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漫画「女王の花」あらすじ・感想|涙なしでは読めない!激動の時代を生き抜いた女性の一生

女王の花_タイトル ファンタジー


女王の花(1) (フラワーコミックス)

いまにもゴーンと壮大な鐘の音が響いてきそうな中華ファンタジーの世界が大好き! という人は多いのではないでしょうか? 国さながら、中国(っぽい国)を舞台にした世界観はすべからく、ダイナミックで圧倒されてしまいますよね。

そんな中華ファンタジーのリアルを描いたのが「女王の花」(全15巻)。ただの歴史ものとも恋愛ものとも一味違う「女王の花」を紹介します!

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あらすじ

亜国あこくの姫でありながら冷遇されている亜姫あき。幼いながらも母の世話をしながら、明るく生きる亜姫はある日、金の髪と天の色のを持つ奴隷の少年・薄星はくせいと出会う。
境遇の違いを超えて、強いきずなで結ばれる二人だったが、その先に待っていたのは…!?

(女王の花1巻「あらすじ」より)

つまり、おもにはこの亜姫と薄星、2人をメインとする物語となっています。

こんな人におすすめ!

  • 中華ファンタジーが好きな人
  • 超大作を読みたい人
  • 王道は読み飽きたという人
  • 強い(けどたまに弱い)女性が好きな人
  • 登場人物の成長物語が見たい人
  • 人と人とのなかで構築されていくリアルが見たい人
  • 逆境にも負けないポジティブさが欲しい人
  • 読んだあとに燃え尽きたい人

「女王の花」おすすめポイント

ただの少女漫画だと馬鹿にできない、スポ根漫画にも劣らない熱き魂が宿る作品「女王の花」。イラストのタッチは少女漫画寄りですが、少年漫画しか興味がないという人も読みやすい作品となっています。

登場人物の人間関係と相関図が把握しやすい

中国の歴史や中華ファンタジーに分類される小説や漫画で一番陥りがちなのが、登場人物の多さと人間関係の複雑さ、そして時に国の多さによる混乱!

ページを読み進めては「あれ? これ誰だっけ?」「これどの国の偉い人!?」なんてことも少なくないのではないでしょうか。場合によっては、読んでいるページと登場人物紹介のページを何度も行ったり来たり。これって意外と疲れてしまうんですよね。

でもこの「女王の花」はまず、人の名前が把握しやすい。例えば「亜国あこく」の姫だから「亜姫あき」。「黄国こうこく」の王だから「黄王こうおう」。「曾国そうこく」の王だから「曾王そうおう」など(曾王の息子で「たん」がいるので、例外はありますが)。

このわかりやすさだけで、名前に気を取られないぶん物語一点に集中することができるんですね!

ただの恋愛ファンタジーではない

あらすじにあったとおり、冷遇されている姫の亜姫と金色の髪の毛と青色の眼を持つ(つまり胡人=異国の人)薄星。互いに恵まれない環境にあるといっても、所詮は姫と奴隷。

B級小説や漫画でありがちな「身分差はあるけれど謎の超展開で諸々の手続きや努力などすっ飛ばしてすぐさまハッピーエンド!」とならないのが「女王の花」のリアルです。チート能力もなにもない。ただなにも持たない姫と奴隷、それだけというのが2人の健気さに拍車をかけています。

最後までどんでん返しが止まらない!

作者の「最後まで読者を驚かせてやろう」「新鮮な気持ちで読んでもらいたい」という気持ちがひしひしと伝わる作品となっています。

例えば、1巻の冒頭は

たとえ わずかなときでもいい
とし
しわふかくなった この
もう一度いちど
あのほしかえるなら
なにしくはない

(女王の花1巻「冒頭」より)

こんな感じではじまっています。

なにもヒントがない状態で突然はじまるので、読者からしてみればクエスチョンマーク。けれどここが著者のすごいところで、2巻、3巻と単行本が続くにつれ、冒頭には必ず本編とは一見なんの関係もない話が描かれているのです。

これは15巻すべて読み終えてから改めてつなげてみると、「そういうこと!? ああ、1巻のこの文章はこのときのものだったのね!」と伏線的に理解できるようになっています。

なので、1巻がこのようにはじまっているからといって、バッドエンドだと決めつけるのは時期尚早。はてさて、これはいつ、誰が口にした言葉(想い)なのでしょう。

原動力が「愛+なにか」というリアルな描写

「愛か金か(あるいは仕事か)」というのは現代世界でもよく議論される部分ですが、それはいつの時代も同じこと。

果たして人は、愛だけを原動力として動く生き物なのでしょうか。

もちろんそういう場合もあるでしょうが、恐らくそう多くはありませんよね。「愛+なにか」。例えば「憎しみ」だったり「悲しみ」、「悔しさ」、「誰かを守りたいという気持ち」。

そんないろいろな感情が混ざり合って、行動に移すはずです。

亜姫の場合、唯一無二のパートナー薄星を守りたいという気持ちに加え、幼いころから王宮の奥で冷遇されていたという鮮明で忘れられない記憶もその強い原動力のひとつとなっています。

なにかを失い、なにかを得る。

亜姫にとって姫として生きるということはどういうことだったのかという部分も、見どころのひとつです。

それでも最後には愛

「愛」とはなんでしょうか?

  • 一緒にいること
  • 互いを思いやり、支え合うこと
  • なんだかわからないけどとにかく好き
  • 物理的、肉体的、精神的に守りたいという気持ち

いろいろあると思います。

15巻の亜姫が、薄星がなにを「愛」として選ぶのか。ハッピーエンドとは、バッドエンドとはなんなのか。1巻ではまだほんの子どもだった2人がどう成長したのか。

涙なしでは読み切ることができない切なさと憎悪、愛しさが詰まりに詰まった作品です。

子どもながらに守られて生きてきた少女が強くなることでしか生きていけない悲しくも儚い世界で、一体亜姫はなにを選び取るのか。注目です。

複雑なストーリーでも目指すところはひとつ!

亜姫と薄星の幼少期からはじまり、思春期、大人への階段を上っていくなかで、それぞれの国の思惑や策略が絡んでくるということもあり、物語の内容は複雑も複雑。

愛する人と生きていきたい亜姫と、愛する人を守りたい薄星のすれ違いもまたもどかしさを感じさせ、どんどんページをめくってしまいます。

それでも最終的に、目指すところはひとつ。

生きるのは楽しいだけではない。でも、苦しいだけでもない。そんな切なくも美しい、人生の儚さを教えてくれるまさに良作中の良作です。

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