
テルマエ・ロマエ
「テルマエ・ロマエ」の感想です。
映画「ショウタイムセブン」(2025)などで知られる阿部寛主演の作品。
以前にも一度観たことはあったんですが、地上波で放送されるということで(ちょっと前ですが)改めて鑑賞しました。やっぱり相変わらず面白いですね!
もうね、キャスティングが最高!
本記事は2025年12月26日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
古代ローマの浴場と日本の風呂、そして我々は顔平たい族。
作品情報
| タイトル | テルマエ・ロマエ |
| 原作 | テルマエ・ロマエ/ヤマザキマリ著 |
| ジャンル | コメディー、ヒューマン、SF、ファンタジー |
| 監督 | 武内英樹 |
| 上映時間 | 108分 |
| 製作国 | 日本 |
| 製作年 | 2012年 |
| 公開年 | 2012年 |
| レイティング | G |
| 個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
時はハドリアヌス帝時代――古代ローマ。浴場設計技師のルシウス・モデストゥスは、新たな流行についていけず、職を失ってしまう。気分転換のために友人と浴場を訪れたルシウスは、悩んでいるうちに排水溝へと吸い込まれ、現代の日本へタイムスリップ。そこには顔平たい族がいて――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ルシウス・モデストゥス
(演:阿部寛)
古代ローマ人で、浴場専門の設計技師。古代ローマの浴場に対する流行を理解できず職を失うも、現代日本の風呂を参考にすることで評価を上げていく。
山越真実
(演:上戸彩)
現代日本で、事あるごとにルシウスと遭遇する女性。漫画家志望だが、なかなか芽が出ずにいる。ルシウスに惹かれ、ラテン語を猛勉強し習得。
ハドリアヌス
(演:市村正親)
ローマ皇帝。賢帝だが、優れた建築家でもある。
ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス
(演:北村一輝)
ハドリアヌス帝の養子で、次期皇帝候補のひとり。女癖が悪い。
アントニヌス
(演:宍戸開)
ルシウスが信頼を寄せる次期皇帝候補のひとり。ルシウスに協力的。
映画「テルマエ・ロマエ」の感想
映画「テルマエ・ロマエ」の感想です。主人公の真実さん、実は天才では……? と思っている。言語能力が高い。
みんな古代ローマ人すぎる
まず、キャスティングね。
これがとても良いですよね。
阿部寛に北村一輝、市村正親、宍戸開。日本人なのにちゃんと古代ローマ人に見える(笑)。いや、そもそも古代ローマ人ってなんなんだよという話ではあるんですが「わかる!」ってなるんですよね。
この「わかる!」っていうのがすごい。
エキストラは外国人
それだけでなく、個人的に好きだったのはエキストラはしっかり外国人の方が演じていること。通りすがりの人だったり、ちょっとした会話を交わす人だったり。「ちょっとした会話を交わす人」はアフレコで声を当ててあって、この小賢しい演出(※褒め言葉)も好きだったりします。
ちなみに、
前作ではイタリア最大の映画撮影所チネチッタにある古代ローマの巨大オープンセットで、現地のエキストラ1000人に協力してもらいながら、壮大なスケールをいかした撮影を敢行した。
とのことらしく、現地のエキストラ、まさかの1,000人! そりゃあすごいわ、ですね。
誇りは立派だけど夫としては……
また、ルシウスの浴場建築に対する情熱は目を見張るものがありました。
すごいですよね。今、この時代に、このような熱量で仕事をする人がどれだけいるのか。少なくとも、自分はこうはなれないなと思ってしまう。それは言い換えると、もっと他に大事なものがあるということで、何に重きを置くかというだけのことなんですが、それでもやっぱりルシウスはすごい男です。
ただ、じゃあ夫としてはどうなのか。
劇中、ルシウスは愛する妻に不倫されるという展開になります(漫画にはもっと詳しく描いてあったっぽい)。相手が相手なのでイラッとするところではありますが、ワーカホリックなルシウスが無自覚に妻を後回しにしていたのだろうと容易に想像できて、つらいところでもありました。たぶん、「常に」妻は二番目だったのでしょうね。
当然、ハドリアヌス帝のことも優先するでしょうから、なんなら二番目ですらなく、三番目、四番目になっていた可能性も高い。
時代が時代なので仕方ないかもしれませんが、時代的には「女は子を産む必要がある」と考えられていたのではないかなとも思うし(古代ローマにはあまり詳しくないので、なんとも言えないところですが)、常に後回しにされ、子作りにも協力的でないとなれば、妻さんの気持ちもわからなくはない。だとしても相手を選べよー! とはなりますが(苦笑)。
夫としてはまだまだなルシウス。まあ、だからこそ真実が好意を寄せていても不快感が少ないというのはありますね。
ラテン語を習得する真実さん
そして、個人的に「この子、できる……!」と思ったのは、ルシウスのことを理解したいがあまり、ラテン語を習得してしまうところ(笑)。これがまた、何事にも一生懸命で可愛いんですが。
ラテン語って、そんなに簡単に習得できたっけ?
いや、これはツッコんでいるとか、小馬鹿にしているとかではなく、単純にすごいなと思っていて。ペラペラじゃないにしろ、意思疎通可能なレベルまで持っていくには相当な努力が必要だったはず。
誰に認められずとも、漫画家になるため、たったひとりで頑張り続けていた真実さん。きっと彼女は努力の才能があるのだなあと思いましたね。一生懸命になれる人ってすごい。
外国の人はどう見ているのか
というわけで(?)、全体的には面白かった。日本人としては。
これ、外国の人たちはどう見ているんでしょうかね?
例えば、外国で日本の歴史に触れる映画をコメディー調でやっていたらちょっと微妙な気持ちになる人はいそうだし。もちろん、どういう描かれ方をしているか、つまりリスペクトを感じられるかどうかというのも重要でしょうけど、純粋にストーリーを楽しめるのかというところが気になります。
それに、いくら(日本人にしては)お顔が濃いからといっても、日本人がローマ人を演じるのに違和感はなかったんだろうかとか。完全にファンタジーだ!(だからかまわない) と割り切れるものなのかなあ。
日本人からすると、大満足の出来でしたけどね。
映画「テルマエ・ロマエ」が好きな人におすすめの作品
映画「テルマエ・ロマエ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 湯道(2023)
- 温泉シャーク(2023)
- こころの湯(1999)
映画「テルマエ・ロマエ」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2025年12月26日)。レンタル作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
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まとめ:何も考えずに観られる
難しいことは考えず、サクッと観られるのが本作の良いところ!
キャスティングが最高で、何度観ても観飽きない。ルシウスと真実さんの関わり合いがとても爽やかで面白かったです。
クスッと笑えて良き!
Rotten Tomatoes
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IMDb
6.4/10
Filmarks
3.5/5.0

