「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」です。
開始早々泣きそうになった私です(!?)。
公開翌日に観に行ったんですが、「できるだけネタバレしたくない!」「でも細かく語りたい……!」という気持ちが拮抗して、なんとなく感想を書くのを後回しにしておりました。
感想を書くうえで一部内容に触れることはあるかもしれませんが、大きなネタバレはなしで進めていこうと思います。
本記事は2025年08月01日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
――ついに衝突する時が来た。
作品情報
タイトル | 劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来 |
原作 | 鬼滅の刃/吾峠呼世晴著 |
ジャンル | アニメ |
監督 | 外崎春雄 |
上映時間 | 155分 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2025年 |
公開年 | 2025年 |
レイティング | PG12 |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
鬼舞辻無惨と衝突する日が近いと思われる中、炭治郎や善逸、伊之助を含む鬼殺隊隊士たちは、来る日に備えて鬼と戦う力を底上げするため、「柱稽古」に参加していた。そんなある日、無惨が鬼殺隊の本部である産屋敷邸に現れる。異変を察知し駆けつけようとする柱たちだったが、彼らが辿り着く前に産屋敷邸は炎に飲み込まれてしまった。誰もが愕然とし、激しい怒りに燃える中、無残との戦いが始まるのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
竈門炭治郎
(声:花江夏樹)
代々炭焼として生計を立ててきた竈門家の長男。鬼に家族を奪われ、唯一残った妹も鬼になってしまった。嗅覚が優れており、相手の感情などを嗅ぎ取ることができる。「水の呼吸」を身につけているが、竈門家に受け継がれた「ヒノカミ神楽」も使う。
我妻善逸
(声:下野紘)
炭治郎の同期。「雷の呼吸」の使い手。臆病な一面があり、過度にストレスがかかると気絶するように眠ってしまう(そしてそのまま戦う)。優れた聴覚の持ち主。
嘴平伊之助
(声:松岡禎丞)
炭治郎と善逸の同期。イノシシの被り物をしている変わり者。「獣の呼吸」の使い手。
栗花落カナヲ
(声:上田麗奈)
炭治郎、善逸、伊之助の同期。無口で、自分で決めることを苦手としていたが、炭治郎と関わったことがきっかけで自分の意思で行動できるようになった。「花の呼吸」の使い手。
不死川玄弥
(声:岡本信彦)
炭治郎たちの同期で、兄は柱のひとりである不死川実弥。呼吸は習得できなかったものの、悲鳴嶼行冥の弟子になった。兄を追いかけて鬼殺隊に入隊。
冨岡義勇
(声:櫻井孝宏)
鬼殺隊の「水柱」で、炭治郎の兄弟子。鬼化した妹と共に行動する炭治郎の後ろ盾になっている。「水の呼吸」の使い手で、当初は炭治郎に跡を継がせようとしていた。
胡蝶しのぶ
(声:早見沙織)
カナヲを継子に持つ「蟲柱」。柱を務めるのと共に、鬼殺隊士たちの治療やリハビリなども請け負っている。「蟲の呼吸」の使い手。
時透無一郎
(声:河西健吾)
当代最年少の柱(「霞柱」)。初めて刀を握ってから約2カ月で柱になったという天才肌の少年。「霞の呼吸」の使い手。
甘露寺蜜璃
(声:花澤香菜)
ピンクと緑の髪の毛がチャームポイントの恋多き女性で、「恋柱」。新体操のリボンのようにしなる日輪刀を使う。「恋の呼吸」の使い手。
伊黒小芭内
(声:鈴村健一)
包帯で覆い隠した口元が特徴の「蛇柱」。いつも蛇を連れている。炭治郎のことはよく思っていない。「蛇の呼吸」の使い手。
不死川実弥
(声:関智一)
玄弥の実兄で「風柱」。柱稽古の際には、堂々と鬼を連れ歩く炭治郎に対して「認めない」と言い放つ。「風の呼吸」の使い手。
悲鳴嶼行冥
(声:杉田智和)
盲目の大男で、涙もろくもある「岩柱」。棘のついた鉄球を日輪刀として振り回す。「岩の呼吸」の使い手。
宇髄天元
(声:小西克幸)
元「音柱」。忍家系出身で、派手好き。元くノ一の妻が3人いる。
産屋敷耀哉
(声:森川智之)
産屋敷家の97代目の当主。通称「お館さま」。1,000年前に鬼舞辻無惨を出した一族の末裔で、代々短命の呪いにかかっている。
鱗滝左近次
(声:大塚芳忠)
炭治郎と義勇の師で、元「水柱」。
鬼舞辻無惨
(声:関俊彦)
鬼たちを支配する人物で、1,000年前に産屋敷家から出た鬼。炭治郎の家族の仇でもある。
