
クワイエット・プレイス 破られた沈黙 (字幕版)
「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」の感想です。
映画「クワイエット・プレイス」(2018)の続編で、アボット家族が引き続き頑張るお話。
個人的には前作のほうが好みだったんですが、今作では子どもたちが活躍するので、また違った緊張感がありました。イライラしたし(笑)、ドキドキもした!
本記事は2025年06月11日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
友人エメットがものすごく頑張るお話。
作品情報
タイトル | クワイエット・プレイス 破られた沈黙 |
原題 | A Quiet Place: Part Ⅱ |
ジャンル | ホラー |
監督 | ジョン・クラシンスキー |
上映時間 | 97分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2020年 |
公開年(米) | 2021年 |
レイティング | G |
個人的評価 | ★★★☆☆ |
あらすじ
前作の出来事のあと、生まれたばかりの赤ん坊含む、3人の子どもたちを連れて新たな避難場所を探しに行くことにしたエヴリン。そんなエヴリンたちを待ち受けていたのは――。
主な登場人物
(敬称略)
エヴリン・アボット
(演:エミリー・ブラント)
新たな避難場所を求め、子どもたちを連れて外に出た。これ以上、家族に犠牲者を出さないため奔走する。
リーガン・アボット
(演:ミリセント・シモンズ)
エヴリンの娘。聴覚障害を持っている。
マーカス・アボット
(演:ノア・ジュプ)
エヴリンの息子で、リーガンの弟。少々臆病なところがある。
エメット
(演:キリアン・マーフィ)
アボット家族の友人。以前は親しかったが、この出来事により離れ離れになっていた。
映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」の感想
映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」の感想。先述した通り、イライラしたし、ドキドキもしたストーリーでした。
大活躍するのは子どもたち
エミリー・ブラント演じるエヴリン(ママ)が超格好良かった前作に対して、今作では子どもたちが活躍します。前作のあの感じが好きなら「エミリー・ブラントのクールなシーンをもっと……!」となるかもしれませんが、私は子どもたちが頑張るのも、これはこれで別ベクトルのハラハラ感があって良かったと思います。
やっぱり子ども。
突拍子のない行動でも、納得できるできないにかかわらず、ある程度行動原理が理解できる大人と違って、子どもの行動はまったく読めない! 「えっ、なんでそんなことを!?」みたいなことも平気でする(笑)。そういった意味では、前作とは違った楽しみ方ができました。
正直、個人的には前作のほうが好きだったんですけどね。
たぶん、むしろ音を出したほうが
っていうか。っていうかですよ。
あのエイリアン最大の弱点って、たぶん「音」ですよね。
あの状況なら、みんなで静かに、音を立てないようにするのではなく、至る所で大音量の音楽を流していたほうが良いような気がするんだけども(前作から思っている)。
そこら中に音が散らばっていたら、足音ぐらいじゃ気付かれないはず。それとも、そんな状況でも人が立てた音は聞き分けられるとかそういう感じなんでしょうか。
エヴリンのとんでもないお願い
っていうか(二度目)、エヴリン、さすがに図々しすぎんか? と思ってしまった。
エメットが良い人で良かったねと言うしか案件。エメットって、言ってみればただの友人なわけですよね。そのうえ、息子を最初の日に失い、妻も割と最近亡くしている。しかも、話を聞くところによると、外で生き残った人たちのやばさも目の当たりにしている模様。
食料も水もなく自分ひとり生き残るのに必死な状況で、友人と言えど他人の家族を匿ってくれているのに。子どもがした行動に対して、見返りもなく「連れ戻して来て!」って。友人は家族じゃないよ、他人にそんな重い責任を負わせないでやってよって思ってしまいました。というか、あれでもし「駄目だった」ってエメットだけ戻って来たら、エヴリンは普通にエメットを責め立てそうな雰囲気だった。ザ・他力本願! って感じ。
まあ、夫(アボット家の父)を失い、これ以上家族を失いたくないという気持ちはわかるんですけどね。だとしても、客観的に見ると、やっぱりエメットの「嫌だ」という気持ちを完全に無視したのは良くないなと。なんていうか、リー(アボット家の父)を助けに行かなかった罪悪感に付け込んでいるように見えてしまった。
余計なことを……
ちなみに、先述したように、本作での子どもたちはよくわからない余計な行動をします(笑)。エヴリンやエメットの大人が危険な目に遭うのは、たいてい子どもの行動が発端なので、なんとも言えない感情になる。
怖さより「これをすれば!」という100%善意からくる行動だからなおさらです。
ただ、余計なものは余計なもの(笑)。この辺が妙にイラッと来るんですよねえ。たぶん、自分が大人に言われたことは100%やるし、やるなと言われたこと、あるいは何も言われていないことは100%やらない子どもだったから「なんで明らかに大人が困りそうなことをするんだろう」と思ってしまうんだと思います。言わば、この状況での大人はリーダー同然の存在。せめてリーダーに相談してからにしなさいよって。
こういう、自分がどういう子どもだったかでも、少し見方が変わりそうです。
音の使い方は非常にうまい
あとは、そうですね。
前作に続き、音の使い方が非常にうまいなと感じます。
特に、あれ。リーガン視点に切り替わった時の無音。本当にすごい。ずっと無音なわけではなく、ここぞというときに使われているのが良いんですよね。音がしたら一発アウトの状況での無音がいかに怖いかがわかる。自分の足音さえ聞こえない状態って怖すぎます。
このあたりは見ごたえ抜群でした。
映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」が好きな人におすすめの作品
映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ドント・ブリーズ(2016)
- ハロウィン・キラー!(2023)
- バード・ボックス(2018)
まとめ:イライラはするけど面白い!
通常、イライラしたらイライラしっぱなし……という作品が多いと思うのですけど、不思議なことに、この作品の場合は「イライラはするけど面白い!」という謎の着地点を迎えました。個人的には。
あとはやっぱり、音の使い方が最高の上手なんですよねえ。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 91% Popcornmeter 92%
IMDb
7.2/10
Filmarks
3.6/5.0