
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」の感想です。
……正直、今さらって感じですね。「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」(2025)のほうの感想を先に書いていますし(笑)。
こちらも劇場で観て、さらに地上派でも観たんですが、内容を思い出しながら書いていこうと思います。大好きなので!
本記事は2025年08月07日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
夢から醒めるには――。
作品情報
タイトル | 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 |
原作 | 鬼滅の刃/吾峠呼世晴著 |
ジャンル | アニメ、ファンタジー、アクション |
監督 | 外崎春雄 |
上映時間 | 117分 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020年 |
公開年 | 2020年 |
レイティング | PG12 |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
鬼殺隊士の炭治郎は、同期の善逸、伊之助と共に、多数の乗客が行方不明になっているという列車に乗り込んだ。そこにいたのは、炎柱である煉獄杏寿郎。そこに鬼が現れ、炭治郎たちは煉獄の強さを目の当たりにする。しかし、隊士4人は下弦の鬼の血鬼術で眠らされ、それぞれ夢の中に閉じ込められてしまい――。
主な登場人物
(敬称略)
竈門炭次郎
(声:花江夏樹)
代々炭焼を務める家系の長男。鬼に家族を奪われ、唯一残った妹も鬼化してしまったので、妹を生かす手段として鬼殺隊に入る。「水の呼吸」の使い手。
我妻善逸
(声:下野紘)
「雷の呼吸」の使い手。臆病なところがあり、過度なストレスがかかると気絶するように眠り、眠ったまま戦う。炭治郎の同期。
嘴平伊之助
(声:松岡禎丞)
「獣の呼吸」の使い手。普段はイノシシの被り物をしている。炭治郎の同期。
煉獄杏寿郎
(声:日野聡)
炎柱で、「炎の呼吸」の使い手。正義感が強い。無限列車の中で出会った炭治郎を気に入る。
魘夢
(声:平川大輔)
鬼。下弦の壱。血鬼術を使い、炭治郎たちを夢の中に閉じ込めたまま殺そうとする。
猗窩座
(声:石田彰)
鬼。上弦の参。紅梅色の短髪と全身に入れられた紋様のようなものが特徴。
映画「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」の感想
映画「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」の感想です。初めて観てからしばらく経った今でも、印象的なシーンをはっきり思い出せる魅力的なアニメ映画。
映像がとにかく綺麗
まず、TVアニメシリーズにも映画にも言えることですが。
「鬼滅の刃」の映像はとにかく綺麗。
正直、TVアニメからの劇場版ということで相当期待値が上がっていたと思うんですよね。「社会現象か!?」っていうぐらい話題になったアニメでしたから。そこをなんなくクリアしてくるレベルの高さ。
期待以上のものを見せてくれた、という感覚でした。本当に拍手を送りたい気持ちでいっぱい。
セリフの言い回しが最高
で、本作の何が好きだったかって、登場人物たちのセリフの言い回し。まあ、ここら辺は原作に忠実に従ったというところもあるんでしょうが。だとしても、声優さんたちの迫真の演技と相俟って、ただ文字で見ていた時よりもずっとグッと気持ちが入り込みましたねえ。
個人的に、特に好きだったのは、炭治郎の「言うはずがないだろう、そんなことを。俺の家族が!」という場面。
普通の文章にするとしたら「俺の家族がそんなことを言うはずがないだろう」。そこをあえて全部バラバラにして「言うはずがないだろう、そんなことを。俺の家族が!」にしている。あのシーンでもう本当にダメだった。号泣です、号泣。
「鬼滅の刃」って、基本的にセリフ回しや言葉の表現がとてもうまいんですよね。繊細というか。まあ、「全部説明してくれるなあ(笑)」みたいなところもあるけど。だから子どもにも人気があるんだろうし。吾峠先生、本当に尊敬です。
煉獄杏寿郎、20歳
っていうか、考えてみたら、煉獄さんってこの時点で弱冠ハタチなんですよね。
大正時代の出来事なので今とは感覚が多少違うにしても、まだまだ若い。それであの活躍。下の者を成長させなきゃという責任感と使命感、そして正義感。
個人的に煉獄さんがすごいなと思うのは、根からの正義の人であるということ。
