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映画「見えない目撃者」あらすじ・感想|豪華キャストで贈る!ドキドキ緊張しっぱなしの約2時間

見えない目撃者_タイトル スリラー

見えない目撃者

韓国映画「ブラインド」をリメイクした作品です。

「重力ピエロ」や「同じ月を見ている」などで知られる森淳一監督が手掛けています。吉岡里帆さんや高杉真宙さん、田口トモロヲさんなど、演技派俳優の活躍に注目です。

本記事は2020年12月に執筆されました(2024年06月更新)。すべての情報は更新時点のものです。

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ワンフレーズ紹介

最後の最後まで気が抜けない。

作品情報

タイトル見えない目撃者
オリジナル映画「ブラインド」
ジャンルサスペンス
監督森淳一
上映時間128分
製作国日本
製作年2019年
レイティングR15+
個人的評価★★★★☆

あらすじ

警察官になるという夢が叶えられる寸前、交通事故により弟を失い、自身も失明することになった浜中なつめ。それから3年が経っても、失意の中、単調な毎日を過ごしていた。そんなある日、盲導犬の相棒パルと共に歩いていたところ、車の接触事故らしき場面に遭遇する。慌てて近寄ってみると、車の中から少女の助けを求める声を聞き取ったなつめ。しかし、盲目であるうえに、精神的に不安定な状態にあるという理由で、警察には聞き入れてもらうことができなかった。なつめは、車と接触した高校生の国崎春馬を探し出し……。

登場人物

(敬称略)

浜中なつめ(演:吉岡里帆)

警察官として将来を有望視されていた女性。夜遊びを繰り返す弟を心配し、保護者の役割を果たそうとする。しかし、交通事故で弟を失って以降、不安定な精神状態に苦しんでいた。

国崎春馬(演:高杉真宙)

なつめが遭遇した車の接触事故で、車と接触したスケボーの高校生。何事にも斜に構え、気力なく毎日を過ごしていた。

平山隆(演:國村隼)

定年退職した元刑事。かつて類似した事件を担当していた。

吉野直樹(演:大倉孝二)

長者町警察署刑事一課強行犯係の刑事。最初こそ、視覚障がい者であるなつめの訴えに耳を貸さなかったが、元警察官らしい判断力や考察力を目の当たりにして、重い腰を上げた。

木村友一(演:田口トモロヲ)

定年退職間近のベテラン刑事。吉野と共に捜査に乗り出す。

日下部翔(演:浅香航大)

生活安全課の少年係に所属する若手刑事。

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映画「見えない目撃者」の感想

映画「見えない目撃者」の感想です。サスペンスならではの犯人探しはもちろん、それ以上に人間の心の成長に焦点を当てたヒューマンドラマでもある本作。苦悩しながらも突き進み続けるなつめの強さは非常に魅力的です。

オリジナルは韓国映画「ブラインド」

先述した通り、原作(オリジナル)は韓国映画の「ブラインド」(2011)という作品らしいです。

未見なので、こちらも気になる。

盲目の元警察官が事件に巻き込まれるという大元の設定は同じでも、彼女の乗っていたタクシーがひき逃げ事故を起こしてしまったというのが始まりであり、さらに、女子高生ではなく女子大生の誘拐事件だったりと、話の流れが微妙に違うみたいですね。

なんでも、日本同様、中国でもリメイクされているのだとか。

機会があれば、ぜひ観てみたいものです。

見事演じきった難しい役どころ

視覚障がい者というだけでも、演じるのはとても難しいですよね。

だって、吉岡里帆さんは実際には見えているわけですから。

曰く、

 今作がスリラー映画初挑戦となる吉岡。“目の見えない”元警察官という難しい役柄を演じるに当たり行った準備として、「目の見えない表現をどういう風にしていくかを、監督とカメラマンさんと話しながら作っていきました。2カ月ほど前からスタッフさんも含めて、目の見えない方に取材をする時間を設けていただいていた。実際に取材をさせていただいて、日常の生活から不便なことや気づきがあったことだったり、本当に事細かにいろいろお話をしていただいて、それが本編に生かされていたりもするんです」と話す。

(引用元:吉岡里帆、『見えない目撃者』で新境地 “バディ”高杉真宙語る印象に「うれしいですね」|AMEBA TIMES

とのことなので、かなり念入りに役作りをしたことがわかります。

そのうえで、3年前の交通事故で弟を亡くし、今は失意の中生きているという、複雑すぎるキャラクター。

こういうバディものって、相方が男性だといわゆる恋愛のようなものに結び付きがちですが、これはなつめが弟の喪失から立ち直るための物語でもあったのだと思う。そのためには、非行に走っている弟的存在の春馬が必要不可欠だったんですよね。

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リアルな現代の若者

高杉真宙さんが演じた国崎春馬も結構リアルですごいなと感じました。

ザ・現代の若者って感じ。

いや、「今の若者は……」と馬鹿にしているわけじゃなく。私もどちらかと言えば、上の世代の方々に「この世代は」云々と言われる側なので。

春馬は、正義感がないわけではないけれど、無気力で無関心に見えるという感じの青年でしたね。「可哀想だとは思うよ。大変だなあとも。でも、面倒なことに巻き込まれたくない」みたいな。

というか、必死になることを格好悪いと感じるタイプの子に見える。

それでも、そんな春馬を巻き込んで、徐々に自発的に行動できる子にしてしまうのだから、なつめの熱意というのは本当にすごい(まあ、高校生をこんな危ないことに巻き込むなんてというのはある)。

描かれる社会問題

本作は単なるサスペンススリラーというだけでなく、決して無視できない社会問題にも触れていたように思います。

ネグレクト。

育児放棄というより、この場合、大人が子どもに向ける無関心さをここでは「ネグレクト」と表現しましょう。

実の親だけでなく、近所の人や教師など、身近な人たちからの無関心が、子どもを無気力に育ててしまう。「何をしても評価をしてくれないどころか怒られるし、ならやらないほうがマシだ」という具合に。

春馬が教師にキツい言葉を吐かれるシーンは、観ていて胸にくるものがありました。

人のいない駅

おそらく多くの人が感じたことだと思うんですけれども、

人が少なすぎィ……!

と。

なつめがパルと駅を爆走するシーン。

あまりにも人気がないので、ホラー的な感じで「そういう世界」に迷い込んだのだと言われたほうが、なんだかしっくりくるような(笑)

まあ、確かにここに見知らぬ一般人が居合わせたら、なつめもその人もその時点でゲームオーバーなんですが、一般人どころか駅員の一人もいないのには思わずクスッとしてしまいました。

でも、パルからしてみれば走りやすかっただろうから、それは良かった。

……などとツッコミつつ観た私ですが、基本的には素晴らしい作品なので、これはこれでご愛嬌ということで!

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映画「見えない目撃者」が好きな人におすすめの作品

映画「見えない目撃者」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

  • 殺人鬼から逃げる夜(2020)
  • キャラクター(2021)
  • マッチング(2024)
  • クリーピー 偽りの隣人(2016)

まとめ:終始緊張感のあるサスペンススリラー

最初から最後まで、一貫してずーっと緊張感のある作品でした。

日本版同様、中国版やオリジナルの韓国版も評価が高いようなので、ぜひ観てみたいなと思った次第であります。同じところ、違うところと比べてみても面白いかもしれませんね。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER ―% AUDIENCE SCORE ―%
IMDb
6.4/10

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