映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」の感想です。
公開されてからだいぶ経ちますけれど、ようやっと観に行くことができたので感想をば。
なんかもう、ドラマから全部追っていまして、これが最後かと思うとそれだけで胸がいっぱいになるような、そんな映画でございました。内容もおおむね満足。
それに、なんといってもキントリオールスター! という感じがとても良かったです。サイコー!

映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」の見どころは……
- 人間の内面の複雑さ。
- 考えさせられる絶妙なセリフ回し。
- キントリオールスター!(超豪華!)
本記事は2026年02月09日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
あらすじ
日本では超大型台風が連続発生し、総理大臣の長内洋二郎をはじめとした国の重鎮たちが話し合いを重ねていた。そんな中、総理大臣が暴漢に襲われるという事件が発生。長内を襲撃したのは森下弘道という男で、警視庁はこの事件を一刻も早く解決するため、緊急事案対応取調班を再び招集することに。集められた真壁有希子たち元キントリメンバーは森下への事情聴取に臨むが、森下は何も語ろうとしない。それでも粘り強く調査を進めていくと、長内にある容疑が浮かび上がるのだった――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
真壁有希子
(演:天海祐希)
緊急事案対応取調班の元メンバーで、現在は特殊犯捜査係に所属。子どもが幼い頃に、警察官だった夫を亡くしている。
梶山勝利
(演:田中哲司)
有希子の上司で、かつて有希子をキントリに推薦した人物。現在は捜査一課の管理官。
玉垣松夫
(演:塚地武雅)
キントリの元メンバーで、現在は捜査支援分析センターの刑事。
菱本進
(演:でんでん)
キントリの元メンバーで、現在は運転免許試験場の免許課主任。キントリ時代は、有希子のことを「おばはん」と呼ぶなど荒っぽい部分が目立つも、有希子の能力は認めている。
小石川春夫
(演:小日向文世)
キントリの元メンバーで、現在は警察学校の教官として働いている。物腰は柔らかだが、冷静に物事を見極めている。
渡辺鉄次
(演:速水もこみち)
警視庁捜査一課の刑事で、監物の相棒。通称「もつなべコンビ」。監物を尊敬している。
監物大二郎
(演:鈴木浩介)
警視庁捜査一課の刑事で、渡辺の上司兼相棒。熱い性格で、キントリとぶつかることも多いが、最終的には協力してくれる。
磐城和久
(演:大倉孝二)
警視庁副総監。キントリのトップである梶山をライバル視している。
長内洋二郎
(演:石丸幹二)
内閣総理大臣。国民人気が高く「日本のケネディ」と称されるほど。暴漢に襲われた際も冷静に対処。重要な会議に遅刻したことが問題になっている。
森下弘道
(演:佐々木蔵之介)
長内を襲った暴漢。すぐに拘束され、キントリによる事情聴取が行われるが、詳しいことは何も語らずにいる。
真壁奈央
(演:杉咲花)
有希子の娘で、救急救命士。長内が森下に襲われた現場に居合わせた。
光圓寺衛
(演:徳重聡)
総理大臣主席秘書官で、常に長内に付き従っている。
映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」の感想
映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」の感想です。真壁有希子もそうだけど、天海祐希って本当に格好良いですよねえ。憧れる。
空白の10分
まず、大前提としてとても面白かったです。
まあね、私はそもそも刑事もののドラマが大好物なので、本シリーズも例に漏れず、最初から追いかけていたわけでありますが。これで最後かと思うと感慨深いものがありますね(絶対シリーズ通しでもう一度見る)。
で、本作で問題になったのが「空白の10分」。
国を揺るがすレベルの超大型台風が連続発生しているということで、国の重鎮たちを集めた会議を予定していたのですけれど、国のトップである内閣総理大臣がまさかの遅刻。たったの10分ほどですが、国家の一大事になんということを! と、マスコミにも厳しく追及されます。
その場はなんとか凌いだものの、視察を称して訪れた病院で「空白の10分に何をしていたんだ!」と暴漢に襲われる総理。
正直な話、国家の一大事であろうとたった10分。遊んでいたわけでもなければいったん家に帰ったわけでもなし、許したりーよというところでしたが(笑)、やっぱり気になる人は気になるのでしょうね。その10分があれば助けられた命があったかもしれない、とマスコミも言っていましたし。
一分一秒を争うとはよく言うけど、そもそも総理の独裁的なやり方に反対する大臣もいたし、総理が頑張ったところであまり変わらなかったような気がする。
人間としての複雑さ
個人的に印象的だったのは、内閣総理大臣の長内。
国民のために、国民のためにと繰り返す長内は、事実、優秀な人なのだろうということがうかがえます。国民人気も高い。けど、それがまた怪しくも見える。
そのあたり、本作での描写は本当に良くて、国民を思う気持ちも本当だが、それだけじゃない。もはや本人もよく理解していないのかもしれないという、人間としての複雑さが実に上手に表現されていました。これも石丸幹二の演技力あってのものですが。
