
ゾンビランド
「ゾンビランド」の感想です。
映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004)などと同じく、ゾンビ・コメディー作品のひとつ。「いたーい!」みたいなシーンが少ないので、ゾンビ映画の中でも観やすいほうかなと(個人的には痛々しい描写も好きではあるんですが)。
本記事は2025年08月18日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
独自のルールを作って生き延びろ!(でもたまには騙されるかもね!)
作品情報
タイトル | ゾンビランド |
原題 | Zombieland |
ジャンル | ホラー、スリラー、コメディー、アクション、ロマンス、ゾンビ |
監督 | ルーベン・フライシャー |
上映時間 | 88分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2009年 |
公開年(米) | 2009年 |
レイティング | R15+ |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
新型ウイルスが蔓延し、感染者が次々とゾンビと化していく――。そんな世界で、引きこもりの青年コロンバスは、馬が合わずにぎくしゃくしていた両親のもとへ向かうことにする。コロンバスは、ゾンビに支配されたこの世界を生き延びるため「シートベルトをすること」「有酸素運動をすること」「トイレの中では用心すること」など、32のルールを決めて行動するのだが――。
主な登場人物
(敬称略)
コロンバス
(演:ジェシー・アイゼンバーグ)
ネットゲームおたく。引きこもりで、恋人はおろか友人もいない。住んでいる街で数少ない生存者のひとりになり、両親が暮らすオハイオへと向かうことを決意。その両親とも馬が合わず、ぎくしゃくしている。
タラハシー
(演:ウディ・ハレルソン)
コロンバスがオハイオへ向かう途中に出会った男。凄腕のガンマンで、ゾンビを憎んでいる。コロンバスと行動を共にすることに。好物はトゥインキー。
ウィチタ
(演:エマ・ストーン)
詐欺師。妹と組み、コロンバスやタラハシーの車や武器を盗んでいく。
リトルロック
(演:アビゲイル・ブレスリン)
ウィチタの妹。
映画「ゾンビランド」の感想
映画「ゾンビランド」の感想です。ゾンビ・コメディーなだけあって、ライトな感覚でサクッと観られる内容でした!
ゾンビ・コメディー
本作は、数あるゾンビ映画の中でもゾンビ・コメディーに属する作品です。先述した通り、映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004)とか、ああいうタイプのライトなゾンビ映画ですね。「ショーン・オブ・ザ・デッド」でもそうでしたが、本作でも劇中でゾンビあるあるがこれでもかというぐらい擦られています。
「二度撃ち(ダブルタップ)してとどめを刺すこと」とか「トイレの中でも用心すること」とか、「シートベルトをすること」「車の後部座席を確認すること」とか。ゾンビあるあるというか、ゾンビがいる世界で(特に)モブキャラたちが命を散らしていきがちな場面あるあるみたいな(笑)。
本作の主人公コロンバスは、「32のルール」を作り、それに忠実に行動することで生き延びています。
さすがに全部の内容までは覚えきれなかったので、今サッと調べてみたところ、「就寝前には安全確認」「食事と風呂は短時間で」みたいな「それ当たり前ー!」というようなことも入れてあるみたいでした。コロンバスの臆病っぷりが出ているところでもあるというか。
中でも「ショッピングモールは補給基地」というのは、ちょっと「ゾンビ」(1978)を思わせる設定でしたね。
キャストが◎!
そして、キャストが良い。
主人公コロンバスを演じたジェシー・アイゼンバーグなんて、もうね。こう、普通の写真なんかを見るとものすごく素敵な人なのに、劇中ではちょっとダサめな男の子っていう感じになっていて、改めて「はー、俳優さんってすごいな……」って。
でも、個人的にはやっぱりタラハシーを演じたウディ・ハレルソンが良かったですね!
なにあれ、格好良いのに、格好良いのがダサいみたいな不思議な役(笑)。いや、逆かも。いつもはぶっ飛んだダサいおじちゃんなのに、銃を持たせたり戦わせたりするとめちゃくちゃ格好良いみたいな。ギャップがたまりませんですな。
道中、グイッと酒を煽るワイルドおじちゃんなのに、狂わんばかりに探しているのがお菓子っていうのも良き。
ウィチタを演じたエマ・ストーンも良かったです。メイクが濃いので最初はピンと来ず、「どこかで見たことある顔だなあ……?」からの「エ、エ、エマ・ストーンじゃーん!」って感じでした。既視感があると思ったら、たぶん「キューティ・バニー」(2008)で着飾った時のエマ・ストーンだったかもしれない。ちなみに、こちらの作品(「キューティ・バニー」)には、トム・ハンクスの息子さんコリン・ハンクスも出演しています。
痛々しい描写が少ない
あとは、ゾンビ映画にしては痛々しい描写が少なかったかなとも思いますね。
あるとしたら、冒頭のほんのちょっとぐらい?
まあ、次から次へと犠牲者が出ていくのがゾンビ映画の醍醐味と言えば醍醐味なので、そのあたりを楽しみたい人にはちょっぴり物足りなく感じるかもしれないけれど。そこは同じゾンビ・コメディーでも「ショーン・オブ・ザ・デッド」と少し違うところかな。あの畳み掛けるような終盤のゴア描写は結構好きでした。
というわけで、ゾンビ映画にしては「いったーい!」という気持ちになることなく、サクッと観られる内容でした。
ヒューマンエラーに「(笑)」
先述しましたが、本作はゾンビ・コメディー。
なんですが。
基本的に、あまりクスッとできるシーンはありませんでした。ここについては、単純に感性が合わなかっただけかもしれないんですが。ノリは好き。笑いどころもわかる。ただ、クスッとまではいかない……といった感じでした。
そんな中、唯一思わず笑ってしまったのは、コロンバスによるヒューマンエラー!
あのシーンは「……ま、そうなるよな」となるところであり「……切ねええええ!」となるところでもありました(笑)。結構思い切った演出だったとは思うけど、そのシーンで登場している俳優さんらしいシニカルな展開でありました。満足感大。映画「恋はデジャ・ブ」(1993)のあの人です、はい。
「トゥインキー」とは……
っていうか、タラハシーが探し求めている「トゥインキー」ってなんぞ? と思って、調べてみましたら。
これみたいですね。

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正直、今まであまり気にして観たことはなかったんですが(笑)、他作品でもたびたび登場するアメリカの国民的おやつ(?)みたい。ちょっと今度から意識して観てみようかなという気になりました。
映画「ゾンビランド」が好きな人におすすめの作品
映画「ゾンビランド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ゾンビー・ワールドへようこそ(2015)
- ウォーム・ボディーズ(2013)
- ドーン・オブ・ザ・デッド(2004)
- スクリーム(1996)
まとめ:笑いのツボは人それぞれ
個人的に、わかりやすくクスッとできるシーンは意外と少なく、けれど人によってはまあまあ笑えそうな内容であったことから「笑いのツボッて本当に人それぞれなんだな……」と実感しました。
でも、「恋はデジャ・ブ」のあの人が出る場面ではさすがに笑ってしまいましたね。全体的には非常に面白かったです。タラハシーが格好良かった。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 89% Popcornmeter 86%
IMDb
7.5/10
Filmarks
3.7/5.0