黒死牟
(声:置鮎龍太郎)
鬼。上弦の壱。顔に6つの目を持っている。
童磨
(声:宮野真守)
鬼。上弦の弐。万世極楽教の教祖で、物腰柔らかく相手に接するが、基本的に人間のことを見下している。栄養が豊富だからと女性を好んで食べる。
猗窩座
(声:石田彰)
鬼。上弦の参。紅梅色の短髪が特徴。女性は食べないため、真逆を行く童磨のことを毛嫌いしている。「炎柱」の煉獄杏寿郎と対戦した際、炭治郎に「卑怯者」と言われたことを根に持っている。
鳴女
(声:井上麻里奈)
鬼。上弦の肆。琵琶を鳴らし、無限城を自在に操る。
獪岳
(声:細谷佳正)
鬼。上弦の陸。
映画「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」の感想
映画「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」の感想です。感無量。この一言に尽きます。
豪華すぎる声優陣
まずね、声優陣が豪華すぎますよね。TVアニメの時からわかっていたことだけれど。炭治郎や善逸、伊之助なんかのメインキャラ以外の方々までまるっと豪華。
なんならカラスさんたちまで。
例えば、炭治郎の鎹鴉は「しまじろう」のとりっぴい役などで知られる山崎たくみさんですしね。劇場版には出ていなかった(と思う)んですが、他のカラスさんたちもすごいったらすごい。
善逸の鎹鴉(スズメ)は「さよならの朝に約束の花をかざろう」(2018)でマキアの声を務めた石見舞菜香さん、無一郎くんの鎹鴉は「鋼の錬金術師」(大好き!)でアルフォンス・エルリックを演じた釘宮理恵さん。蜜璃ちゃんの鎹鴉はTVアニメ版「フルーツバスケット」(2001)で透くん役を務めた堀江由衣さん……。
この辺は正直あまり気にしていないところだったので、こんなにも有名な声優さんたちが出ていると知った時の衝撃といったらもう。すごかったですねえ。
個人的に「あのアニメ、見てました! 大ファンです!」な方たちばかりでした。
まあ、声優さんに特別詳しいわけではないんですけれども。そんな私でさえメインキャラの声優さんたちはほぼほぼ全員存じ上げていたので、かなり力の入ったキャスティングですよね。改めて見ると。
圧倒的映像美
で、これもTVアニメの時からわかっていたことなんですが。
圧倒的映像美。
鬼滅って、やっぱり映像がとても綺麗。繊細な色使いで見るたびに「おっ」と思います。今回舞台となる無限城をカラスさんたちが飛び回るシーンがあるんですが、あそこなんかもう「美だ。美が目の前にある……!」って感じでした。綺麗すぎて。アミューズメントパークの3Dアトラクションに乗っている気分だった。
ただ、臨場感を出すためなんでしょうが、カメラワークがややグワングワンする部分があったりなかったりなので、三半規管が弱い人は若干酔うかも。それでもほんのちょこっとだけだし、酔いそうと思ったらそこだけ薄目にすればOKかな?
漫画とアニメ(映画)
あとは、そうですね。
個人的には「漫画から入った人と、アニメしか見たことがない人とでは感じ方が若干違うかも」とも思いました。
「漫画読むべし!」とかそういうのではなくて。私は漫画からのファンなんですけれども、漫画を読んだ身からするとまさに完璧な映画だったと思うんですよね。まあ、それも人それぞれだとは思うけど。でも、少なくとも炭治郎や猗窩座、他キャラにも感情移入するには十分すぎるほどの演出だった。
大満足です。本当に。
ただ、割と回想シーンが多めな印象でした。TVアニメを見ていたらわかる通り、鬼滅って鬼殺隊士側だけでなく鬼側の回想もあるんですよね。しかも、これがまた丁寧に描かれる。仕方のないことではあるんだけど、今回もたびたび回想シーンに飛びます。当然ストーリーを邪魔するほどではないんですが、「まずは戦いに集中させてくれよ!」という人も出てきそうだなと。その感覚もわからなくはありません。
漫画を読んだ人間からすると、映画オリジナルで変更がない限り、戦闘シーンの展開も回想の内容もわかっているわけで。頭の中で全部つながっているので、頻繁に回想シーンが挟まったとしてもそこまで気にならないんですけれども、この映画で初めて無限城を観る人は回想が入るたび集中力が途切れることもあるかもなって。
とはいえ、鬼殺隊士側も鬼側も物語上明るい回想にはならないので(笑)、熱い戦いのシーンとのギャップで情緒が風邪を引きそうでした。
冒頭から泣かせにきた
ちなみに、私は冒頭10分(ひょっとしたら数分ぐらい)でちょっとうるっと来ました。
伊黒さんが蜜璃ちゃんと一緒に落ちて「俺から離れるな!」と。「あ、これもうダメだ……」と、その時点でハンカチを取り出しました。
