
ONE PIECE FAN LETTER
感無量。
世の中に好きな作品は数多くあれど、たった30分ほどの作品にこんなにも満足感があるなんて驚きです。
実は、観ようか観まいかしばらく迷っていたんですが、本当に観てよかった!
「ONE PIECE」放送25周年記念作品です。
本記事は2025年03月25日に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
力がすべて――そんな世界で。
作品情報
タイトル | ONE PIECE FAN LETTER |
ジャンル | アニメ、ショート |
監督 | 石谷恵 |
上映時間 | 25分 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2024年 |
公開年 | 2024年 |
レイティング | 不明 |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
マリンフォード頂上戦争で、兄エースを失ってから2年。今、ルフィたちはシャボンディ諸島に集まろうとしていた。ナミに強い憧れを抱く少女が、ファンレターを渡すために走り出す――。
主な登場人物
(敬称略)
少女(声:菊池こころ)
ナミに並々ならぬ強い憧れを抱く少女。ファンレターを渡すため、奔走する。
海兵兄(声:加瀬康之)
海兵兄弟の兄。実家は八百屋で、真面目な性格。
海兵弟(声:高橋広樹)
海兵兄弟の弟。実家は八百屋で、要領よくやるタイプ。
映画「ONE PIECE FAN LETTER」の感想
映画「ONE PIECE FAN LETTER」の感想です。「ONE PIECE」アニメシリーズが好きなだけに、観ようかどうしようか悩んだ挙げ句……観た!
海賊は悪だった
本作を観て、まず思ったこと。
……そうだ、海賊って悪い奴ら(のこと)なんだった!
我々はルフィたちを主人公として物語を追いかけているので、どうしても「良い奴らじゃん」って思ってしまいがちですが、あいつら、世間的に見たら普通に悪者なんですよね。
事実、ナミさんも仲間に加わる前は海賊のことを例外なく毛嫌いしていますし。
でも、この作品を見て(読んで)いると、つくづく思わされます。海軍と海賊という立場と目指すものの違いはあれど、善い人は善い人だし、悪い人は悪い人なんだなと。海軍にも悪い奴ちょいちょいいるしね。今回も嫌なおぼっちゃま海兵が出てきますし。
この世は力がすべて
「力がすべてのこの世の中で……」みたいなことを少女が言っていますが、それはつまり、この世界は自由なように見えて自由じゃないということですよね。非力な女性や子どもにとっては特に生きにくい世界ということかな。
女海賊は別として、本作に登場した本屋の店員さんみたいに、割と自由にできるイメージだったけど、考えてみれば確かに「大海賊時代」とか言われているのに治安がいいわけないし、そうなるとやっぱり女性や子どもに与えられる自由のほうが少なくなるんでしょう。
それを少女のような歳で実感として理解しているなんて、しんどいだろうな。
そんな時代だからこそ、海賊が悪だと言われる一方で、強烈に憧れる層もいるんだと感じました。自由に生きる強い者たちへの憧れですね。
海兵から見た壮絶な景色
本作では、マリンフォード頂上戦争を一般の海兵から見た景色として見せてくれました。
そして、当然のことであるにもかかわらず、こう思うのです。
そうだ、これは戦争なんだった(っていうか、完全に化け物たちの宴になっている……)。
兄を亡くしたわけですから、ルフィにとっては当たり前につらい出来事だったでしょうが、それ以外にも大勢の海兵が参加して命を落としている。
海兵兄弟(特に兄)から見たあの戦いは、ルフィ視点で見た時よりも、地味でありながらも悲惨な感じがしました。こう、なすべきこともなせず、ただ無意味に命を落としていったという感じ。大勢の中のひとりでしかない、みたいな。
立場は違えど同じ兄弟
ルフィとエース、そして海兵兄と海兵弟(実家は八百屋らしい)。
この二組は、立場は違えど同じ兄弟です。まあ、正確にはエースとルフィに血のつながりはないわけですけれども、世間では兄と弟として認識されていますしね。
違うことと言えば、エースを兄として尊敬し、守るためにすべてを懸けたルフィに対して、海兵兄は「弟が嫌いだった」というところでしょうか。
軽薄そうな弟に、真面目なことを揶揄された挙げ句「要領よくやりなよ」とか言われたら、確かにイラッとくる(笑)。自分だって好きでこうなってるわけじゃないわいと。
真面目なことって、基本的には良いことであるはずだし、真面目で要領がいい人だっているはずなんだけど、真面目にやった結果悔しい思いをしているときに「もっと要領よくやりなよ(笑)」なんて言われたらねえ。
ただ、皮肉なのは、この戦いでルフィは兄を失ったけれど、海兵兄のほうは弟を助けられたということ。しかも「俺は弟だああああ!」というルフィの声に触発されて。そうだ、俺はこいつが嫌いだけど、助ける理由は「弟」というだけで十分じゃないか……そんなふうに感じました(妄想)。
だけど、血のつながりじゃない。
エースとルフィがそうだったように、血のつながりじゃなくて、互いに「兄弟」だと認め合えること。海兵兄は「弟が嫌いだ」と口で言いながらも、同じくらい、その要領のよさを羨んでいたんじゃないですかね。
弟が大変な目に遭ったあの時も、真面目な兄なら危険も顧みず助けに行くだろうけど、要領のよさを取るとしたら、弟を見捨てて自分だけ生き延びたほうがいい。「要領よくやれってお前が散々言っていたじゃないか」と。弟を見捨てる免罪符として「要領のよさ」を言い訳にしようとしたけれど、そんな弟が「逃げろ!」と叫んだ時、真面目で損をすることが多かった自分をやっと受け入れることができたのかななんて思いました。
オリジナルキャラも出演
ちなみに、麦わら海賊団の仲間たちも出演します。ちょいちょいね。
ルフィに合流する前、みんなこんなことをしていたのねとクスクス(微笑み)してしまう。幸せ。
特に好きだったのは、ウソップの登場シーンかな。肉体を鍛え上げてもなお、得意技のホラ吹きは健在! だが、それを小さな女の子にやらせるなって(笑)。
チョッパーも相変わらず可愛かった。
アニメをもう一度見返したくなる
で、結局思ったことは。
アニメをもう一度見返したくなる! ということ。
マリンフォード頂上戦争と、2年後にシャボンディ諸島で仲間たちと再会するところ。なんなら、インペルダウンのあたりからでもよさそう。
それで、マリンフォード頂上戦争を、裏ではこんなこともあったのねと思うのもいいかもしれませんね。
映画「ONE PIECE FAN LETTER」が好きな人におすすめの作品
映画「ONE PIECE FAN LETTER」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
まとめ:満足感たっぷり!
本当にこれが30分!? と驚くほど、満足感が高い内容に仕上がっていました。
面白かった。感動した!
出航する時のナミさんの笑顔が実に素晴らしかったですね。けれど、その晴れ晴れとした笑みの裏では、こんなに小さな子が頑張っていたんだなと。
海兵兄弟の話も、とても素敵でした。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER ―% AUDIENCE SCORE ―%
IMDb
9.2/10