我々は映画を観ていく中で、先の展開を想像したりするものですが、ある程度観た段階で、私も「長内はこういう人間なのでは?」と予想した人物像があったのですよね。ところが、実際(劇中)の長内はそれともちょっと違っているような気がして、人間はそんなに単純にできていないということを改めて実感させられました。
で、この人が実は良い人なのか、それとも悪い人なのか、結局わからないんですよねー! 見たもの、聞いたものがすべてではないと、我々は今までのキントリから学んでいますし、鑑賞後に「この人はどういう人だったんだろう?」と思ってしまう感じもまたたまりませんでした。
善人になったというのも本当だろうけど、取調室で有希子たちに見せた悪長内も本当だったと思う。あのシーン、「わー! やべー奴だったんや! やっぱり!」ってなりましたもんね。
努力した人間は報われるべきか
現在の総理が純度100%で善人なのかはわからないけれど、並々ならぬ努力をして今の地位を築き上げてきたのは事実でしょう。努力した人間は報われるべきである、と思う。そんな世の中であってほしいとも思う。
でも、長内の場合、過去に起きた出来事のすべてを語らず、なんなら国民を騙すような形になってしまっていますからね。「自分はそれでもあがいて、努力してきた」と苦しげに吐き出していましたが、でもそれって被害者には関係のない話だよなあと切なくなりました。
どれだけ長内が努力して地位を得ようとも、相手にはまったく関係ない。劇中、長内は「逃げない」と繰り返していましたが、これはおそらくくだんの出来事以降、苦しんだ末に自分に言い聞かせてきたこと。そして、そのことがあったからこそ、逃げずに努力をし続けて今の環境を手に入れたのだと思うと、皮肉も良いところです。
許さないのは誰か
あと、長内が「許さないのは国民ではなく、あなた方でしょう」(おぼろげ)と言ったシーン、あれ、とても良かったですね。
確かにな、と思ったんですよ。
なんていうか、この時点で「日本のケネディ」と言われるぐらい、長内は国民に支持されているわけですよね。嘘をついていたとなったら、そりゃあある程度支持率は落ちるかもしれないけど、有希子たちに「歴史に名を残す総理になるかもしれない」と言わせるほどの有能総理なので、大事なのは今だ! という人も一定数いるんじゃないかと想像できます。
100%クリーンな過去を持っているけど何もしてくれない総理より、怪しげな過去はあっても自分たちを力強く導いてくれる総理のほうが良い、という人はやっぱりいると思う。あなたはこんな総理を許しますか、と言外に問われたような気分になりました。
セリフ選びが細かくてすごい。
キントリオールスター
なお、本作はキントリオールスター! ドラマからのファンとしては大興奮でした。
上記に書いたキャスト以外にも、みなさん大登場! ここに改めて記しておきますね。
- 真壁有希子(演:天海祐希)
- 梶山勝利(演:田中哲司)
- 菱本進(演:でんでん)
- 小石川春夫(演:小日向文世)
- 玉垣松夫(演:塚地武雅)
- 鬼塚貞一(演:丸山智己)
- 渡辺鉄次(演:速水もこみち)
- 監物大二郎(演:鈴木浩介)
- 山上善春(演:工藤阿須加)
- 生駒亜美(演:比嘉愛未)
- 酒井寅三(演:野間口徹)
- 磐城和久(演:大倉孝二)
- 永松(演:平泉成)
- 角田(演:勝村政信)
- 郷原政直(演:草刈正雄)
- 真壁匠(演:眞島秀和)
- 真壁奈央(演:杉咲花)
- 長内洋二郎(演:石丸幹二)
- 光圓寺衛(演:徳重聡)
- 岩倉伸也(演:小野武彦)
- 熊井善太郎(演:山崎一)
- 森下弘道(演:佐々木蔵之介)
- しんじ(演:生島勇輝)
- かやの(演:中村静香)
これ。
プラス、善さんこと中田善次郎を演じていた大杉連の写真も出してくれて、本当に最高でした。サイコーだぜー!
というか、改めて見てみると、だいぶすごいキャストですよね。ちょっと圧倒されるレベル。この方たちが長く続いてきたキントリシリーズを支えてきたのだなと感動します。
しかも、例えば草刈正雄が演じる郷原とか、出演シーンが短めのキャラも決して不自然な出方ではなく、しっかりストーリーに合った展開の中で登場するようになっていたんですよね。さすがの手腕でした。
ちなみに、ドラマシリーズで一時キントリとぶつかっていた鬼塚氏、冒頭で有希子に使いっぱしりにされていました(笑)。
映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」が好きな人におすすめの作品
映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ラストマイル(2024)
- ショウタイムセブン(2025)
- 新幹線大爆破(2025)
- 科捜研の女 ―劇場版―(2021)
映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年02月09日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
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まとめ:格好良い女に憧れる
真壁有希子とも言えるし、天海祐希とも言えるんですけれど、こういう格好良い女性に憧れます。バリバリ働いているからとかではなく、有希子の場合、例えば専業主婦だったとしてもこんな感じだっただろうと想像できますし。
こう、生き様と言うんでしょうか。
自分にないものだからこそ、憧れます。胸を張って生きていたいなって。
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