
キューピッド
映画「キューピッド」の感想です。
映画「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」(2024)で知られるスコット・チェンバースによるホラー作品。
血は飛び交いますが、グロさはそこまでという感じ。完全にブラックコメディーでした。
本記事は2026年01月31日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
憎さあまって呼び出したのは死神……と、キューピッド!?
作品情報
あらすじ
黒魔術にハマっている高校生のフェイ。フェイは人気教師であるジョーンズに淡い想いを抱いていたが、ある日、学校のいじめっ子たちにひどい悪戯を仕掛けられる。ショックを受けたフェイは、激しい怒りにとらわれ、咄嗟に黒魔術の儀式を行った。フェイは儀式でキューピッドを召喚して、「この学校にいるみんなの愛を消滅させたい」と願うのだが――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
フェイ
(演:ジョージナ・ジェーン)
高校生。父親を亡くし、その後すぐに母親がクラスメイトの父親と良い仲になったことで、クラスメイトからいじめを受けるようになった。ジョーンズに淡い想いを抱いている。ひどい悪戯を仕掛けられたことをきっかけに、黒魔術でキューピッドを召喚。
ダンカン・ジョーンズ
(演:マイケル・オウス)
生徒たちからの人気が高い高校教師。ドレイクにアプローチをかけ、良い雰囲気になっている。
ヘレン・ドレイク
(演:アビ・キャソン・トンプソン)
高校教師。ジョーンズのことが気になっている。
マット
(演:アリ・バロウティ)
フェイの友人で、フェイに好意を抱いている。基本的にはずっとフェイの味方。
エリース
(演:サラ・T・コーエン)
イケイケ女子。曰く、父親が弁護士であり、教師たちへの態度も高圧的。いじめっ子グループのリーダー格。
キューピッド
(演:バオ・ティエウ)
フェイが召喚した悪魔的存在。
映画「キューピッド」の感想
映画「キューピッド」の感想です。めちゃくちゃ低予算という感じではあるけど、設定はなかなか良かったと覆います。
キューピッド=悪魔的存在
まず、キューピッドを悪魔的な存在として描いているのが興味深いところでもありました。
こういう、神話に出てくるような存在にはあまり詳しくないので、ちょっといろいろ調べちゃいました(笑)。冒頭、キューピッドとプシュケの話とか、ヴィーナスの嫉妬とかが出てきて、これはこのあたりの話を知っていたほうが絶対に面白いだろうなと思って。
神話系のお話だと諸説ありとなっていることもままありますが、まあ、ヴィーナスの策略でプシュケが亡くなってしまってキューピッドが闇堕ちするというのは、たぶん映画オリジナルの設定かな?
ちなみに、本作で監督を務めるのは「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」(2024)で主演を務めていたスコット・チェンバースでした。
空に浮かぶとCG、近くではおじさま
キューピッドの登場シーンも面白かったですね。
空に浮かんどるー!(笑)って。
めちゃくちゃCGというか、チープな演出だったし。でもって、普通に近付くと髪型ファンキーなおじさまという感じで、これまた面白かった。アップになったとき「え、サイド刈り上げてる!? ヘアスタイル格好良すぎない!?」ってなりました。
もうちょっとこう、なんかあったでしょうと。でも、考えてみたらキューピッドですもんね。神話の中のキューピッドって美男子というイメージですし、あの闇堕ちメイクみたいなのが剥がれ落ちたら「きっとイケメンなんだろうな……」と思わせるのは妥当といえば妥当なのかも。
愛を弄ぶ奴ら
劇中のキューピッドは「愛を弄ぶ奴ら、けしからん!」という感じだったみたいですけど、愛を弄ぶということの定義はいまいちわかりませんでした。
冒頭に登場した娘さんも、不倫をして母親を捨てた父親を憎んでのことだったし、主人公のフェイもひどいいじめに遭ったことによる復讐のつもりでしたしね。少なくともこの2人は愛を弄んだという感じはしませんが、それでもキューピッドのターゲットになっているあたり、規則性があるのかないのか。
