グリンチ (字幕版)
クリスマス映画といえば、何を思い浮かべるでしょうか?
「ホーム・アローン」? 「グレムリン」? 「ラブ・アクチュアリー」? 「ホリデイ」? ――まあ、いろいろありますが、個人的にはこの「グリンチ」も忘れてはいけない作品のひとつだと思います。
内容的にも、家族一緒に観られるのが◎!
本記事は2025年01月12日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
意地悪おじさま、登場!
作品情報
タイトル | グリンチ |
原題 | The Grinch |
原作 | いじわるグリンチのクリスマス/ドクター・スース著 |
ジャンル | ファミリー、ファンタジー |
監督 | ヤーロウ・チェイニー、スコット・モシャー |
上映時間 | 85分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
山の上の洞窟で暮らしているグリンチ。相棒の犬マックスと共に過ごすが、孤独を感じていたグリンチは、山麓の村人たちから「クリスマス」を盗む計画を立てるのだった――。
登場人物
(敬称略)
グリンチ(声:ベネディクト・カンバーバッチ)
山の中の洞窟で孤独に暮らしている。捻くれた性格で、クリスマスシーズンに楽しそうにしている村人たちから「クリスマス」を盗むことを決意。
シンディ・ルー(声:キャメロン・シーリー)
グリンチと出会った少女。物怖じせず、グリンチに接する。
映画「グリンチ」の感想
映画「グリンチ」の感想です。クリスマス映画といえば、「ホーム・アローン」(1990)などと一緒に必ず挙がるタイトルのひとつでもありますね!
グリンチ=おじさま
「クリスマスなんて大っ嫌いだ!」
などと言っているグリンチ氏ですが、実は53歳というおじさま(笑)。
それで「あいつら幸せそうにしているから、『クリスマス』を盗もう!」と、なんやかんやで町中のクリスマスツリーやクリスマス飾りを盗みだすという暴挙。
個人的には「ここまでやらかしたら、普通はもう謝っても駄目やろな……」などと、途中まではいたたまれない気持ちで観ていました。
グリンチというデフォルメされたキャラだからこそ許される行動でした。ファンタジーで良かった……!
捻くれ者になった理由
実は、絵本「グリンチ」を原作とした作品はもうひとつあります。というか、こちらのほうが先に公開されている。
そう、実写版です。
主演ジム・キャリー。
このグリンチが捻くれ者になった理由ですが、個人的には、圧倒的に実写版のほうが「そりゃ、まあしゃあねえな……」となる内容でした。
それに対して、アニメ版はいまいち納得しづらいというか、「可哀想は可哀想だけど、そりゃあ八つ当たりやで……」という反応になってしまう。孤児院で育ち、クリスマスの日に幸せそうにしている人たちを見て、孤独を感じていたからって……。
原作は未読なので、ザッと調べてみたところ、絵本のほうでは理由については特に語られないらしい。
正直、もう少しグリンチの過去について触れてくれたほうが、感情移入しやすかったかなと思います。
可愛らしいデザイン
と、過去についてはこんな感じですが、グリンチのデザインはとっても可愛かったですね。
なんていうか、毛の先までしっかり描かれている感じで、ふさふさの毛並みが綺麗だった。
マックスとかフレッドとか、動物たちも愛らしかったですしね。
このあたりは、満足感が高かったです。
「何歳からでも遅くない」
グリンチを見ていると、やり直すのに年齢は関係ないのだと思うことができました。
だって、グリンチは53歳。
私自身、あまり年齢を気にするタイプではないんですが、それでもまあまあ良いお年です。でも、子どもに助けられ、反省し、さらにまた子どもに村人たちとの仲を取り持ってもらって、どうにか立ち直る。
な、情けない……! のは事実ですが、きっとそれでいいんですよね。
そもそも、53歳。
人間として見たら、(病気をしないでずっと健康でいると仮定すると)あと2、30年ほどは生きなければならないわけで。20年といえば、生まれたばかりの赤ん坊が成人する期間と同等です。
なら、それが何歳であっても「やり直したい」と思ったその時が、やり直し時なんでしょう。
大事なのは環境
で、この作品を観ていて思ったのが、人の性格を形成するのに環境って本当に大事だよなと。
今でこそ捻くれ者のグリンチですが、これまでの人生で、誰かひとりでもグリンチに寄り添う人がいれば――あるいは、せめて寄り添う言葉のひとつやふたつかけた人がいれば、もう少し穏やかな性格になっていたかもしれません。
まあ、そのおかげでシンディ・ルーたちと仲良くなれたということもあるので、複雑なところですが。
でも、全体的には優しい感じのお話で良かったです。
映画「グリンチ」が好きな人におすすめの作品
映画「グリンチ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993)
- フランケンウィニー(2012)
- トロールズ(2016)
- シュレック(2001)
まとめ:クリスマスの良いお話
クリスマスに観るにはちょうどいい、素敵なお話でした。
ツッコミどころは多々ありつつも、良い感じにまとまっていたと思います。ファンタジーな展開なので、家族一緒に観られるファミリー映画としても良さそうです。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 60% AUDIENCE SCORE 53%
IMDb
6.4/10