
烏 カラス(字幕版)
映画「烏 カラス」の感想です。
大量のカラスが襲ってくるB級アニマルパニック。まあ、かの有名なヒッチコック監督の「鳥」を意識した作品ですよね、明らかに。
なので、どうしても比べてしまうし、そうなるとやっぱり評価は低くなりがちなんですが、B級アニマルパニックだと思って観たらなかなかのものでしたよ。当然、ツッコミどころはかなりあるけど(笑)。

映画「烏 カラス」の見どころは……
- 夜闇に紛れるカラスの群れ。
- 地味ながらも、意外と丁寧な描写。
本記事は2026年02月10日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
| タイトル | 烏 カラス |
| 原題 | Kaw |
| ジャンル | ホラー、アクション、サスペンス、B級映画、パニック |
| 監督 | シェルドン・ウィルソン |
| 上映時間 | 85分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2007年 |
| 公開年(米) | 2007年 |
| レイティング | 不明 |
| 好きレベル | ★★★☆☆ |
あらすじ
とある小さな田舎町。牧場主のロルフが遺体となって発見された。今日にも退職するという保安官のウェインは、部下と共に現場に駆けつけ、医者を呼ぶように指示を出す。同時に、自らはクライドという男のもとへ向かった。今朝、クライドが発砲したと報告があったのだ。ウェインはカフェで時間をつぶしているクライドに会いに行き、なぜ銃を使ったのかと訊ねる。すると、クライドは躊躇いがちに「カラスに襲われた」と言った。にわかには信じられず、ウェインはスルーするが、次なる犠牲者が出てしまうのだった――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ウェイン
(演:ショーン・パトリック・フラナリー)
保安官だが、退職前最後の一日だった。正義感が強く、リスクを冒してでも町民たちを助けることに躊躇いはない。妻が大きな町で職を見つけたため、職を辞してついていくことに。
シンシア
(演:クリスティン・ブース)
ウェインの妻で、文化人類学者。都会で職を見つけたため、ウェインと共に引っ越す予定になっている。
クライド
(演:スティーヴン・マクハティ)
スクールバスの運転手だが、社会復帰したばかりなので、高校の生徒にも馬鹿にされがち。町の人たちからもやや煙たがられている模様。
ドク
(演:ロッド・テイラー)
町唯一の医者で、遺体の状態などを調べる。
グレッチェン
(演:ミーガン・パーク)
高校生で、オスカーの娘。
オスカー
(演:ジョン・ラルストン)
グレッチェンの父親。やや過保護な面が目立つ。
ベティ
(演:ミシェル・ドゥケ)
町の人たちが集まるカフェのオーナー。ひそかにクライドのことを気に掛けている。
スタン
(演:グレイ・パウエル)
ウェインの部下。正義感は強いが、感情が先立つ場面も。
ドリス
(演:アシュリー・ニューブロー)
高校生。グレッチェンの同級生で、クライドのことを見下している。
コニー
(演:エマ・ナイト)
高校生。グレッチェンの同級生で、ドリスの友人。ドリスと行動を共にしているが、あまり強くは言い返せずにいる。
エマ
(演:アマンダ・ブルジェル)
高校教師。グレッチェンたちの部活のコーチ。厳しくも、生徒たちを第一に考えている。
映画「烏 カラス」の感想
映画「烏 カラス」の感想です。設定や人間関係にまあまあツッコミどころはあれど、思いのほか面白かったかなと。
あの名作へのオマージュ
ヒッチコックの名作『鳥』にオマージュを捧げ、最新SFXを駆使したパニックサスペンス。
とのことで、そりゃあまあ、大量のカラスに襲われるという設定を聞いた時点で「『鳥』(1963)じゃん……」ってなる人も多いですよね。私もそうでしたが。
だから、自然と比較対象になってしまう。
ジャケットに「ヒッチコックの名作を凌ぐ、アニマル・パニック!」とか書いてあるほどで、いやこのビッグマウスはたいしたものですけど、競おうとするな、競おうと(笑)。というか、大量の鳥が襲ってくるという設定自体もう二番煎じなので、新鮮味もないですし、比べるとどうしても地味だなという感想になってしまう。
そして、改めて「鳥」が名作と言われる理由を確認するのです。まあ、そうは言っても私はこの映画も嫌いではありませんでしたよ。むしろ、B級アニマルパニックだと考えると好きだったほう。描写も丁寧で、わりと頑張っていたほうなんじゃないでしょうか。
設定が中途半端