回想シーン多めな本作でしたが、鬼側だけでなく鬼殺隊士側の過去とかもやらなくちゃですよね。それこそ伊黒さんとか。次回以降もなかなかに回想が多くなりそうな予感。個人的にはうれしいけれども。
みんな大好き村田さん
それから、村田さんの活躍が原作よりしっかり描かれているようでうれしかったです。
村田さん。
モブキャラというイメージが先行しますが、考えてみたら優秀じゃないわけがないんですよね。
義勇さんと同期で入隊し、以降鬼に遭遇しながらも何年も生き延びているわけですし、そのうえで最近入った炭治郎に自ら助言を求めるなど柔軟性もばっちり。間違いなく彼はしごでき。
原作における村田さんは「薄い水の呼吸」の使い手(薄すぎてエフェクトがほとんど見えないらしい)ということでしたが、本当に薄くて笑ってしまった(笑)。これは確か漫画にはない映画オリジナルだと思うので、ぜひ注目してほしいところ。
村田さん、漫画の時からの推しです。普通な感じがとても良い。
炭治郎を狙いに来る猗窩座
猗窩座、来ましたねえ。
炭治郎をしっかり追いかけてきましたよ。
そりゃあそうよね、と。煉獄さんとの戦いの時「卑怯者」「逃げるな」と言った炭治郎のあれって、猗窩座にとっては全部言われたくなかったことですもの。
巷では炭治郎がノンデリとされる向きもあるようだけれど、個人的にはそれともちょっと違うと思っていて。
まあ、炭治郎はにおいで相手の感情がうっすらわかるので、相手が欲しい言葉とかもなんとなくわかっちゃうんだろうけど。逆に言われたら嫌なこともなんとなくわかるのではないかと思う。「あ、今嫌な感情になってるな」みたいな。
ただ、炭治郎は理由を把握していた場合には割と寄り添ってくれるタイプだと思う。しのぶさんのところのアオイさんとか良い例ですよね。玄弥のこととかも。「人には人の事情があるんだからー!」って。というか、そもそも鬼になった妹を連れ歩いている時点で「自分の思う正義を振りかざすだけがすべてじゃない」って身をもって理解しているはずだし。
で、今回たまたま猗窩座の嫌がりそうなことを言ってみたら、見事ピンポイントでその嫌なことを引き当ててしまったわけですが(笑)。猗窩座には、こいつだけは自分の目の前から確実に消さなければならないという意識が働いたんでしょうねえ。
猗窩座再来と派手な演出
しかし、猗窩座との戦いが始まる前のド派手な演出(宇随さんとか好きそう)には笑ってしまいました。ゴゴゴ……と舞台が上がっていったし、周囲の建物から水がザッバーンしていた。
あれって鳴女ちゃんがやったんですよね、きっと。
童磨とかみたいに専用ステージがあるわけじゃないから気を遣ってくれたのかもしれない。
号泣&号泣&号泣
「第一章 猗窩座再来」とあるだけに、猗窩座との戦いがメインだった本作。いや、他にも見どころはたーくさん! あるんですが! 一番の盛り上がりどころはたぶんあそこ。
猗窩座との戦闘シーンの大半は号泣していましたね、ほんと。
漫画を読んだ時にも泣かされたシーンではあったけど、あれに音(声)と色、動きがつくとこうなるんだなって。あまりに重すぎて、次作以降はどうなるんだろうと少し心配でさえある(笑)。
炭治郎を命懸けで守ろうとする義勇さん(炭治郎絶対守るマンになっていた)と猗窩座の対比がとても良かったです。
映画「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」が好きな人におすすめの作品
映画「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020)
- 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023)
- THE FIRST SLAM DUNK(2022)
まとめ:次回作はいつになるのか!?
非常に映像クオリティーが高かった本作ですが、これは三部作の一作目。
次回作の公開がいつになるのかとても気になるものの、正直な感想としては「いつまでも待ちます!」といったところでしょうか。あのクオリティーを短いスパンで作っていたら、クリエイターさんたちがいつか倒れるんじゃないかと心配になるので。
例えば村田さんの薄い水の呼吸みたいに、映画オリジナル(アニオリ)のシーンはいくつか見られますが、ストーリーを左右するものじゃないのが良いですね!
Rotten Tomatoes
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IMDb
9.0/10
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4.3/5.0