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映画「エスター ファースト・キル」あらすじ・感想|ネタバレ状態から始まる設定をうまく活用した良作

エスター ファースト・キル_タイトル ホラー

エスター ファースト・キル

2009年に製作・公開された「エスター」の続編です。

続編というか、時系列的には前日譚となっています。

前作の「エスター」と同じ俳優さんが主演を務めているということで、話題にもなりました。設定としてはネタバレ状態から始まる本作がどのような流れで進んでいくのか気になっていましたが、予想以上の内容でした。

本記事は2023年12月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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作品情報

タイトルエスター ファースト・キル
原題Orphan: First Kill
ジャンルホラー
監督ウィリアム・ブレント・ベル
上映時間99分
製作国アメリカ
製作年2022年
レイティングR15+
おすすめ度★★★☆☆

あらすじ

ホルモン異常により、10歳の見た目のまま外見の成長が止まってしまった少女・リーナ。彼女は見た目こそ幼いが、その凶暴な性格から精神科療養所に収容されていた。しかし、ある日、職員を騙してその命を手に掛けたうえ、脱走してしまう。パソコンから行方不明者リストに載っているものの中から、自分の外見に似ている少女・エスターになりきり、元の家族のもとへ戻る。家族は「エスターが戻ってきた」と喜んで迎えに行くが……。

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登場人物

(敬称略)

エスター/リーナ(演:イザベル・ファーマン)

ホルモン異常により、見た目が少女のまま止まってしまった大人の女性。凶悪な性格がゆえに、精神科療養所に収容されていたが、職員たちを手に掛けて脱走した。そのまま、行方不明になっていたエスターという少女に成り代わり、本人を演じる。

トリシア・オルブライト(演:ジュリア・スタイルズ)

エスター(本物)の母親。

アレン・オルブライト(演:ロッシフ・サザーランド)

エスター(本物)の父親。画家。エスター(本物)が行方不明になって以降、スランプに陥っていた。

ガナー・オルブライト(演:マシュー・アーロン・フィンラン)

エスター(本物)の兄。両親と良好な関係を築いているかのように思えるが、実は素行不良な一面もあり。フェンシングの選手。

ドナン刑事(演:ヒロ・カナガワ)

エスターが戻ってきた際に違和感を覚え、独自の捜査を始める。

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映画「エスター ファースト・キル」の感想

映画「エスター ファースト・キル」の感想です。想像していたよりもはるかに良かったと思います。前作(後日譚)がある時点で結末はおおむね予想できていましたが、それでも楽しめる内容でした。

素晴らしい配役の続投

まず、本作で注目すべきは10年前の作品で主役(エスター役)を演じた俳優さんが、引き続きエスター役を演じているというところ。

中身は大人の女性でも、見た目は子どものエスター。

実際、女性にも少女にも見えるエスターですが、前作で主役を演じたイザベル・ファーマンは当時12歳。見た目通りの年齢だったわけですが(これでも、大人の女性にも見えるよう演じられるのだからすごい)、本作が製作されたときにはなんと23歳(!)という年齢だったそうなんですよね。

なのに、しっかり少女に見えます

しかも、イザベル・ファーマンは今回、プロデューサーのひとり(アソシエイト・プロデューサー)として製作にも関わっているそうで、「23歳のイザベルをどのようにして10歳であるかのように見せるか」という部分については、かなりこだわりがあったようですね。

遠近法を使ったり、ボディダブルを使ったり、エスター(本物)の母親役のジュリア・スタイルズが底の厚い靴を履いたりと割とシンプルというか、原始的な映像トリックを使って撮影したんだとか。CGに頼った映画が多い昨今、珍しい撮り方かもしれませんね。

曰く、

ずっと中腰だったので、脚も丈夫になりましたし! その一方で、ロッシフ・サザーランドさんやジュリア・スタイルズさんは高さ18センチの厚底靴を何時間も履いて演じてくれました。それはそれでとても大変だったはずです。

(引用元:BANGER!!! – 23歳で“10歳のホラー少女”演じたイザベル・ファーマンが明かす「ずっと中腰(笑)」撮影秘話 『エスター ファースト・キル』インタビュー

だそうです。

特にジュリア・スタイルズさんは上記にあるように、18センチの厚底靴を履いてダッシュする……なんていうシーンもあったとのことで、これはもう大変なことだったでしょう。

それでも、エスターを演じられるのはこの人しかいなかった。拍手。

まあ、最初から大人(23歳のイザベル・ファーマン)として見れば、もはや子どもの格好をした大人のように見えてくるのはそうなんですが、それでいいんですよね。だって、観客はみんな、彼女が実は大人の女性だともう知っているんだから。

見た目は子どもなのに大人に見える! ではなく、大人なのに子どもに見える! の視点のほうが大事なんだと思います

ネタバレ後のストーリー

そもそも「エスター」のキモである「エスターは、少女のように見えるけれど実は大人の女性である」という部分。

ここが前作ですでに明らかになっている時点で、ゲームオーバーでは? なんて思っていました。ええ、思っていたんです、本作を鑑賞するまでは。

だって、これってもうネタバレしているも同然ですよね。

お笑いで言うなら、「はい、みなさん! 今からこんな話をしますよ! で、オチはこうなっています!」と全体的に解説したあとに漫才を始めるみたいな。

ここからどうやったら面白くなるん!?

