたいなお話でした。

映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」の見どころは……
- スー・アンの壊れっぷり(圧倒的加害者のベンたちは許すまじ)。
本記事は2026年09月07日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
あらすじ
両親の離婚により、母親の故郷であるオハイオ州のとある町に引っ越してきたマギー。新しい学校でできた友達に誘われ、みんなと酒を飲むことになったマギーだが、未成年である彼らは、自分たちで酒を購入することができない。そこで、リカーショップの前を通りかかったスー・アンという女性に、酒を調達してもらうことにしたのだった。そのことをきっかけに、スー・アンと高校生たちの交流が始まり……。
主な登場人物
(以下、敬称略)
スー・アン・エリントン
(演:オクタヴィア・スペンサー)
マギーたちに頼まれ代わりに酒を調達したことで、高校生たちとの交流が始まる。自宅の地下を高校生たちに貸し出し、パーティーを開いたりした。
マギー・トンプソン
(演:ダイアナ・シルヴァーズ)
エリカの娘。両親の離婚により、エリカの故郷であるオハイオ州に引っ越してきた。
エリカ・トンプソン
(演:ジュリエット・ルイス)
マギーの母親。スー・アンたちとは高校の同級生だった。
アンディ・ホーキンス
(演:コーリー・フォーゲルマニス)
マギーの友達で、マギーに想いを寄せている。ベンの息子。
ベン・ホーキンス
(演:ルーク・エヴァンス)
アンディの父親で、エリカやスー・アンの同級生。メルセデスと肉体関係にある。
メルセデス
(演:ミッシー・パイル)
ベンと体の関係にある女性。
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」の感想
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」の感想です。正直「サイコパス?」という感じではあるけど、救いのない感じは好きでした。
加害者と被害者
まず、誰が加害者で誰が被害者かという話なんですけれども。
大なり小なり、誰もが加害者で誰もが被害者だったという構図になっていました。
学生時代、スー・アンを貶めた同級生たち。それに復讐するスー・アン。じゃあ、その子どもたちはただの巻き込まれ事故では? というと、完全にそうとも言い切れず。「純度100%被害者なのは主人公とその彼氏ぐらいでは?」と思いましたね(でも、彼氏もさして好感度は高くなかった)。
主人公マギーの友達も、なんだかんだスー・アンのことを見下していたし。言葉の節々に自分を見下したものを感じるのってけっこうきつい。
まあ、とはいえ、子どもたちはあんな目に遭うほどのことはしていないんですけど。
時間も過去は消してくれない
スー・アンいじめの筆頭ベンの残酷なところは、過去と今を完全に切り離して考えているところですよね。
加害者は容易にそれができる。
でも、被害者は、加害者と離れればそのまま立ち直れる人もいるけど、中には人生を壊されてしまう人だっている。過去は今と地続き。
スー・アンは後者だったということですね。
だから、ベンたちに人生を壊されてスー・アンはああなったのであって、サイコパスとはまた違うのでは? と少し違和感がありました。
エリカポジションもかなり残酷
あと、個人的にはマギーの母エリカもまあまあ嫌でした。
なんなら、一番卑怯かもと思った。
そのときは助けなかったくせに、あとで「あなたは何も悪くなかった!」「あんな目に遭わなければならないような子じゃなかった!」と言われてもねと。悪くなかったからなんなの? 被害に遭ったあとでそんなことを言われても、健全な頃の自分は戻ってこないのにと、より憎しみが増しそう。
あのセリフで、登場人物中の好感度ランキングが最下位になりました(笑)。
子どもたちを狙った理由は……
ただ、スー・アンが最初から直接当人たちに手を出すのではなく、子どもたちを狙ったのはなぜなんでしょうね。
当人たちの大事な人を傷付けたかったということなのか、それとも、スー・アンの精神がいじめ被害に遭った当時で止まってしまっていて、子どもたちの学生生活を壊してやりたいと思ったがゆえなのか。「お前らも同じ目に遭ってしまえ」的な。
どちらにせよ、誰にも救いがなくてつらい。本を正せば、元凶はやっぱりベンで、あいつがあんな人を人とも思わないような所業をしなければな、とそれなりに感情移入してしまう。スー・アンはちょっぴり内気だけれど、他人に危害を加えるような子ではなかったのに。
いじめを軽く見ちゃ駄目です、本当に。
というか、あれを「いじめ」と言うのが間違っていますね。ただの犯罪ですから。あのとき、ひとりでもスー・アンに寄り添ってくれる人がいれば、また違う未来が訪れていたかもしれない。
オクタヴィア・スペンサーが美しい
それにしても、しかし、着飾ったオクタヴィア・スペンサーが美しすぎました。
大好き。
着飾って、パーティーを開き、高校生たちと一緒に踊ってショットを煽る。これがオクタヴィア・スペンサー演じるスー・アンがあの頃やりたかったことなのかなと思ったら、ちょっと切ない。
スー・アンの後ろに少女の頃の彼女が透けて見えるようで、オクタヴィアの真に迫った演技に感心しました。最初から最後まで胸糞で、「いじめ、駄目、絶対」の感想以外思い浮かばない映画でしたね。
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」が好きな人におすすめの作品
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室―」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ウィッカーマン(2006)
- ブラックフォン2(2025)
- THE MONKEY/ザ・モンキー(2025)
- WEAPONS/ウェポンズ(2025)
映画「マー ―サイコパスの狂気の地下室」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年09月07日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
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まとめ:サイコパスっぽくはないけど救いはない
加害者の言う「あの頃は子どもだったんだ!」ほど残酷な言い訳はないなと思いました。
この映画、サイコパス=スー・アンにもそれなりに感情移入できるから面白いですよ。人によって誰が一番胸糞に感じるかというのも違いそう。
個人的には断トツでエリカ(マギーの母)。そういうのも含めて、興味深い映画でした。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 55% Popcornmeter 64%
IMDb
5.6/10
Filmarks
3.2/5.0