というのも、煉獄さんって「陽の人」という感じがしません? 父親は元柱で、母親を亡くしているとはいえ、鬼にやられたというわけでなく、温かい記憶が残っている。他の柱にありがちな身近な人を鬼に奪われたりといった理由なく、鬼殺隊に入り、努力を重ねて柱にまでなっているんですよね。その点は確か蜜璃ちゃんもそうだけど、蜜璃ちゃんの場合は特異体質のせいで自己肯定感最低極まれり、みたいなこともあったと思うので。
すごいですよねえ。
こう、なんの見返りもないのに「強い者が弱い者を守るのは使命である」を地でいけるの。煉獄さんは、他の柱たちと一線を画しているというか、完全にタイプが違うなと思います。
過ごした時間の長さじゃない
炭治郎や善逸、伊之助、煉獄さんを見ていて感じること。
それは、過ごした時間の長さじゃないんだなって。
出会ってすぐ、煉獄さんは炭治郎を認め、気に入ってくれているし。炭治郎たちも、煉獄さんの圧倒的な力を目にして尊敬するようになった。
過ごした時間の長さは確かに大事かもしれないけれど、それだけじゃないということもよくわかります。炭治郎とか善逸とかは割と簡単に人のことを好きになりそうだけど(失礼)、特に伊之助。伊之助が他人を認めるのってすごいよねえと思う。野生の勘で「勝てない」と思ったみたいな感じなのかな。
なににしても、煉獄さんは炭治郎が鬼殺隊士として生きていくうえでの指標みたいなものになってくれましたね。
堂々と踏み抜いていく炭治郎
そして、本作を語るうえで欠かせない猗窩座。
原作履修済みの人間からすると「猗窩座の嫌なところ踏み抜いて行くなあ、炭治郎ってやつぁ!」って感じなんですが(笑)、まあ、間違ったことは言っていないよねと。
ちなみに、アニメ及び劇場版しか興味ないよという人は、「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」(2025)を観たあとにもう一度本作に戻ってくると、また違った感覚? 感動? を味わえるかもしれません。
この辺で炭治郎がノンデリ扱いされることもしばしばなんですが、個人的には声を大にして言いたい。炭治郎は! ちゃんと空気を読んだうえで! ノンデリになることもあるのだと! 基本は「人には人の事情があるのだから、むやみに触れるな」というスタンスだと思います。「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」の感想でも書きましたが。アオイちゃんとかには優しいし。
漫画で結末がわかっていても……
さらに、本作の何がすごいかって。
漫画で結末がわかっていても「ワンチャン、これ途中で変えてくるんじゃないか?」という臨場感があるところ。何をとは申しませんが(ネタバレになるので)。まあ、ここでネタバレを控えても、そもそも知っているよ! っていう人が大半だと思いますが。SNSなどで本作の結末を漏らしている人は大勢いますし、「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」を語ろうと思ったら無視できない過去ですしね。
猗窩座が現れた時の絶望感ったらないですよね。
楽曲も素晴らしい
最後に、映像だけでなく楽曲も素晴らしいということは言っておきたい。
主題歌であるLiSAさんの「炎」とかね。エンドロールで聴いただけでうっすら覚えられる切なくキャッチーなメロディー。映画の内容にぴったりの歌詞でもありました。
確か「竈門炭治郎のうた」のアレンジver.も流れていたと思うんですが、あれも本当に良い。TVアニメの時と同様、流れるタイミングが完璧。
個人的には、「はい、今泣いてください!」みたいな演出があると涙が引っ込んでしまいがちなんですが、こと「鬼滅の刃」に限っては「泣かせていただきますぅ!」ってなる(笑)。中川奈美さんの透き通った声が涙を誘うんですよね、これがまた。
泣きたいときとかに、あえてヘビロテしたくなります。
映画「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」が好きな人におすすめの作品
映画「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 劇場版 呪術廻戦 0(2021)
- 劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024)
- 銀魂 THE FINAL(2021)
- ONE PIECE FILM RED(2022)
まとめ:好きなアニメ映画はたくさんあれど……
好きなアニメ映画も、映像が綺麗だなと思うアニメ映画もたくさんありますが、もしかしたら過去に観てきた作品の中で一番映像が綺麗かもと思う作品でした。
原作履修済みでも楽しめるし、おそらく上がりきっていた期待値を超えてきた感じ。
これはもう定期的に観たくなりますね。内容が重いので、ちょっと間を置いて定期的に(笑)。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 98% Popcornmeter 99%
IMDb
8.2/10
Filmarks
4.0/5.0