そもそも、愛を理由にリベンジしようとするという考え自体が、愛を弄ぶ判定になるということなんでしょうかね。都合良く愛を口にするな! 的な。そりゃあ、死ぬ覚悟でタスクに挑んだプシュケに比べたら、どんな人も真実の愛を語る資格はないのかもしれませんけども。
最悪な学校の対応
ちなみに、いじめに対する学校の対応が最悪すぎて笑っちゃいました(笑)。いや、笑い事ではないんだけど。
いじめっ子グループのリーダー格であるエリース。のちのち、彼女には彼女なりの理由があったということが明らかになるんですが、だとしても、フェイ自身には関係のないこと。まあ、彼らはまだ若いし、完全に無関係として見られないのはわからないでもないけれど。
だとしても、ジョーンズに対するフェイの恋心を利用したり、上半身裸の写真を校内にばら撒いたりするのって相当ヤバい。特に後者ね。こんなことをされたら、もう一生外を出歩けなくなってもおかしくない。……のに、ですよ。
あの校長氏、まさかの「ディテンション(罰)として、中止になったパーティーの後片付けをするように」と、いじめっ子たちと同等のディテンションをフェイに与えるだけでなく、同じ空間に押し込める! こいつら、フェイがつい手を出してしまったからって、喧嘩両成敗な雰囲気に持っていこうとしてない? と。
エリースが「こいつが先に始めた!」と訴えるシーンなんて、「いやいや、先に始めたのはどう考えてもお前だろ(笑)」と思ってしまいましたね。いじめっ子の理論はわからんもんです。
で、学校の対応も最悪なら、母親も最悪でした。
フェイは母親関連でいじめを受けるようになったんですが、それを突きつけたフェイに対して、謝るでも寄り添うでもなく「あなたも前に進まないとね」的なことを言ってスルー。ちょっとしか出番がなかった母親ですが、めちゃくちゃイラッときました(笑)。
エリース役のサラ・T・コーエン
あと、いじめっ子エリース役のサラ・T・コーエンがとても良かったですよ。
これがね、演技とは思えないほど自然で、見ているだけでものすごく腹が立つ! クロエ・グレース・モレッツ主演の「キャリー」(2013)でのポーシャ・ダブルデイにも思ったことなんですが、(演技で)いじめっ子がちゃんといじめっ子してくれると、それだけでだいぶ映画の世界観に没入することができます。
エリースには何度「こいつぅ……!」と思ったことか。大袈裟というわけではないのに、表情や仕草、すべてが腹立たしく感じるというね。
ちゃんとバレンタインの日
Xデー(?)がバレンタインの日というのも、ちゃんと反映されていました。
スプラッターはスプラッターでも、人体がクッキーの型でくり抜かれていたり、バラの花束が無理矢理口に突っ込まれていたり。下手なB級映画とかだと「この設定にした意味ある?」みたいなものも少なくない印象でしたが、さすがスコット・チェンバース。設定は十分に活かしていたと思います。
まあ、愛を司るキューピッドがテーマですもんね。
キューピッドはバレンタインのシンボルでもありますし、ふっくらした赤ちゃんなイメージではあるけれど、神話の中では大人の男の姿を取っていたりもする。バレンタイン×キューピッド、イイね!
映画「キューピッド」が好きな人におすすめの作品
映画「キューピッド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ディアボロ 世界一呪われた事件(2017)
- マッド・マウス ~ミッキーとミニー~(2024)
- ザ・ウォード/監禁病棟(2010)
- ハイルシュテッテン ~呪われた廃病院~(2018)
映画「キューピッド」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年01月31日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:スプラッターだけどグロさは少々
基本的にはスプラッター映画なので、血とか出ても平気! という人向けではあると思いますが、それにしてはグロさは少ないほうだと思います。グロさが少ないと言うとちょっぴり語弊があるかもしれないけど(笑)、痛々しさは少なめといった感じ。
グロすぎるのは厳しい! という私でも楽しく観られました。スコット・チェンバースによる作品だというのも大きかったかな?
Rotten Tomatoes
Tomatometer ―% Popcornmeter 12%
IMDb
3.5/10
Filmarks
2.6/5.0


