
アナベル 死霊館の人形(字幕版)
「アナベル 死霊館の人形」の感想です。
映画「死霊館」(2013)の続編ではありませんが、スピンオフ的な作品で「死霊館」ユニバースの二作目。「死霊館」でも登場したアナベル人形についてのお話です。
面白かった! 人形ってやっぱり不気味な一面も持っているよねという。
本記事は2025年11月07日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
引っ越した先でもついて回る――アナベルからは逃げられない。
作品情報
| タイトル | アナベル 死霊館の人形 |
| 原題 | Annabelle |
| ジャンル | ホラー |
| 監督 | ジョン・R・レオネッティ |
| 上映時間 | 99分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2014年 |
| 公開年(米) | 2014年 |
| レイティング | PG12 |
| 個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
第一子の出産を控え、幸せいっぱいのジョンとミア。ある日ジョンは、見つけたアンティーク人形をミアにプレゼントする。人形好きのミアは喜んだ。その日の夜、隣人のヒギンズ夫妻が何者かに襲われ命を落とす。ジョンが様子を見に行っている間に、家に潜り込んでいた犯人にミアも襲われた。犯人の女は家の一室に立てこもり、ジョンからのプレゼントだった人形を腕に抱いて自害したという。一命を取り留めたミアに頼まれ、ジョンは人形を捨てた。さらに、気分を変えるため引っ越しも決めた。ところが、引っ越した先で荷解きをしていると、箱の中から捨てたはずの人形が出てくる。そして、アナベルの誕生秘話が語られる――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ミア・フォーム
(演:アナベル・ウォーリス)
ジョンの妻で、リアの母親。人形好きで、一度捨てたアンティーク人形が戻ってきた時も「過去を乗り越えるため」と大事にしようとする。
ジョン・フォーム
(演:ウォード・ホートン)
ミアの夫で、リアの父親。研修医。事件後、出不精になった妻を気に掛けている。
ペレズ神父
(演:トニー・アメンドーラ)
ジョンとミアが通う教会の神父。つらい思いをしたミアのことを気に掛けている。
エブリン
(演:アルフレ・ウッダード)
ジョンとミアが引っ越した先の近所にある書店の店員。ミアに親身に寄り添い、リアの世話も買って出る。
映画「アナベル 死霊館の人形」の感想
映画「アナベル 死霊館の人形」の感想です。もしかしたら冒頭が一番怖かったかも! な作品。「死霊館」より好みでした。
悪魔……かと思いきや人間だった!
冒頭、ジョンとミアの隣人であるヒギンズ夫妻が何者かに殺害される。
(悲鳴が聞こえた気がしたので)夫ジョンが様子を見に行っている間に、フォーム家に潜り込んだ何者かにミアが害されるという筋書きでしたが。
これ、とても良かったし怖かった。
犯人が男女2人なんですけれど、ホラー映画だという先入観で「何か得体の知れないものが家に入って来ている」と想像してしまったんですよね。ミアの後ろをフッと横切るシーンとかもろそんな感じの演出でしたし。で、さらに「女の形をした何かだ」と思わせる演出が続いて。そのあとにその何者かが現れた時の「えっ、男!?」という驚きはすごかった。
まあ、正確には女のほうは悪魔に憑りつかれていたわけですが。悪魔的な何かだと思っていたら、人間の男だったときの怖さ。男のほうはたぶん純粋に悪魔崇拝をしている人ですよね。「に、に、人間ー!?」ってなってしまって、そんな自分の反応がちょっとおかしくもありました。
考えてみれば「死霊館」でも人に憑りついていましたしね。驚くほどのことでもなかったはずなんですが。
戻ってくる人形
犯人のひとりである女が自害する際に抱いていた人形、これがのちのアナベル人形ですね。
いわゆる「いわくつき」となってしまった人形を捨ててくれるよう、ジョンに頼むミア。それを忠実に実行したはずのジョンですが、引っ越した先でなぜか箱から出てくるという。あんなにでかい人形がうっかり入ってしまうわけはないだろうに(笑)、なんとなくスルーしてしまうフォーム夫妻。
