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映画「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」あらすじ・感想|色褪せない魅力!他の劇場版作品とは毛色が違う作品

名探偵コナン ベイカー街の亡霊_タイトル アニメ

劇場版 名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊

小さい頃、毎年公開される名探偵コナンの劇場版を観に行くのが恒例だったこともあって、今でも毎年映画館で鑑賞している私です。

どの作品も素晴らしいものですが、中でも私が特に好きなのが「ベイカー街の亡霊」。

好きすぎて、年に何回か観てしまいますね。

本記事は2024年08月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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ワンフレーズ紹介

シャーロック・ホームズが住むあの街へ――。

作品情報

タイトル名探偵コナン ベイカー街の亡霊
ジャンルアニメ
監督こだま兼嗣
上映時間108分
製作国日本
製作年2002年
レイティング不明
個人的評価★★★★★
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あらすじ

新型仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティーを訪れたコナンたち。そこで、ゲームの開発者である樫村が刺殺される。パソコンのキーボードに残されたダイイングメッセージを見たコナンは、ゲーム内に手がかりがあると考え、ゲームへの参加を決めるのだった――。

登場人物

(敬称略)

江戸川コナン(声:高山みなみ)

黒の組織が作った薬を飲み、体が小さくなってしまった高校生(工藤新一)。小五郎のもとに居候をしている。当初は、ゲームに興味はなかったものの、被害者のダイイングメッセージをきっかけに、参加を決めた。

毛利蘭(声:山崎和佳奈)

コナン(新一)の幼馴染み。空手の達人で、ゲームへの参加予定はなかったが、コナンが参加者たちの列に並んでいるのを見て、参加を決める。

毛利小五郎(声:神谷明)

蘭の父親。「眠りの小五郎」と呼ばれる私立探偵で、元刑事。

工藤優作(声:田中秀幸)

コナン(新一)の父親。世界的に有名な推理小説家で、ゲームの開発に携わっていた。コナンの正体を知るうちのひとり。

灰原哀(声:林原めぐみ)

コナン(新一)の友人。コナンが飲んだ薬の開発者で、自身も薬の力で小さくなってしまった。コナンや蘭、子どもたちと共に、ゲームに参加することになる。

阿笠博士(声:緒方賢一)

発明家で、コナンの正体を知るうちのひとり。コナンたちが使う道具の数々を開発しているが、ゲームの中では役に立たなかった。

ヒロキ・サワダ(声:折笠愛)

天才少年。日本の教育に息苦しさを感じ、海外留学をしていた。人工頭脳「ノアズ・アーク」の発明などで世間から注目され、厳しい監視体制が敷かれるように。再び息苦しさを感じるようになったため、「ノアズ・アーク」を電話回線に逃がしたあと、自身も投身自殺を図った。

ノアズ・アーク(声:折笠愛)

ヒロキが開発した人工頭脳。1年で人間の5年分の成長をする。

諸星秀樹(声:緒方恵美)

生意気で、大人たちをも見下す尊大な少年。サッカーボールを持ち歩いている。

滝沢進也(声:高乃麗)

政治家の息子で、諸星の友人。髪の毛を後ろで束ねている。

江守晃(声:愛河里花子)

財閥系銀行頭取である祖父の孫。諸星や滝沢の友人で、傲慢な性格をしている。

菊川清一郎(声:斎賀みつき)

有名な狂言師の息子。

トマス・シンドラー(声:津嘉山正種)

シンドラーカンパニー社長。母親を亡くしたヒロキを引き取った人物。

樫村忠彬(声:平田広明)

ゲーム「コクーン」開発の主任で、パーティー会場では、人の迷惑を考えずサッカーボールを蹴り合う諸星たちを注意するなど、責任感が強いモラル的な人物。

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映画「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」の感想

映画「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」の感想です。数ある劇場版名探偵コナンの中では、異色の作品と言ってもいいのではないでしょうか!