なお、ツッコミどころはまあまああります。
例えば、カラスが凶暴化した理由とか。
これは言ってしまえば牛から狂牛病が伝染したからということだったんですが、なんとも中途半端な理由付けになってしまっていましたね。カラスに襲われた怪我をしたクライドが「じゃあ、俺たちも感染するのか?」と言っていましたが、結局あの話はどこに行ったの? カラスに突かれていた人は他にもたくさんいたけど? と。
中盤に出てくるオスカーやグレッチェンがメノナイトだとか、アーミッシュに見えるだとか、そういう話も随分と中途半端。牛が狂牛病にかかったことを隠そうとした理由もいまいち謎ですし、途中なんて、なぜか主人公の妻シンシアのせいみたいな言われ方をしていて「どーゆーことなの?」ってなりましたよね。
オスカー曰く罰が下されたんだとのことだけど、そこから狂牛病の話になっていったので、シンシアの話どこ行った? とちょっと困惑しました。これなら、原因不明としたほうがホラーとして面白かったような気がします。
人間ドラマも中途半端
それから、人間ドラマも中途半端でしたね。
登場人物が多いわりに、ひとりひとりキャラは立っていたと思うけど、それぞれの人間関係や性格、過去(のようなもの)にサラッと触れるだけなので、物足りなさがありました。
例えば、クライドは今でこそスクールバスの運転手をしていますが、社会復帰したばかりなのだそうです。でも、過去に何をしたのか、なぜ高校生たちに馬鹿にされているのかというのは一切語られないんですよ。高校生たちも部活の(たぶん他校との?)交流会に行くという設定だったけど、それにしたって参加するのがグレッチェンとドリス、コニーの3名だけって少なくない?
ベティのカフェに食材か何かを卸しているのか?(おぼろげ)定期的にやって来ているらしいレイチェルの情報も中途半端。レイチェルの去り際に、ベティが「今度はアイスクリームをおごるから、子どもたちを連れていらっしゃい」的なことを言っていたから、お金に困っているのかな、もしかしたらシングルマザー? ぐらいの想像はできるけど、その後、話の本筋に絡んでくることはほとんどありませんし。当然、子どもたちが登場することもない。
人間関係の描写と、それぞれのキャラについての説明が常に中途半端なので、劇中頑張るクライドとウェインぐらいにしか感情移入できませんでした。個人的に、ドリスは圧倒的に加害者側であるのに被害者面をしているから苦手。
丁寧な描写
また、先述しましたが、B級アニマルパニックとして考えると、描写や演出が丁寧なほうだったと思います。雑だったりチープだったりという感じはあまりしなかった。ことB級映画に関しては、チープなのがまた良かったりもするんですけどね。
カラスも、基本的には実物かな? 銃で撃ち落とされるシーンだけCGでしたが、CG演出が大袈裟すぎることもなく、これも良かった。
一点だけ、犬がお亡くなりになるので、そのあたりが気になる人は要注意というところ。そんなに生々しい描写ではありませんでしたが。
あとは、そうですね。グレッチェンパパの髭がとても個性的で目立っていました。ツッコミどころ満載ながらも、映像としてはまあまあ楽しめた。そんな作品。
映画「烏 カラス」が好きな人におすすめの作品
映画「烏 カラス」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ベアリー 悪熊(あくま)のぬいぐるみ(2021)
- キューピッド(2020)
- ドラッグ・ゲイター(2023)
- グアイウ 地下鉄の怪物(2023)
映画「烏 カラス」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年02月10日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
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まとめ:中途半端な部分はあるけど面白い
先述したとおり、中途半端な部分は多々あります。ツッコミどころ満載ですし。
でも、B級アニマルパニックなので、そういう難しいことは考えなーい! のが基本(笑)。人間VSカラスという要素にだけ焦点を当てると、なかなか楽しめます。
「名作『鳥』を凌ぐ」とは言わないほうが良かったんじゃないかと思うけど。
Rotten Tomatoes
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IMDb
4.3/10
Filmarks
2.6/5.0