この捨てても戻ってくる人形って、メリーさん味があってとても怖い。小学生ぐらいの頃、このメリーさんの怪談を誰かに聞かされて、ただただ怯えていたことを思い出します。なんなら今でもちょっと怖い。ホラー映画とかは大好きなんですけどね(でもお化け屋敷は大の苦手なのでやっぱりビビり)。
人形が直接何かするわけではない
先述したようにメリーさん味があるアナベル人形ですが、メリーさんのように声を出したりだとか、動いたりだとかはしないんですよね。それがなおのこと不気味さを際立てているんですけれど。
そう、このアナベル人形が動いて直接危害を加えてくるとかは一切ない。気付いたらそこにいるという感じが、嫌な想像を掻き立ててくれます。カメラがふっとアナベルを映し出すと「えっ、アナベルこっち見てるじゃん!」みたいな。
ホラー映画において、想像する余白を残しておくのって大事なんだなと思います。人間の想像力ってすごいですもんね。いくらでも嫌な想像ができちゃう。
悪魔には悪魔のルール
で、本作を鑑賞していて面白いなと思ったのは、悪魔には悪魔のルールがあるらしいところ。
なんでもありやん! みたいな最強(最恐)悪魔も大好きなんですけど、人間にとってはまったく馴染みのない独自ルールに縛られている悪魔も好き。本作で言うと、魂を取るなら相手が了承してからでなければならないという。
当然、簡単に「いいよ」と言うわけはないので、あの手この手で精神を弱らせてくる悪魔。二転三転、とまではいかないまでも、退屈しない展開の連続で観やすかったです。
神父は出てくるが……
ちなみに、本作にはウォーレン夫妻は登場しません(確かその存在だけはにおわされていたかな?)。代わりに神父が登場するので、この神父が活躍するのかと思いきやそれもない。
対悪魔なのにメインが神父じゃないのが良いですよね。助言はもらいつつ、実際に対峙したのはただの一般人という。教会に通うぐらいだから、みんな信仰心はそれなりにあるのだろうけど。神父の油断を見ると、いかに神父と言えども「こんなにやべー悪魔」には出会ったことがなかったんでしょうね。
そりゃそうだ。
悪魔は人間の魂を欲しているだけなのか
あと、個人的に一点だけめちゃくちゃ気になったところがあって。
極力ラストのネタバレは控えたいので詳細はちょっとぼかしますが、悪魔は特定のある人物の魂を欲していたというわけじゃなかったのでしょうかね。
悪魔にも好みとかがあって、この人の魂は欲しいけど、あの人のはそうでもない、みたいなこともあるんじゃないかと思う。それで、今回はある人物の魂が狙われていたわけだけど、そうすると終盤の展開が一部モヤモヤします。「あなたの判断、それは正しいの?」という。悪魔の欲しているものが正確にわからないうちから、随分思い切った行動に出たなという感じでした。
そういう意味では、ラストがいまいちでしたね。
映画「アナベル 死霊館の人形」が好きな人におすすめの作品
映画「アナベル 死霊館の人形」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- チャイルド・プレイ(2019)
- スクリーム(1996)
- サンクスギビング(2023)
- ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023)
映画「アナベル 死霊館の人形」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2025年11月07日)。レンタル作品等も含まれます。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
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まとめ:結論、人形はなんでも怖い
もうね、人形というだけで怖いし、不気味。
あの妙に整った隙のない感じがそう思わせるんですかね。日本人形も怖いし、フランス人形も怖い。それを一般人がどうこうしなければいけないなんて恐ろしすぎます。
というか、ということは、メリーさんも悪魔が憑りついているんじゃ? と思ったり。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 28% Popcornmeter 35%
IMDb
5.5/10
Filmarks
3.3/5.0