コナン×シャーロック・ホームズ

まずね、コナンとシャーロックの組み合わせが良いですよね。

コナンと言えばシャーロック・ホームズ、みたいなところありますから。

世界史とイギリスが好きな私からすれば、「昔のロンドンが舞台で! シャーロック・ホームズが! モチーフ! ですって!?」と、それだけでテンションが上がるわけです。

ちなみに、この作品が好きすぎて、仕事でロンドンを訪れた際はしっかり聖地巡礼をした私です。

泥くさくて地味

数ある劇場版名探偵コナン作品の中でも異色だと感じる理由は、その地味さと泥くささにあると思います。

例えば「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」(2024)でもそうだったんですが、劇場版名探偵コナンの中には、必ず、あれ、いつの間に人間やめたん? みたいな、人間離れした行動を取る登場人物が数名ほどいるんですよね。「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」の場合は、特に平次がそうだった。

でも、本作にはそれがない。

なんなら、いつもは大活躍する阿笠博士の道具が無効化されて、使いものにならなくなっていた。なので、コナンたちは道具に頼らず、泥くさかろうがなんだろうが、地道に自分たちの力だけで進まなければならなくなるという

この、できる範囲でコツコツとという感じが、私は好きでした。派手なアクションよりもずっと良い。

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大人が教えるべき感情

蛙の子は蛙。

本作では、何度かこの言葉が登場しますが、まあ、登場当初の諸星や滝沢たちを見ていたら「でしょうね」と思いますよね。

人の迷惑を考えないマナー&モラルのなさ、大人に注意をされても「親に言いつけるぞ」と言い返すナメ腐った態度。ちょっと生意気という言葉では済まないほどの傲慢さです。たぶん、親の背中を見ているんだろうなというのがよくわかります。

だからこそ、作中でグッときた「人に感謝されたのって初めてだな」というセリフ。

自分の行動で、人に感謝されるということ。

まずそれを知らないと、人に感謝することもできないんじゃないかと。

公の場でのマナーがモラルがなどと言う前に、感謝すること(されること)の喜びみたいなものを、身近な大人がちゃんと教えてあげるべきなんだろうなと感じました。

壮大なザマァ

「人間の命を弄ぶ権利がお前にあるのか」と言った小五郎に、「ない。大人たちにヒロキの命を弄ぶ権利がなかったように」と即座に言い返したノアズ・アーク。

つまり、この話は、ノアズ・アークによる大人たちへの壮大なザマァ計画ということです。

まあ、その大人たちだって、さらにその前の大人たちのやり方を踏襲しているだけで、100%彼らが悪いわけではないんですが、タイミングが悪かったというか、なんというか。この流れを断ち切るならここだ! とされてしまったわけですね。

でも、それを考えると、ノアズ・アーク曰くの汚れた大人たちでも、子どもにはしっかり愛情があるようで良かったとは思います。

日本での生活VS海外での生活

日本での教育に息苦しさを感じて、海外に出ることにしたヒロキくん。

同様に、日本での生活に息苦しさを感じたうえで、学生としても社会人としても、日本の生活と海外の生活、両方を経験した私からすると、ヒロキくんの気持ちがわからなくはないなと。

日本の教育は確かに息苦しい部分もある。

でも、海外に出たからといって、息苦しさの形が変わるだけで、それが100%消え去るわけではない(私にとってはですが)。

少なくとも、私が通っていた学校には、映画でよく見るような自由さはなかったし、その国にはその国の「空気を読む」文化があって、陰口も虐めも、差別もあった。何事も、自分の受け取り方次第だなと感じたのを覚えています。

無論、ヒロキくんとは生い立ちも環境も(才能も!)違いますが、ヒロキくんにとっては、拠点を日本から海外に移しても決して楽にはならなかった――どころか、より息苦しさを覚える結果になってしまったんでしょうね。

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映画「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」が好きな人におすすめの作品

映画「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

まとめ:劇場版名探偵コナン好きがおすすめする作品

「『劇場版名探偵コナン』が好きな人で、この作品を嫌いだという人はいないんじゃないか!?」と思えるほどの良作です。

派手さはないものの、コナンたちが地道に頑張る様子に応援したくなります。……といっても、まあ、他の作品だって素晴らしいものばかりなんですけどね!

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER ―% AUDIENCE SCORE 91%
IMDb
7.8/10

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