
ストレンジャー・コール
「ストレンジャー・コール」の感想です。
映画「スクリーム」(1996)とか「フィアー・ストリート Part 1:1994」(2021)とか、ああいう高校生が大変な目に遭う感じの映画に近かったかも。雰囲気としては。
でも、個人的にはちょっと盛り上がりに欠けていたかなという印象でした。
本記事は2025年06月10日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
非通知で電話をかけてくる不審な男――さて、どこにいる?
作品情報
タイトル | ストレンジャー・コール |
原題 | When a Stranger Calls |
ジャンル | ホラー、スリラー、サスペンス |
監督 | サイモン・ウェスト |
上映時間 | 87分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2006年 |
公開年(米) | 2006年 |
レイティング | ― |
個人的評価 | ★★★☆☆ |
あらすじ
人里離れたロサンゼルスの外れにある豪邸に、ベビーシッターとしてやって来た女子高生のジル。家主の夫婦が出掛ける際、2人の子どもはすでに寝ており「起こさないで」と指示される。ジルは何もせず、ただそこにいればいいだけのはずだった。しかし、留守番をしていた彼女のもとに、非通知で不審な男から電話がかかってきて――。
主な登場人物
(敬称略)
ジル・ジョンソン
(演:カミーラ・ベル)
普通の女子高生。友人と浮気をした恋人と距離を置いている。
ティファニー
(演:ケイティ・キャシディ)
ジルの恋人ボビーの浮気相手。曰く、酔っていてキスをしただけだとか。
ボビー
(演:ブライアン・ジェラティ)
ジルの(元)恋人。ジルの友人であるティファニーとキスをしたのがバレ、距離を置かれているが、寄りを戻したいと奮闘している。
スカーレット
(演:テッサ・トンプソン)
ジルの親友。ジルを心配しつつも、ティファニーと仲直りさせようとしている。ただし、ボビーと寄りを戻すのには反対している。
ベン・ジョンソン
(演:クラーク・グレッグ)
ジルの父親。ボビー関連のことで長電話を繰り返していたジルを叱る。
映画「ストレンジャー・コール」の感想
映画「ストレンジャー・コール」の感想です。正直、ホラーやスリラーとするには、ちょっぴり物足りなさがあったかなという印象でした。
盛り上がりに欠けていた
正直なところ、ホラーやスリラーとしては、いまいち盛り上がりに欠けていたかなあという印象でした。
というのも、物語の大半は、正体不明の男から何度もかかってくる電話に怯え、家の中を右往左往するジルの様子が映し出されているだけ。「何が起きるの?」から「ビビらせるだけビビらせておいて何も起きなかった……」というのが続くんですよね。
一度なら良いけど、二度目以降は「またあ?」となってしまう。
でもなかなかの怖さ
ただ、その分、いざ異変が起きた時にまあまあ怖くはあります。
だって、結局何も起きない状況が続いていると、警察同様「これ、なんだかんだ悪戯ってオチでは?」とこちらも思ってしまうから。浮気されたとはいえ、距離を置いている恋人には寄りを戻そうと言われているし、恋人の浮気相手であり、ジルの友人でもあるティファニーは勝手に家に入ってくるし(笑)。
悪戯と称する嫌がらせをしそうな人間が多数いるのも、割とポイント高い。
ジルの親友スカーレットも、怪しいと言えば怪しいですよね。ティファニーとは仲直りさせようとするのに、ジルの恋人ビリーと寄りを戻すのは反対って、結構矛盾しているように見えます。
つまり、こういうこと。
疑おうと思えばなんでも怪しく見えるんだなって。
ジルは普通の女子高生
そして、本作の良さは他にもあります。
それは、ジルが普通の女子高生だったこと。
いや、当たり前じゃん? ではあるんですけど。でも、例えば「スクリーム」(1996)の主人公シドニーとか。あれも、まあ、普通の女子高生と言えば女子高生なんだけど、それでもやっぱり強いなって思うんですよね。私からしたら。
ところが、このジルときたら。
震えながらいろんな人に電話をかけて、つながらなかったらとりあえず警察にTEL。警察にやることを指示された時も「そんなの無理ですぅー」と一度は拒否する。やらなければいけないとわかっていても。これがリアルな女子高生って感じ(褒め言葉)。
一般的なスリラー映画を観ていて、あれはあれで最高に面白いんだけど、いつも思っていたんですよね。「これ、私だったら一瞬でやられているな」って。ジルからは本当にやられてしまうのではないかという、ある意味リアルな弱々しさしさが感じられて良かったです。
珍しい展開(犯人像)
また、犯人をここで名言することはしませんが、そのあたりも割と珍しい展開だったように思います。一般的なホラー、スリラー映画とは少し違うというか。
いや、でも、こちらのほうが圧倒的に怖いよねとは思う。
子どもたちは添え物
ちなみに、子どもたちは完全に添え物扱いでした(笑)。
家主夫婦が「子どもたちはもう寝ているから、絶対に起こさないでね」と言って出かけて行くから、その辺も「あれれー? なんかおかしいぞー?」ってなっていたんですが、たぶんミスリード的なあれだった(笑)。ホラー映画を観すぎて、映画「バイオレント・ナイト」(2022)のようにグロver.ホーム・アローンが展開されるんじゃないかとドキドキしちゃいましたね。まさか子どもたちが犯人か!? って。んなわけなかった(笑)。
ホラー映画脳になっちゃうのも困りものですね。
あ、「バイオレント・ナイト」の子どもは普通に良い子なので、悪役ではないんですが。
映画「ストレンジャー・コール」が好きな人におすすめの作品
映画「ストレンジャー・コール」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ゴシカ(2003)
- 暗闇にベルが鳴る(1974)
- 夕暮れにベルが鳴る(1979)
- 悪魔の棲む家(1979)
まとめ:物足りないのに怖い不思議な映画
どこか物足りないのに、なかなかの怖さがある映画でした。
たぶん、一般的なホラー映画よりリアルさがあったからかな? あのあと、ボビーと寄りを戻さないことを切に願う(笑)。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 8% Popcornmeter 43%
IMDb
5.1/10
Filmarks
2.7/5.0