そう思ったんですが、むしろこの「少女に見える実は大人の女性のエスター」という設定を逆手に取って、うまく活かしていたのが素晴らしいです。

「本物が行方不明になっているとはいえ、赤ん坊のときに生き別れたわけでもないのに他人と見間違えることなんてある?」みたいな疑問も、しっかり解消してくれました。

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理解されないエスターの苦しみ

前作に引き続き、ただただサイコパスなムーブをかますエスターですが。

本作では、前作よりさらに理解されないエスターの苦しみみたいなものが浮き彫りになっていて、観ているこちらのほうも切なくなりました(だからといって「じゃあしょうがないよね」とはならないけれども)。

エスターは見た目は完全に少女。

たまに大人の女性であるかのように見えるのは、すでにネタバレされている観客だからこそであって、たぶん、なにも知らない人から見たら幼い子どもでしかないんですよね。

だから、例えば大人の男性を好きになったとしても、向こうには当然伝わらないし、本人なりにアプローチしてみても子どもの戯れにしか思われない。

一生「女性」にはなれないかもしれないという苦しさは、他人には理解できないものなんだろうなと思います。

大人になりきれないエスター

先述した通り、エスターはどの場面でもだいたいパスッています(サイコパス)。

でも、たぶんエスターに対する違和感ってそれだけじゃないんですよね。

エスターは見た目は少女、頭脳(?)は大人なわけですが、おそらく、長きにわたり精神科療養所に収容されていたか、見た目が子どもであることを利用して周囲の大人たちを騙すことで生き抜いてきたわけです。

社会と切り離された療養所は除き、外の世界にいる間は「子ども(扱い)」だったんじゃないかなと推測します。

つまり、どれだけ(中身の)年齢を重ねても、大人としての成熟さは身に付かなかったのではないかと。

エスターの一見大胆かつ狡猾な計画(オルブライト家に娘として潜入する)も、普通に考えたら穴だらけだし、母親のトリシアとのやり取りを見ても行き当たりばったりであることは一目瞭然。

作中でずる賢い(詐欺師)というような説明がありましたが、大胆な嘘を吐くというだけで、特にそこまで計画性があるようには思えません。途中、ひとりで車を運転していってしまうシーンなどでも、それは表れています。

見た目は少女で中身は大人……と思っているけれど、実は大人にもなり切れていない、それでも自分は成熟したひとりの大人なんだと自分に言い聞かせているようなアンバランスさが、エスターにはあるような気がします。

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想定内の結末

本作は前作の続編でありながらも、時系列的には前作の前日譚にあたる作品なので、結末は推して知るべし

だいたいは予想できますよね。

まあ、ここはタイトルの「ファースト・キル」という部分でも明らか。

ただ、それであってもなお驚かせてくれるのが本作のすごいところです。

オチの予想は簡単なのに、それだけで終わらせてくれないのが「エスター ファースト・キル」。オルブライト家での出来事があったからこそ、ただでさえパスッていたエスターが化け物に成長してしまったんだろうなという感じがします。

ただ、本作のこの結末は、オルブライト家を選んだリーナ(偽エスター)の自業自得だったような気もする。というか、それしかない。いや、ただオルブライト家にもそこそこシークレットがあるから微妙ですけれども。

とにかく、オルブライト家での出来事があったからこそ、そのあとの(あるいは、前作のような)生き方を決めたというふうにも思えます。前作の「男性と体の関係を持ちたい」みたいなのは、間違いなくアレンの件がきっかけでしょうし。

根底に潜む「親のエゴ」

先にも書きましたが、エスター(本物)が行方不明になっていたのは4年。

決して短い期間ではありませんが、ようやく取り戻した娘がまったくの別人になっていて、誰も気がつかないなんていうことがあり得るのでしょうか?

いや、ない。

絶対にない。

「他人の空似」という言葉があるぐらいですし、他人にしては似ているということはまああるでしょう。帰ってきた娘に対して「あなたは本当にエスターなの?」と安易に訊けないのもわかる。

でも、子どもの成長は早いといえど、自分たちの子を見間違えるだろうか?

ここらへんに、彼らの親(家族)のエゴを感じました。

彼らにとって真実大事だったのはエスター(本物)が帰ってくることではなくて、娘という存在が手元に戻ってくることだったのではないかと。つまり、それは外見が同じ(似ている)……自分たちが納得できるエスターという名の少女であれば誰でも良かった。

親は子どもを守るものだから。

それなのに、行方不明になった子ども(エスター)を守ってやれなかったから。

こうなると、画家であるアレンがスランプに陥ったのも、エスター(本物)がいなくなってしまったからではなく、親なのに守れなかった罪悪感からなのではないかと思ってしまいますね。

事実、母親が「家族を守りたい」と言いながらも、実の娘(本物のエスター)がどうなったかというと……という部分でも、それが表れています。

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映画「エスター ファースト・キル」が好きな人におすすめの作品

映画「エスター ファースト・キル」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • エスター(2009)
  • グレタ(2018)
  • アス(2019)
  • ドント・ブリーズ(2016)

まとめ:ネタバレの使い方が最高

ある種、ネタバレ(エスターの正体がわかった状態)から始まる珍しいタイプのストーリーですが、このメタ的要素を活かしてうまく作り込まれています。

視聴者にしかわからないからこそのハラハラ感。

イザベル・ファーマンの演技も安定感があって素晴らしいです。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 70% AUDIENCE SCORE 77%
IMDb
5.9/10

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